さて、今回は瀬戸芸春の犬島を訪れたことを書いておきます。
5月の連休、ゴールデンウィークにどこに行く?と奥さんに尋ねると「瀬戸芸」というので、どこに行くのか思案します。
どこに行っても混んでいますが、そうなると出来れば夏には避けたい遠いところ、ということで犬島に行くことにしました。
風薫る5月、ゴールデンウィークの瀬戸芸春の犬島のことや、くらしの植物園のことなどにご興味がある方の参考になれば幸いです。
目次
- 宝伝港から犬島へ
- 宝伝港を出港
- 犬島のUkicafeウキカフェ
- Ukicafeウキカフェのパスタランチ
- 瀬戸芸春の犬島 くらしの植物園 温室
- 瀬戸芸春の犬島 くらしの植物園 庭とニワトリ
- 瀬戸芸春の犬島 家プロジェクト 中の谷東屋
- 瀬戸芸春の犬島 家プロジェクト C邸
- 瀬戸芸春の犬島 家プロジェクト I邸/Self-loop
宝伝港から犬島へ
僕らは高松から犬島へ行くのですが、毎回どうやって行こうかと考えます。

前回2019年に訪れた際には、次回は小豆島や直島経由で行ってみたいなあと思っていました。
しかし、よく見てみると船代が豊島-犬島は往復2500円、直島-犬島は3760円、土庄(小豆島)-犬島は3000円なので、二人で行くと2倍、さらにそこから高松との往復船代が要ります。
便数も限られているので、総合的に考えると瀬戸大橋を渡って宝伝港から犬島へ行く方法が一番行きやすく、便利です。
実際にかかった料金は、片道で高松中央インターから早島インターまでが3150円、駐車場代が500円、宝伝から犬島までは300円でした。
一人で行くとどちらも変わらない金額になりますが、二人以上だと車の方が一人当たりは安くなります。(前回、今回と同じ計算を繰り返しているのですが、これが楽しいところです。)
四国からではなく、岡山や本州側から来られる方は、犬島を経由して豊島、直島、小豆島へ、と宿泊しながら旅する方は、船の方が便利ですが、四国から車で日帰りを予定されている方は瀬戸大橋をお勧めします。
宝伝港へ行き方や宝伝港の駐車場のことは、以前に瀬戸芸2022宝伝港から犬島で書いていますので、そちらをご覧ください。

宝伝港を出港
車を宝伝港へ停め、船で犬島へ渡ります。
混んでいて、並んでいましたが、11時20分頃、二つ目の臨時便に乗れました。


宝伝港では、お見送りはありません。


港を出ると、速度が上がります。

満席で、立っている方もどこかににつかまりながらの船旅です。
約10分で犬島へ到着です。

犬島のUkicafeウキカフェ
犬島に到着するとお昼が近い時間になっていたので、「先にご飯たべよう」と奥さんが言っていました。
確かに、ゴールデンウィークだから混んでいるよね、と最初に目指したのがUkicafe(ウキカフェ)です。

もちろんはじめて来られる方はチケットセンターへ行き、犬島精錬所美術館から見てもらった方が良いのですが、僕らは一度訪れているので、行くとしても、それは最後に、と考えていました。

ゴールデンウィークの連休中ということもあってか、既に大勢の方が待っていました。


満席だったので、2,3組の方が待っておられました。

遊び道具を借りて庭で遊べるので、小さい子を連れたご家族の方も大勢いました。


キャッチボールやバドミントンしたり、ブランコや縄跳びしたり、ニワトリがいたり、楽しいことがたくさんあるのか、子どもの皆さんはやや興奮気味です。
見ているだけで賑やかで楽しい雰囲気でした。

順番が近くなってきたので、玄関の中へ。


玄関で靴を脱ぎ、畳みのお部屋へ上がります。
そのまま表現すると「古民家カフェ」ですね。

Ukicafeウキカフェのパスタランチ
厨房には三人、お忙しそうに料理を作ったり、運んだりされています。
順番が来て、縁側のテーブル席に。
今回は人が多くて店内の写真撮れなったので、前回の写真を掲載しておきます。

奥さんはスルメイカとキノコのトマトソース、僕はタケノコとワカメの和風パスタにしました。
(本当は僕もトマトソースにしようかと思いましたが、やはり違うのを食べてみなければ、と)
この後どこやってまわる?とか以前来た時にはどうだったとか、他愛のない会話ですが、ゴールデンウィークのお昼に、犬島でゆっくりパスタを食べられたのはよかったです。


前のブログを見たら、僕は以前もバジルで、奥さんはトマトソースでした。
個人的な好みもあると思いますが、少し味見しましたらトマトソースの方がやや美味しい気がします。
実は前回2019年にいただいた犬島ウキカフェのパスタが、なぜか僕らの中のとても印象に残っていまして、僕が自分で作るパスタや他のお店のパスタも「これは犬島の方が…」という会話を何度もしていました。
2人の中で、よほど印象が強かったのでしょうね。
だからか、今回も犬島へ訪れた際には、ウキカフェでパスタランチを食べようと決めていました。
今回もパスタを食べながら、何で印象に残ったのか考えてみたのですが、古民家の雰囲気も含めて、旅先の離島で温かい食事がいただけてほっとするからかもしれない、と思いました。


恐らく瀬戸芸以外に犬島を訪れることはなさそうなので、瀬戸芸とセットで今回のことも思い出すだろうなあと思いました。
犬島くらしの植物園へ
犬島はそれほど大きな島ではないので、どこから行っても良いのですが、一番港から遠いくらしの植物園から行くことにしました。
(犬島の作品の多くは「家プロジェクト」となっていて、くらしの植物園へ行く前にチケットセンターで受付が必要です。)

細い道を少し上って、そして曲がり角。

本当は前回も植物園までの道のことを書きたかったのですが、長くなるので書くのをやめていたみたいです。
今回は書けるのでそれは嬉しいところです。(読みやすいかどうかはもちろん別ですが)

五月の新緑というよりも、さらに一つ濃い緑が覆う道です。
上からびょんと虫が落ちてきそうなところですので、少し足早に行きましたが、夏に比べれば爽やかです。
岡山市立犬島自然の家の周りに、お花が咲いていました。

まずはツツジ。

その奥には、早めに咲いたアジサイが見えました。


この辺りは、もうすでに植物園なのでは、という気もしましたが、下り坂の先に海辺がありました。

振り返ると犬島の島犬。


犬島ハウスプロジェクトという試みがあり、タイルを使ってつくり上げたのだそうです。
瀬戸芸春の犬島 くらしの植物園 温室
その先にくらしの植物園がありました。

作品名犬島 くらしの植物園
Artist Name Kazuyo Sejima +Akaruiheya
Title Inujima Life Garden
今回訪れて驚いたことは、夏に来た時と印象が全く違ったことです。

緑の中に花が咲き、植物園という感じです。


植物園でもどこでも春に花が咲くのは同じなので、くらしの植物園にはこの時期に訪れた方が綺麗なお庭の雰囲気が楽しめます。

建物があって、その軒先にはベンチとテーブルがあります。
しかし、僕が見ている間、座っている方はおられませんでした。
良い庭先のテラスなのですが、何となく座りずらい感じがするのでしょうかね。

くらしの植物園の概要や出来るまでのお話が掲出されていました。

建物の中へ入ってみます。

わあ、温室になっていると思うのですが、ここも夏とは大きく違います。

もちろん光の加減もありますが、緑が濃くてジャングルのようだったのですが、今回は明るい中に花が咲く温室です。

もしかしたら風の谷のあの人が世話をしているのでは、という感じの植物。
(お庭のお世話をされている方は、ちょうど建物の傍でお知り合いと話をされていましたが、実際には若いお兄さんでした)

すぐ目の前が海という立地も良いですよね。

特にこの植物は何ですよ、という案内はなく、そのまま植物が植わり育っている、という感じでした。
しかし、奥に行くと、一つ綺麗な花が屋根を覆っています。

何だかよくわからないけれど、頭の中には「ブーゲンビリア」という花の名前が浮かんできました。
ブーゲンビリア、どこかで見たことがあったのでしょうかね。

スタンプ台はこの花の下にありました。


この他にも庭には多くの草花がありましたが、印象に残ったのはこの温室のお花でした。

僕は植物の展示などには全く詳しくはないのですが、雑然と置かれているような雰囲気が意外と良い、ということがあるのでしょうかね。

言葉の感じから岡山の方だと思いますが、おばあさんとお孫さん(就学前)が入ってきました。
おばあさんがこの花は何、これは何、と教えているのだけれど、孫の方はあまり興味がないみたいで、「ふうん」と聞き流していました。
確かに、僕も子どもの頃にここに来ていたら、特に何か記憶に残るような場所だったか、というとそうでもないと思いますが、何となく変わった不思議な植物の建物に入ったという思いはのこるだろうなあと思います。
もし春の犬島へ来られることがあったら、是非くらしの植物園の温室へ入ってみてください。

瀬戸芸春の犬島 くらしの植物園 庭とニワトリ
庭に出てみると、初夏の眩しい太陽に照らされた草花がありました。

何となくイキイキしている感じです。
夏に訪れた時には、この辺りで海外から来たと思われる女性二人が、汗だくになりながら畑で作業をされていました。

それほど涼しいということはないけれど、五月の爽やかな風が吹き、とても気持ちがよいところです。

奥の方へ目をやると、たくさんのニワトリがいました。
小さい子が賑やかにニワトリを追いかけているので、コケッコケッなんて言いながら庭を逃げ回っていました。


人が近づけない、木の枝の下に入っているニワトリもいれば、果敢にこちらを見つめているニワトリもいます。

確かに、近所で飼っているとかでなければ、自由に庭でニワトリを追いかける経験なんて、人生の中でそうあるものではないですよね。
僕も一羽ぐらい追いたいところですが、大人なので我慢しました。

温室の南側にも畑があり、その奥にもニワトリがいました。


「犬島と言えばニワトリ」のイメージは、今回も色濃く残りました。
そして、また次回の瀬戸芸でも、くらしの植物園を訪れ、変わっていく様子を見ていたいなあという気になりました。
瀬戸芸春の犬島 家プロジェクト 中の谷東屋
くらしの植物園から来た道を戻ります。
特に順番はないので、道沿いに見て行った順に載せていきます。

「中の谷東屋」ですが、恐らく「中の谷」という地名にある「東屋」という意味だと思います。
家プロジェクト中の谷東屋と書くと、「家プロジェクト中」の「谷東屋」に読めなくもありません。
![in08-B 作家名[アーティスティックディレクター長谷川祐子/ [建築] 妹島和世 作品名 犬島「家プロジェクト」 中の谷東屋 Artist Name Architecture Kazuyo Sejima /Artistic Director Yuko Hasegawa Title Inujima "Art House Project" Nakanotani Gazebo](https://tonarinokagawasan.com/wp-content/uploads/2022/06/犬島_50-1024x683.jpg)
作家名[アーティスティックディレクター長谷川祐子/ [建築] 妹島和世
作品名 犬島「家プロジェクト」 中の谷東屋
Artist Name Architecture Kazuyo Sejima /Artistic Director Yuko Hasegawa
Title Inujima “Art House Project” Nakanotani Gazebo

ここは結構人通りが多く、皆さん立ち止まって写真を撮っておられました。

家プロジェクト説明の案内があって、成長する島:開かれた桃源郷を読んだら、家プロジェクトにも見る順番があるとのこと…。
ほぼ前回見た順番で、今回は特に新しい作品はなかったから、道沿いにみていくことにしました。

2019年夏、通り雨が降り、ここでしばし雨宿りしました。
今回は日除けです。
真ん中にベンチがあるので、座って休憩しました。

この場所は各作品を見る際に、多くの方が通る場所だからなのか、人がいなくなることはありませんでした。

シンプルな作品ですが、僕は犬島の中でもここはお気に入りの場所です。
是非椅子に腰かけて、しばらく景色を眺めてみてください。
瀬戸芸春の犬島 家プロジェクト C邸
中の谷の東屋から北へ下る細い道があるので、そこを下りて行きます。
続いてはC邸です。
他の家プロジェクト作品は、今回から写真撮影が可能となっていましたが、こちらのC邸だけは撮影が不可、とのことでした。
係の方がおられ「ここは撮影ができません」と一人一人に説明されていました。
まだ中の展示が新しいからなのでしょうかね。
![in04-B 作家名 [アーティスティックディレクター] 長谷川祐子/ [建築] 妹島和世 [アート] 半田真規 作品名犬島「家プロジェクト」 C邸/ Artist Name Art Masanori Handa / Architecture Kazuyo Sejima / Artistic Director Yuko Hasegawa Title Inujima "Art House Project" C-Art House](https://tonarinokagawasan.com/wp-content/uploads/2022/06/犬島_56-1024x683.jpg)
作家名 [アーティスティックディレクター] 長谷川祐子/ [建築] 妹島和世 [アート] 半田真規
作品名犬島「家プロジェクト」 C邸
Artist Name Art Masanori Handa / Architecture Kazuyo Sejima / Artistic Director Yuko Hasegawa Title Inujima “Art House Project” C-Art House

写真がないので、僕が特に書くこともないので、ご興味ある方はベネッセのサイトをご覧ください。
犬島「家プロジェクト」C邸 作品公開のお知らせ
https://benesse-artsite.jp/news/20190719-1202.html

瀬戸芸春の犬島 家プロジェクト I邸/Self-loop
C邸から先程ランチを食べたウキカフェの方へ向かい、そこを過ぎたところにI邸/Self-loopがあります。

![in05-B 作家名 【アーティスティックディレクター] 長谷川祐子/ [建築]妹島和世/ [アート] オラファー・エリアソン 作品名 犬島「家プロジェクト」 IEB/Self-loop Artist Name Art Olafur Eliasson / Architecture Kazuyo Sejima / Artistic Director Yuko Hasegawa Title Inujima "Art House Project" I-Art House / Self-loop](https://tonarinokagawasan.com/wp-content/uploads/2022/06/犬島_59-1024x683.jpg)
作家名【アーティスティックディレクター] 長谷川祐子/ [建築]妹島和世/ [アート] オラファー・エリアソン 作品名 犬島「家プロジェクト」 I邸/Self-loop
Artist Name Art Olafur Eliasson / Architecture Kazuyo Sejima / Artistic Director Yuko Hasegawa Title Inujima “Art House Project” I-Art House / Self-loop
こちらの建物の前にも綺麗なお庭があり、花がたくさん咲いていました。

以前はもっと草が茂っていた印象がありますが、お庭がすっきりしています。
何だかそのまま建物へ向かうのが勿体ないような気持ちになり、遠回りして入口へ向かいます。


鮮やかな黄色い花が見えました。
最初はミモザかと思って近づいてみたら、違いました。

似ている植物で「エニシダ」というのがありました。

この庭でも、四季の移り変わりとともに植物が成長していくのでしょうね。

建物写真の右手側が入口です。

この中も以前は撮影不可だったので、今回がはじめてです。

鏡に映った自分を見つめる作品なので、映りこまないように撮るのはなかなか大変なところです。

ちょうどウキカフェの庭でハンモック?に揺られながら順番を待つ方の姿が見えました。
なるほど、この風景が一つの作品になっているのですね。
そう考えると、やはりウキカフェの庭で遊ぶ方が必要だなあと思います。

皆さん、自分を入れて熱心に撮影されておられました。
やってみると、これはなかなか面白かったです。
さて、ここで犬島の半分くらいまで見てきました。
家プロジェクトの大半が撮影可となっていたので、内容が多くなっています。
後半は、家プロジェクトの残りと犬島チケットセンターカフェ、犬島精錬所美術館のことなどを書く予定です。
もしご興味があったら、引き続きご覧ください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。