さて、今回は直島ヴァレーギャラリーのことを書いておこうと思います。
春会期5月の週末に直島を訪れたのですが、ヴァレーギャラリー、ベネッセハウスミュージアム、地中美術館、時の回廊を巡りました。
今回はヴァレーギャラリーのことを書いておきます。
瀬戸芸の直島やヴァレーギャラリーなどにご興味がある方の参考になれば幸いです。
目次
- 高松から直島へ
- フェリーなおしまに乗船
- フェリーなおしまの客室
- 高松港を出航
- 宮浦港からヴァレーギャラリーへ
- 直島ヴァレーギャラリー
- 直島ヴァレーギャラリー ナルシスの庭
- 直島ヴァレーギャラリー スラグブッダ88
- ナルシスの庭の建物へ
高松から直島へ
まずは場所から見て行きます。
直島は四国本土よりも本州に近い島です。
高松港からはフェリーで約50分、宮浦港に向かいます。
毎回車で行こうかと迷うところですが、結局作品までは歩いて行くことになるので、高松港へ車を停めました。
瀬戸芸のパスポート特典は使いきってしまっているので、サンポート地下駐車場へ停めます。
日帰りで瀬戸芸に行くと、サンポート地下駐車場は6時間以上12時間以下1400円のことが多いです。
ゴールデンウィークではないので、やや落ち着きを取り戻した雰囲気はありましたが、それでも春会期がもう少しで終わり、という時期だったので、多くの方が高松港から乗船されていました。
フェリーなおしまに乗船
高松港で乗船券を購入します。
直島行き四国汽船の乗船券窓口は入口から一番奥にあり、購入後その奥の乗船口から乗船します。
大人片道が一人520円、往復で990円でした。
案内係の方が多くて、乗船券を買うと「乗船口こちらです!」と声かけてくれるのですが、「写真を撮るので」と言って戻ります。
県外からの方やはじめての方が多いのでしょうね。
船体に赤い丸が見えたので、今回は「なおしま」です。
2015年に就航し、もう7年経ったのですね。
階段を上がり、客室へと向かいます。
フェリーなおしまの客室
客室に入ると、多くの方が乗船されていました。
満席という感じではありませんが、窓際の席は埋まっています。
フェリーに慣れた方がおられる静かな前方シート。
直島行きフェリーは自販機のみで売店はありません。
屋外デッキに出てみます。
天気がよい風薫る五月の船旅、気持ちが良いですよね。
高松港を出航
最後のお客さん(自転車)が急ぎ足で乗船すると、出航です。
船が港を離れて少しずつ遠ざかっていく感じがとても好きです。
屋外デッキには変わらず多くの方がいて、高松港の景色を眺めたり、写真を撮ったりしていました。
前方に屋外デッキはないので、操舵室から窓越しに見ます。
赤灯台せとしるべを左に、正面には女木島、土庄からきたフェリーが見えました。
ちょうど女木島の南を航行するので、女木島灯台が近くに見えました。
一度階下の客室へ戻ります。
なおしまの窓は広く開いているので、座っていても眺望が楽しめますね。
以前の瀬戸芸会期であれば、直島行きは半分ほど外国の方でしたが、今回は数人という感じでした。
受け入れる観光地も海外の方が多すぎると困るだろうけれど、少ないのはやはり寂しいですね。
約50分ほどで直島宮浦港が見えてきました。
宮浦港からヴァレーギャラリーへ
10:14に高松港を出て、時間通り11:04に宮浦港へ着きました。
事前に予約しなければいけない「地中美術館」と「時の回廊」は予約しておきました。
歩いて行っても間に合うように、と地中美術館は12時台の予約にしていました。
しかし、宮浦港に着くと、すぐに地中美術館行のバスがあり奥さんは「乗る」と言うのでバスに乗りました。(この辺りは満席のバスに揺られているので、写真は撮れません…)
地中美術館へ続く海沿いの道路(ここも綺麗な景色なので僕だけならば歩いて行くところ)を、バスは10分ほどで地中美術館のチケットセンターへ到着です。
地中美術館とチケットセンターは少し離れたところにあります。
チケットセンターには11:20くらいに着きました。
チケットセンターの駐車場には結構車も停まっているので、車で来てもよかったかも、という気にもなります。
その時間にならなければ予約したチケットの引換もできないので、お手洗いだけ借りて、先にベネッセハウスミュージアムを見に行くことにしました。
(これが少しハードだった…)
僕の計画では、最初に地中美術館へ行き、その後にヴァレーギャラリー、ベネッセハウスミュージアム、時の回廊へ、という計画だったのですが、予約した時間がよくなかったのか、持て余してヴァレーギャラリーへ先に行ってしまったという感じです。
ベネッセのゲートを入り、しばらく歩くと右手に李禹煥美術館が見えてきます。
それを過ぎると向かい側、左手にヴァレーギャラリーがありました。
直島ヴァレーギャラリー
ベネッセアートサイト直島にて、2022年3月12日(土)に2つの新ギャラリーがオープンしました。安藤忠雄の9つ目の建築、草間彌生、小沢剛の作品などによる「ヴァレーギャラリー」、杉本博司の多様な作品群を本格的に鑑賞できる「杉本博司ギャラリー 時の回廊」です。 ヴァレーギャラリーでは草間彌生による作品「ナルシスの庭」と、新たに一部改変された、小沢剛 による作品「スラグブッダ88」が展示され、自然・アート・建築の融合を体感いただけます。
「ヴァレーギャラリー」「杉本博司ギャラリー 時の回廊」オープンのお知らせ | ニュース | ベネッセアートサイト直島より引用
ヴァレーギャラリーは、「時の回廊」とともに今年の3月に新しい施設としてオープンした。
ヴァレーギャラリーには草間彌生の「ナルシスの庭」と小沢剛の「スラグブッダ88」があります。
スラグブッダ、ここに移設されたのですね。
瀬戸芸のパスポートを提示すると入場できました。
ベネッセハウスミュージアムのチケットがあれば、ヴァレーギャラリーにも入れるそうです。
「撮影は良いですか?」と尋ねると「OK」と言っていました。
あとでベネッセハウスミュージアムで教えてもらえるのですが「動画撮影はご遠慮ください」とのことでした。
正面の一番奥に建物が見え、手前の池には銀色の何かが見えます。
右側にも道が伸びていました。
直島ヴァレーギャラリー ナルシスの庭
先ほどの銀色に光って見えた池の方へ近づいてみます。
海ではないのでカチャカチャと音もせず、銀色の球体が水面に浮いていました。
今回訪れたのは5月ですが、夏や秋にはまた違った雰囲気になるのだろうなあと思います。
池に浮かぶ球体を皆さんで並んで撮る、というのは、なかなか不思議な体験ですね。
直島ヴァレーギャラリー スラグブッダ88
銀色の球体の池の畔に、「スラグブッダ88」が展示されていました。
お隣の島、豊島の産廃を直島で処理する施設があったのですが、そこで最後に残る「スラグ」というカスを利用して作った仏像です。
直島にも八十八ヶ所巡りがあったそうです。
スラグブッダを鑑賞することで、豊島の産廃処理のことを多くの方に知ってもらえると良いですね。
入口付近から右へ入る道の奥にも少し置かれていました。
海外の方だろうと思いますが、フォトスポットのような感じでここを撮影されていて、なかなか面白かったです。
ちょっと見た感じ賽の河原の石積みのようにも見えなくもないのですが…。
ナルシスの庭の建物へ
スラグブッダから少し奥の方へ歩くと建物が見えてきました。
手前の小径には池に浮かんでいた球が置かれていました。
建物の中に入って行きますね。
コンクリートの壁の向こう側に入口らしき空間が見えました。
順路は時計回りですよ、という案内板がありました。
係の方がいて、混雑しないようにタイミングを見て中へ入れてくれます。
僕が写真を撮りながら先を行くので時々立ち止まります。
奥さんは早く先に行ってほしい、という雰囲気でした。
前を行く方々も外国の言葉を話していたのですが、ゆっくり写真を撮られていました。
そうなると、こちらもゆっくり行かないと、という気になります。
ポーズをとって、写真を撮り合っていました。
わあ、これは確かにゆっくり写真を撮りたくなりますね。
その向かい側にも銀色の球が置かれています。
小さな空間ですが、なかなか雰囲気のよいところです。
時折ここに一日いる係の方のことを考えます。
僕らは来て、見て、去るのですが、彼らからは次々に現れる鑑賞者に見えるのだろうなと思います。
コンクリートと銀色の球に囲まれる毎日というのは、どういう気持ちだろうかと考えてしまいます。
こうしている時間もナルシスの庭には、たくさんの方が訪れているに違いありません。
僕はここで引き返して地中美術館を見ようと言ったのですが、まだ時間がある(約40分)と奥さんは譲らず、そのままベネッセハウスミュージアムへ行くことになりました。
正直言って、この巡り方は失敗です。
ベネッセハウスミュージアムをゆっくり見られなかったし、そこから再び引き返し、その後にまたその道を歩く、というのは、僕にはとても耐え難い非効率さでした。
「どうしてもこのまま行く!」というので、辿り着いたベネッセハウスミュージアム。
続きは次回にしたいと思います。
もしよろしければ次回もご覧ください。
それでは今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。