亀水バラ園のバラについて書いておこうと思います。
昨年4月に訪れた際には、道沿いに桜が綺麗に咲いていて、亀水バラ園の桜という記事を書いたのですが、やはりバラ園というからにはバラのことを書いておかないと、という気持ちになり、今年訪れてみました。
高松市亀水町にあるバラ園のバラにご興味のある方の参考になれば幸いです。
※追記
この後、亀水バラ園は2022年3月に亀水中央公園としてオープンしました。
毎年5月には「ばらまつり」が開催されます。
[ばらまつり3] inたるみ
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2024.5.11(土)~2024.5.12(日)
9:00~16:00 9:00~15:00
香川県高松市亀水中央公園
さぬきばら会 インスタグラムより引用
亀水バラ園のバラ は名もなきバラ園
まずは場所から見て行きます。
- 亀水バラ園(旧衛生処理センターに隣接するバラ園)
- 〒761-8001 香川県高松市亀水町458-1
※高松市亀水運動センターと同じ場所です
高松市の西、五色台の海側で、もう少し行けば坂出王越という場所です。
中心部からは車で約20分。
亀水運動センターや、旧衛生処理センターという場所ですが、実はこのバラ園にも正確な名前は付いていません。
なので、大体かがわさん(香川にお住いの皆さん)の間では、亀水のバラ園で通じます。
県道を西へ行き、下り坂を下りて右へカーブすると、その入口があります。
ちょうど香川県でも感染者が増えていたところで、県有施設、市有施設は軒並み閉まっていました。
なので、運動センターの駐車場は施錠されていて、バラ園沿いの道に皆さん停められていました。
入口まで戻って案内図などを見てみます。
一応「バラ園 入口」という案内板があるので、ここがバラ園である、というのは間違っていないようです。
ただ、名前のない「バラ園」なのです。
入口付近にはバラのアーチがありまして、何組か熱心に写真を撮っている方がいました。
こちらのバラ園、もし、どうしてもと表記するなら「旧衛生処理センターに隣接するバラ園」という呼び方になります。
昨年の呼びかけですが、
旧衛生処理センターに隣接するバラ園内での飲食等の利用に関する注意喚起について
旧衛生処理センターに隣接するバラ園内での飲食等の利用に関する注意喚起について|高松市より引用
衛生センターが管理するバラ園については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を図る観点から、次のとおり、バラ園内等で飲食等をされる場合の注意喚起を行うこととしましたので、お知らせします。
というのがありました。
確かに正確ではありますが、この場所を「旧衛生処理センターに隣接するバラ園」と呼ぶのには、少し無理があります。
ここはやはり「亀水バラ園」。
再び敷地の奥に移動します。
既に衛生処理センターは移転してしまい、跡地に公園を造成中とのことで、工事の車両も頻繁に出入りしていました。
亀水中央公園(仮称)整備工事とあります。
なるほど、バラ園の西側の道の奥のエリアに公園を作っているのですね。
バラ園を管理されている「さぬきバラ会」のブログに、「昨年(2020年)と今年(2021年)でバラの管理も最後かも」とあったのですが、この公園が整備されるからなのでしょうかね。
亀水ばら園2020年5月15日開花状況(香川県高松市ガーデン)
亀水ばら園開花状況(香川県高松市ガーデン) | さぬきばら会公式サイト
今年度でさぬきばら会が亀水ばら園のお手入れするのは最後になるかもしれません。
そうなると、今の形でのバラ園は、今年(2021年)が最後だったのかもしれないですね。
4月には、綺麗な花が咲いていたであろう道沿いの桜は、青々とした緑の葉に変わっていました。
この上の写真左側がバラ園になっているようです。
亀水バラ園のバラ のある場所
ではバラ園の中に入って見て行きますね。
芝生の間に散策路が設けられていて、奥に色とりどりのバラが見えました。
本来は噴水や滝のような設備があるのですが、水はありませんでした。
水路のようになっているので、そこを流れていたのでしょうかね。
わあ、たくさんのバラが咲いています。
僕ははじめて訪れたのですが、実際に見てまわったら、下の画像のように三角形になっている広場のうち、白い線で囲んだ部分にバラが植えれれていました。
いつもですと、こうやってまわって歩いて、こうやって見て行きましたよ、と書いていくのですが、さすがにこの範囲を書いていくのは難しいので、少し地図で区切りながら見て行きますね。
バラ園アーチのあるエリア
まずは赤の点線で囲んだところ、僕は「アーチのあるエリア」としました。
こんな感じで、レンガの散策路の両サイドにバラが植えられています。
そして、下には、コンクリートブロックの一部を利用して、そのバラの名前のプレートが置かれていました。
こうして、バラの傍に置かれていると、そのバラが何という名前であるかわかりますが、わからないバラは「何色のバラ」としています。
「うたげ」という名のバラなのですが、その前に着いている「HT」というのは、「ハイブリッドティー」というバラの系統だそうで、四季咲きで大輪のものなのだそうです。
こちらはファーストラブとありました。
バラのアーチも気になりますよね。
こちらはツルの小さなバラでしたが、たくさんの花。
多くの方が足を止めて写真を撮っていました。
人気のスポットなのですね。
水路のような窪みに隔てられて、別の花壇があります。
もう満開に咲いた後、という花もありましたが、これから、という蕾もあります。
「(HT)プリンセスマーガレット」とあるのですが、気のせいか亀水バラ園には「プリンセス」の名がつくバラが多くありました。
ハイブリッドティーのバラにプリンセスがつくことが多いのか、それともさぬきバラ会の方の趣味なのかは、よくわかりません。
「(HT)ミシェルメイヤン」フランスのメイヤンさんが、娘に捧げたバラなのだそうです。
白いバラは、「(HT)ホワイトマスターピース」というのだそう。
良くできたのだと思いますが、自分で「白い傑作」と名付けるところが、アメリカっぽいところですね。
白いバラ、日本では新雪、フランスはペルル(真珠)、イギリスはアイスバーグ(氷山)で、アメリカは白い傑作。
入口から続くバラの散策路
まあ、どういう名前でも良いのだけれど、入口から続く散策路沿いに咲いているので、そういう名前にしました。
花壇には黄色いバラがたくさん。
「エバーゴールド」とあるのですが、それがそうかどうかはよくわかりませんでした。
どのバラがどんな名前であるかを判断するのは、なかなか難しいですね。
続いて「(FL)絵日傘」とあります。
(FL)というのは、「フロリバンダ」だそうで、「花を束ねる」ブーケのような品種のことだそう。
絵日傘は色が変わるのだそうです。
「ブルグンド81」というのは言葉の感じからドイツ語かな、と思っていたらそうでした。81は1981年の作出年とわかりますが、ブルグンドは「ブルゴーニュ」のことなのでしょうかね。
別の名前があって、Loving Memoryというのだそうです。
プレートには、「マダムビオーレ」と記載がありましたが、Madame Violet「マダムヴィオレ」の方がしっくりきますね。
フランスかと思っていたら、作出国は日本だそうです。
プリンセスの名を冠したバラもありました。
モナコのグレース・ケリーに捧げられたバラなのだそうです。
このバラ、時々見かけますね。
散策路は、北側の水路の方の花壇にも続いていました。
(HT)オーナー、おれはアメリカっぽい名前ですね。
同じく白いバラで、前回坂出のバラ園で「カジノ」というバラがありましたが、今度はラスベガス。
これも名前から考えるとアメリカでは?と見たら、出作国はドイツでした。
オーナーとラスベガスの区別は、見た感じではわかりませんでした。
次のレディローズもドイツ。
なかなか名前だけでは判別できないものですね。
入口に繋がる散策路へ戻ります。
タチャーナ、Tatjanaなので、タチアナなのでしょうかね。
ロシアの女性で多い名前だそうですが、こちらもなぜか出作国はドイツです。
花房(なばぶさ)は、出作国が日本のバラで、鈴木省三さんという方が作られたそうです。
黄色いバラには「(HT)ピース」とありました。
黄色い大きな花は、確かに平和な感じがします。
「アキト」とあるので、日本のバラのような気になりますが、こちらもドイツのばらだそうです。
日本人の名前っぽいですよね。
その隣には、赤とピンクのバラ、「聖火」と表記がありました。
先ほどの花房同様、鈴木省三さんが作られたのだそうです。
ちょうど前の東京五輪の時期なのでしょうかね。
散策路の行き止まりは、三角形の花壇になっていました。
(FL)プリンセスミチコとあるので、上皇后が皇太子妃の時代に贈られたものだそうです。
プリンセスマサコやプリンセスアイコというバラもあるのだそうです。
ここが本来のバラ園の入口で、僕は反対側から見て来たことになります。
(これもこの記事を書きにくいなあと思う原因だと思います…)
入口には、小さな花壇があり、その奥には10本ほど大きな木が並んでいました。
何か大型の遊具があるわけでも、広い芝生の広場があるわけでもないのですが、なかなか素敵なつくりの公園です。
木々も年月を重ねているのか、背が高いので、木陰を気持ちの良い五月の風が吹き抜けます。
こうした雰囲気が残されると良いですね。
道路沿いの散策路
そのエリアに適当な名前があればよいのですが、何と言っても名もないバラ園なので、僕も「道路沿いの散策路」という何の変哲もない名前しか思いつきませんでした。
ちょっと公園が小高い場所にあって、その下にあるから、公園下の散策路、でもよかったのですが、公園下の散策路だと、意味が変わってきますよね。
大きな県道に沿った長い散策路の西側部分、というエリアです。
これは僕の気のせいかもしれませんが、このエリアは桜の木の陰になっているのか、陽がずっと当たるという感じではなく、その他の花壇よりもバラの花がよく咲いていたような気がします。
この場所の方が遅れて咲くというような時期的なものなのかもしれませんが、この日は、このエリアのバラが一番綺麗に咲いていました。
赤いバラは「(FL)ユーロビアナ」と表記がありました。
Europeana 「ユーロビアナ」と表記している場合もあるけれど、「ユーロピアナ」の方が一般的なのでしょうかね。
「ビ」と「ピ」、見分けは付きにくいですよね。
オランダのバラなのだそうです。
少し小高いところに公園の広場があって、そこから下る斜面にバラが植えられています。
出作国がフランスのチャールストンというバラなのですね。
可憐なピンク色の花は「ブライダルピンク」というバラだそうで、アメリカっぽい。
CL荒城の月、というプレートもありました。
「荒城の月」日本らしい名前ですね。
散策路に沿って、いくつかのスタンドが設置されていました。
こうして見ると、やはりつるの延びるバラと、土に植えられているバラでは、また少し花の大きさは雰囲気が違うのだなあと思います。
(FL)サラバンドというフランスのバラですが、サラバンドというのは音楽のことでしょうかね。
なるほど、音楽に関連するバラの名もあるのですね。
ちょうど最初に入ってきた公園造成中の道で、バラの散策路は終わりです。
「リバープルエコー」と表記されていましたが、「リバプールエコー」でしょうかね。
出作国はイギリスではなく、ニュージーランドなのだそうです。
紫色の綺麗な花を持つバラ(名はわかりませんでした)を見て、散策路のバラも終わりです。
この亀水バラ園のバラも、車を下り、平坦な場所を歩いて見られるから、ご高齢の方もたくさん訪れていました。
それほど広大な場所でもないし、かといって一か所に密集しているわけでもないので、歩きながら様々な種類のバラを見て楽しめました。
また来年には、新しい公園が出来て、少し感じが変わるかもしれませんが、バラやお花の文化的な活動が、こうして受け継がれていくと良いですね。
帰りがけ、バラのアーチの横には猫。
「キミたち、そんな匂いだけして食べられない花を見て、楽しいのかね」
木陰でのんびりする猫を見ながら、亀水バラ園をあとにします。
緑の美しい公園ですので、近くにお越しの際には、是非立ち寄ってみて下さい。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。