瀬戸芸秋会期の伊吹島 へ行ったことを書いておこうと思います。
伊吹島の瀬戸芸へ行くのは今回が4回目。
2013年は夏会期のみで、2016年と2019年はそれぞれ秋会期でした。
島への行き方や道もわかっているので、今回はさらりと巡ってきました。
瀬戸芸秋会期の伊吹島 のことについて、ご興味のある方の参考になれば幸いです。
目次
- 観音寺港から瀬戸芸秋会期の伊吹島へ
- 瀬戸芸秋会期の伊吹島 うららの伊吹島弁当
- 瀬戸芸秋会期の伊吹島 新作「浜辺の歌」
- パサング、伊吹の樹
- つながる海、いりこ庵
- 瀬戸芸秋会期の伊吹島の新作「ものがみる夢」
観音寺港から瀬戸芸秋会期の伊吹島へ
高松から伊吹島へ行くのですが、いつもどの時間の船に乗ろうか迷います。
最初は10:50に、と思っていたのですが、ちょっと余裕がなく、結局11:20に乗ることにしました。
ハイスタッフホールという名の観音寺市市民会館からはバスが出ているのですが、その時間にあわせて車で行くと、慌ててしまうので、琴弾公園から歩きます。
11時前に着いて、観音寺港までは徒歩約15分。
(僕は少し歩くのが早いので12分ほど)
お手洗い(琴弾公園はなぜか使用中止に…)に行き、5分前に港に着くと、
「伊吹島へ行く方は急いで!5分前に艀が上がります!」とのこと。
検温して、リストバンドをもらいましたが、この確認があるからなのでしょうかね。
ムムム、新しい船なので、写真を撮りたかったのですが、仕方がありません。
船の運賃は往復で1200円でした。
まあ、ゆっくり行かせないための言い方なのでしょうけれど、係の方は港に出入りする人を見ながら入口を閉めていました。
何もない時にはそうなのかもしれないけれど、僕の後からも数組やって来ました。
扉が閉まったのは出航時間の1,2分前でした。
早く閉めてしまう場合もあるようだから、時間に余裕をもって行くことをお勧めします。
一階部分が屋内の客室で、前方と後方に分かれています。
テレビの裏側に階段があり、二階に上がると屋外デッキがあります。
11:20は、空いているかもと思っていましたが、予想通り空いていてよかったです。
横づけになっているので、見送り隊の方も近くで見られます。
他の港では瀬戸芸フラッグを振るのが多かったのですが、観音寺港は青と白のオリジナルフラッグでした。
交互に振ると、これも綺麗ですね。
瀬戸芸秋会期の伊吹島 うららの伊吹島弁当
伊吹島へ着き、真浦港で降りると、
「観光の方は右側通行してください!」
と言っていました。
事故が多いのかな?と尋ねると、そうではないのだけれど声掛けすることになったのだそうです。
確かに、バイクが坂を上がるものね。
もう一つは「うららの伊吹島弁当予約できます」という声でした。
「予約しなくても食べられますか?」と尋ねると、
「予約した方が確実です。旧伊吹小学校で販売しています。」とのこと。
それはそうだ。
一つお願いし、そのままお弁当を販売している旧伊吹小学校へ向かいます。
ちょうどトイレの作品がある場所の奥に、テントが置かれ、そこで食べられるようになっていました。
伊吹島、他に食べるところがないから、お昼はほとんどの方がこのお弁当を食べているようです。
「うららの伊吹島弁当」は1200円でお吸い物付き。
丁寧に作られていて、しみじみと美味しいお弁当です。
ここで食べるイリコめしやイリコの天ぷら(他で出されることがあるかは知らないが)が、一番美味しい木がします。
お弁当を見ながら、伊吹島のパンフレットを見ます。
「ib07レクイエム」は展示中止となったのですね。
【注意】
伊吹島 | 瀬戸内国際芸術祭2022より引用
本作品については、新型コロナウイルス感染症並びにウクライナ情勢などによる国際物流問題の影響を受けたため、出展を中止しました。
仕方のないことだけれど、作品数の限られた伊吹島の新作だったので、一つ減ると全体の印象も変わってしまいますね。
お弁当を食べていると、運動場の向こうから「にゃあにゃあ」と可愛らしい声が聞こえてきました。
伊吹島、今回はどの島よりもにゃんこをよく見かけました。
食べている後ろに、ちょこんと座る(何かくれるのを待っている)のですが、僕はさっさと食べて引き上げました。
瀬戸芸秋会期の伊吹島 新作「浜辺の歌」
今回伊吹島の新作の中で、これはなかなか難関だろうなあ、と思う場所に一つ作品が出来ていました。
今までここの路地には入ったことがない、というところが一つあります。
それほど急ではないのですが、港からは上り坂が続き、息が切れます。
ルート沿いには瀬戸芸のフラッグが並んでいるから、それに沿って歩けば作品に着きます。
わあ、この路地、行ったことがないなあと思いながら進みます。
何か所かに注意書きがあり、「急な下り坂」に注意となっていました。
ムムム、どれほど急なのか、見てみたくなる気もします。
徐々に民家がなくなり、周囲が草木で覆われる道になると、下り始めました。
竹藪のような場所を通ります。(この時、前後にもちろん人はいません…)
本当にこの道であっているのだろうか、と疑問に思い始めた時、目の前の視界が開けました。
そして、前には急な階段と数組の降りていく方の姿が見えます。
本当だ、これはなかなか急な階段ですね。
ずっと緩く登ってきたのを、一気に駆けおりるような、そんな道です。
そして、島の南側の景観が一望できます。
整備された綺麗な道ではないけれど、通る人のいる生活の道、という雰囲気でした。
最後に階段を下りて行くと、作品のある場所に到着です。
確かにサンダルやヒールのある靴だと滑るかもしれません。
足腰に不安がなく、普通のシューズであれば、ゆっくり行ける階段です。
ここのところ、伊吹島には海沿いの作品がなかったので、面白かったです。
さて、僕はこのまま登って元の道に帰ったのですが、これがとてもきつかったです。
豊島の「ささやきの森」か伊吹島の「浜辺の歌」、この二つが上り坂のきつい作品でした。
そのまま港へ抜ける平坦な道もあるから、ここを最後にして港に戻る、というのが理想的なのかもしれません。(はじめて行く場所では、なかなかそういう風には思い至らないものですが…)
パサング、伊吹の樹
ふうふう言いながら坂を上り伊吹民俗資料館へ到着です。
今回はここが一番高い場所で、ここからは降りるだけです。
2013年だったか、動く作品があって、とても楽しかった印象があります。
資料館の中に「パサング」が展示されていました。
今回は島内の4カ所に展示されています。
続いて「伊吹の樹」へ向かいます。
もし迷うとしたら、ここが一番迷いやすいのですが、看板やフラッグを見て行くと、辿り着けます。
天気がよいので、賑やかな雰囲気になっているテラスを横目に、作品を目指します。
角を曲がるたびに路地から猫が出てきます。
「おい、そっちじゃない、こっちだ、何かくれ!」
という感じ。
島の人たちに可愛がられているのだろうなあと思います。
伊吹の樹に到着です。
毎回見るたび、不思議な作品だなあと思います。
鏡が内部に張り付けられていて、近づくと知らぬ間に自分が映ります。
どの部分がどう向いているのかわからないのも、とても不思議なところです。
つながる海、いりこ庵
伊吹の樹から、新しい作品「つながる海」へ向かいます。
この作品に向かうところで13時前。これはうまく巡れば13:30で帰れるかも、と思いました。
もともと郵便局だった建物だそうです。
なかなか壮大な絵巻が展示されていました。
最初に寄った伊吹小学校へ向かう途中に「いりこ庵」へ。
前回(2019年)も書いたのだけれど、この辺りでコーヒーが飲みたいなあと毎回思います。
瀬戸芸の期間、ホットとアイス、両方売れると思うのだけれど誰かやらないだろうか伊吹島でコーヒー。
いりこ庵から神社を抜けると、パサングは旧小学校内に移動したとの看板がありました。
神社横には、唄の流れるパサングがありました。
瀬戸芸秋会期の伊吹島の新作「ものがみる夢」
どの島でもそうですが、船が着くタイミングと、作品を巡るタイミングは重なるので、それを外すと屋内の作品はゆくり見られます。
今回は旧伊吹小学校を最後にしたので、ゆっくり見られました。
こちらが入口で、一階の廊下にはパサング。
二階に新作の「ものがみる夢」がありました。
わあ、これは窓の景色とあわさって、とても綺麗な作品ですね。
毎回このフロアの作品は大掛かりなものが多いけれど、今回も見応えがありました。
旧小学校から、帰り道に最後の「パサング」を見て、港へ戻ります。
港に着いたのが13:20。
「いりこを買う時間はありますか」と尋ねると、「どうぞ、どうぞ大丈夫です」とのこと。
この便は結構満席に近いほど乗っていました。
もしゆっくり巡ることが可能なら(それが本当はお勧め)、15:00のフェリーでも良いと思います。
僕も当初の計画ではそう考えていました。
伊吹島の見送り隊、浜辺の歌のところからも旗を振ってくれていました。
やはり伊吹島の見送り隊が、一番熱心でした。
屋外デッキが混みあっていたのと、さすがに少し疲れていたので、船の中で座りました。
観音寺港から歩いて琴弾公園に戻ります。
もちろんそのまま帰ってもよかったのですが、春に訪れた美味しい珈琲のお店に立ち寄ることにしました。(もしかしたらそうしたくて琴弾公園に行ったのかも…)
こちらの「天空の鳥居コーヒー」が美味しかった印象があるので、もう一度秋にきたいなあと思っていました。
ちょうどお昼が終わった頃合いで、ゆっくりできました。
そして、天空の鳥居コーヒー、やっぱり美味しかったです。
伊吹島、毎回行く前は遠いなあと思うのですが、行った後には鮮やかな印象が残っています。
瀬戸芸以外ではなかなか行く機会がないかもしれませんので、是非一度訪ねてみてください。
それでは、引き続きよい瀬戸芸の旅を!