さて、今回は 四国八十八景花樹海テラス のことを書いておこうと思います。
少し前に花樹海の宿泊券をいただいたのですが、いつ行こうか、と話していました。
この秋香川では感染が落ち着いており、ちょうど新かがわ割もあったので、この機会に泊まってみようかと訪れました。
四国八十八景の一つ、花樹海テラスからの夜景やロビーの展示、夕食のことなどにご興味がある方の参考になれば幸いです。
四国八十八景花樹海テラス の場所
高松市内に住んでいるので、今後も市内のホテルや旅館に泊まることはあまりないだろうなあと思っていました。
今回もその宿泊券を貰わなければ行かなかったと思います。
しかし、もし行く機会があったなら、一度見てみたいと思う景色がありました。
それが今回の四国八十八景の一つ、花樹海テラスです。
数年前に四国八十八景が選定され、公表されました。
四国らしい風景や町並みなどの景観を「四国八十八景」として選定し、
四国八十八景プロジェクトとは | 四国八十八景プロジェクトより引用
その魅力を広くプロモートしていくプロジェクトです。四国の素晴らしさを実感できる「四国らしい風景」とそれを「眺める場所」をセットに選びました。
豊稔池や東山魁夷せとうち美術館などの中に、「香川県高松市 瀬戸内海と屋島、高松市街を一望 花樹海(テラス)」というのがあって、なかなかこれは行きにくいスポットだなあと思っていました。
高松市街を俯瞰し、その向こうに源平合戦で有名な屋島を望み、そして瀬戸内海の海と島々をいっぺんに眺望できる一大パノラマとなっている。
瀬戸内海と屋島、高松市街を一望(香川県高松市)| 四国八十八景プロジェクトより引用
テラスでは、柵が眺めを邪魔しないように工夫されていて、椅子にすわりながらゆっくり眺めを楽しむことができる。客室や浴室から眺める夜景も美しい。
花樹海からの眺望が良いのは知っていましたが、なかなか行く機会は限られますよね…。
しかし、こんな時でないと行かないかもしれないので、それを楽しみに行くことにしました。
場所は高松市西宝町。
高松市中心部部から西へ行った紫雲山沿いにあります。
高松中心部から行くと、県道33号線丸亀街道を東へ行き、左折します。
西からは入ったことはないのですが、右折で行くのは慣れていないと少し難しいかな、という場所です。
大体いつも交通量が多い道なので、混んでいます。
僕はほとんど西宝町1丁目交差点を過ぎてすぐを左折(下図黒線)しますが、その手前を左折(赤点線)しても行けるようです。(帰りに行ってみたら行けました。)
こちらが赤点線の警察前から左折するところで、
こちらが西宝町1丁目交差点を過ぎて左折するところです。
県内の方は宴会などがない限り(そういう場合は送迎バスが出る)、この道を通ることは少ないので、ほとんどが県外からの観光客です。
なので、他の車はほとんどが直進しますので、どうぞお気をつけて左折なさってください。
左折すると前方上の方にお屋敷のような建物が見えますので、それがHOTEL花樹海 です。
少し坂道が続き、途中に車が停めてありますが、上まで行くと入口があって、案内係の方が誘導してくれます。
僕が実際に訪れたのは夕方だったから、もう暗くなっていました。
朝に撮った写真を載せておきますね。
花樹海の客室から
普段はホテルの客室なんかは公式サイトを見た方が良いだろうからと、そんなに詳しく写真を載せたりはしないのですが、花樹海の客室に行くという機械は滅多にないことなので載せておきます。
フロントでチェックイン後、ロビーのあるこのフロアが8Fで、客室へはエレベータで行きます。
お風呂は9Fから階段へ10Fへ、夕食は同じエレベータで5Fへ、朝食会場は別のエレベータで6階へ、という複雑な内容でした。
行ってみたらなるほど、という建物のつくりなのですが、はじめて行くとわかりにくいですよね。
宴会などの大きなホールと客室とは分けているのですね。
そう、そう、こんな雰囲気だったという廊下を歩き客室へ。
スイートのお部屋などではなく(こちらはなかなかお高い…)、普通の和室です。
全体的に新しいという感じではないけれど、必要なものは整えられていました。
次の間というのがあって、ここが意外に便利でした。
三和土からお進み頂いてすぐの 3 畳間は次の間となっており、主に、お召しものをご脱着頂く、或いはお荷物をお収め頂くなどの用途となっております。
ご宿泊のご予約を頂きましたお客様へ「ご案内」 | 【公式サイト】香川に宿泊するなら|旅館「喜代美山荘 花樹海」より引用
荷物(と言っても軽装で着替え程度だったが)や服をかけておけたので、よかったです。
奥さんと子どもは先にお風呂に入ってくる、というので僕はしばらく部屋にいましたが、テレビの横の冊子を開き、熟読してしまいました。
最初は高松城玉藻公園のことについて書かれたのを読んでいたのですが、その後に栗林公園、法然寺と続いていて、1時間ほどたっぷり読んでしまいました。
法然寺のところでは、讃岐十景について何かないかと探しましたが、残念ながらありませんでした。
栗林公園の名所60景や20詠の読み方、場所などがわかってよかったです。
そして何よりよかったのがガラス越しに見える眺望です。
何となく赤銅色の月が東の屋島の上にかかっていた日で、少しずつ小さくなりながら、やがて大きくなる様が見えました。
こんな風にじっと月を眺めたことはなかったので、ああ来てよかった思ったところです。
四国八十八景花樹海テラス とロビー
仕事やプライベートで何度か訪れたことがありますが、花樹海のロビーにはいろんなものが置いてあって、なかなか華やかで面白いです。
駐車場の彫刻などは次回の「昼編」で書くので、今回の「夜編」では、ロビーの中を見て行きますね。
『喜代美山荘 花樹海』
施設案内 | 【公式サイト】香川に宿泊するなら|旅館「喜代美山荘 花樹海」より引用
当館は、香川県高松市の峰山緑地公園の東側面に位置し、四季折々の樹木・草花に囲まれ「花の宿」と呼ばれています。
周辺には、天下の名園として広く知られる栗林公園、源平の古戦場屋島、金比羅さんなどがあり讃岐路の旅をお楽しみいただけます。
ロビーの真ん中に大きな木があって、確かに樹木に囲まれている宿です。
ロビーの一角に将棋の駒の展示がありました。
ここで第二十四期棋王戦五番勝負の第一局が行われたのですね。
平成11年2月13日、羽生棋王と佐藤名人の対局だったとのこと。
当時の写真や色紙が飾られています。
何年か前に一度拝見して、写真に撮りたいなあ、と思っていましたが、当時はそんな感じではなく、そのままになっていました。
今回はじっくり見ることが出来て、写真も撮ることができてよかったです。
花樹海の会長が美術品の蒐集家で、いろんなものが飾られています。
若い頃には気づきませんでしたが、花樹海には貴重なものがいろいろ置いてあります。
全てじっくり見ていたら、それで夜が明けてしまいそうなので、次々に見て行きますね。
売店がありますが、お土産に力を入れて販売しているという感じではなくて、欲しい方は買ってください、という感じです。
この奥がテラスになるのですが、その手前に南瓜が置かれていました。
直島の実物はこの夏に流されてしまい、流されること自体はあるのですが、今回は破損してしまったとのこと。
直島のシンボルの一つなので、ぜひ修復されて、再度展示されるといなあと思います。
南瓜の下には四角いスイカ。
四角いスイカは、善通寺の特産品で観賞用に作られているもので、毎年香川では初夏に「四角いスイカの出荷が始まりました」というニュースが流れます。
甘くなくて、食べられないけれど、見ていると面白いですよね、四角いスイカ。
ええと、こんな感じで、一つ一つ見ていくと、永遠に終わらない!感じもしてきましたので、ロビーの中ではあと一つだけ。
ここのところ香川の彫刻作品を見てきましたので、その流れで、こちらも見てみます。
PEDRO RAMOS ペドロ・ラモスさんの 「FLOATING MOUTAIN」という彫刻作品でした。
ペドロ・ラモスさん、確か石匠の里公園に作品があったような気がします。
石匠の里公園の彫刻 TOURO JAVALI ペドロ・ラモス
そうそう、猪のこれですね。
その隣には、「 SUNSET OF PARTENON 」という作品もありました。
ペドロ・ラモスさんについて検索して調べたいのだけれど、同じ名前の方が無数に出てくるのでわかりませんでした…。
きっと山田太郎さんのようにメジャーな名前なのでしょうね。
「所蔵:㈱石の店山田ストーンミュージアム」とあるので、山田さんの所蔵品を花樹海で展示されているのですね。
僕もここに来たからこれが見られたわけで、 こうした場所で展示して、多くの方の目に触れた方がいいですよね。
奥にはドリンクコーナーがありました。
僕の印象では、ここには以前とても立派な喫茶コーナーというか、ロビーラウンジがあった印象です。ソファが一面にあるVIP席という感じでした。(インバウンドで海外の方が来る前)
宿泊客は無料でコーヒーやジュースを飲めるコーナーになっていて、温泉から上がった浴衣姿の方が次々に来ていました。お部屋に持ち帰る方が半分、ここで飲まれる方が半分、という感じ。
時代の流れもあるし、コロナで少し趣向を変えたのでしょうね。
四国八十八景花樹海テラス の夜景
さて、お待てせしました、こちらが四国八十八景の花樹海テラスの入口です。
この奥に足湯があり、何組かの方が足湯に入っておられました。
わあ、これはなかなか素敵な景色ですね。
南側、栗林公園から県庁、サンポートのシンボルタワー。
写真がもっと上手に撮れたら、綺麗なのだろうなあと思いますが 、そういう気にならないので、仕方のないところ。
一筋、サンポートの方へ吸い込まれるように光が見えると思っていたら、JRでした。
カタンカタンと少し遠くに聴こえる線路の音とともに、灯りと闇の中に列車が消えて行きました。
北側はちょうど高松の車両基地なのですね。
鉄道が好きな方はなかなか心地が良いでしょうね。
海の方では時折フェリーが行き交います。
僕は写真や動画を撮っていたので入りませんでしたが足湯もありました。
足湯に入りながら綺麗な夜景を眺められるのは、いいなあと思いますが、大浴場やお部屋からも見えるので、そんなに人はいませんでした。
少し寒かったのですが、僕はしばらくこのままここにいたいところ。
名残り惜しいところですが、夕食の時間もあったので、一旦お部屋に戻り、夕食を食べに行きました。
一度眺めてみたいと思っていた四国八十八景の花樹海テラスからの夜景を、見ることが出来てよかったです。
花樹海の夕食
指定された時間になったので、夕食の会場へ向かいます。
そのフロアは(5Fだったか?)結構賑わっていて、しばらく聞いていなかった宴会の声も聞こえてきました。
室内はほぼ満席で、写真は撮れませんでしたが半個室になっていました。
半個室型お食事処「夕凪」オープンのご案内!
半個室型お食事処「夕凪」オープンのご案内! | 【公式サイト】香川に宿泊するなら|旅館「喜代美山荘 花樹海」より引用
この度、お食事処「夕凪」がオープンいたしました。
プライベートに仕切られた半個室のお食事処です。
ご利用人数に合わせたお部屋にご案内いたします。
プライベートな空間でごゆっくりお楽しみくださいませ。
ほとんどの方は静かにお食事されていて、お隣の声が多少聞こえるけれど、気になりませんでした。
こんな感じでお食事するのも、本当に久しぶりという感じ。
飲み物に栗林公園で採れたウメを使用してつくった梅酒があったので、それを注文しました。(写真はないけれど)
香川や瀬戸内の食材が多く使われていていました。
二段のお膳の下にはオリーブハマチやタイ、イカなどのお造り。
きっと季節によって変わるのでしょうね。
上の段は彩の綺麗なお料理でした。
子どもは何が入っているのか気になるらしく、一つ一つ「これ何?」と聞いていました。
しかし、僕らもはじめて食べるのだから、何って言いにくいですよね。
これは「ナスかな」「アナゴ、美味しいよ」なんて言いながら食べました。
(美味しかったようで、子どもも食べてた)
続いて国産牛のステーキ。
たくさんだったら食べきれるだろうか、と心配していましたが、ちょうどよい大きさでよかったです。
僕と奥さんはこの付け合わせのお芋がジャガイモだと思ったのですが、子どもはサツマイモだと思ったようです。
お肉も柔らかくて美味しかったです。
次のお料理を「讃岐うどんすき」と書くと、「讃岐うどん」が「すき」とも読めめすが、実際には「讃岐」、「うどんすき」になるのだと思います。
僕は香川に来るまで食べたことがなくて、「讃岐うどんすき」というのがあると聞いて、まず思い浮かべたのが「すきやきに讃岐うどん」が入ったものでした。
しかし、実際には関西を中心に食べられている鍋料理のことなのですね。
「うどんすき」の「讃岐」版。
サワラやイカ、アナゴなどのお魚やお野菜を入れ、最後には讃岐うどん。
冬に鍋をする機会が多いと思いますが、奥さんは必ずうどんを入れてほしい、と言います。
普段うどんはたくさん食べているのだから、鍋に入れなくても…と僕は内心思うのですが、何が何でもうどんだそうで、鍋を食べたいのか、うどんを食べたいのか、わからなくなるところ。(たぶん後者)
でも、しっかり食材の出汁が出たところで、食べるうどんは確かに美味しいですよね。
炊き込みご飯に赤出汁。
きのこの炊き込みご飯で、お腹いっぱいで食べきれるだろうか、と思っていましたが、上品な味付けで美味しくいただきました。
最後は季節のデザート。
子どもが食べきれるか少し心配しましたが、たくさん食べていたので、よかったです。
ここのところ外で食べていなかったので、久しぶりに美味しい和食を食べることができて、よかったです。
この後屋上のお風呂に入りました。
写真はないけれど、何と大浴場の中にもアキホタタさんの作品が!
定かではないのですが、「ウインド・オブ・メール」だったか…。
これは女性の方にもあったのでは、と思い奥さんに聞くと、何かあったと思うとのこと。
ムムム、彫刻見てみたいけど、これは見られませんね…。
僕が行った時には上の写真が女性用で、もう一つが男性用でした。
シャワーの手前、真ん中あたりに置かれていましたから、もし花樹海の大浴場を利用になられることがありましたら、探して見て下さい。
大浴場から一つ降りたフロアを改装してスイートにしいるようで、何だか高級な別の宿みたいになっていました。(個室にお風呂があるのだそう)
まあ、僕は今後ここに泊まることはなかなかないと思いますので、もし香川に来られた際には是非泊まってみてください。
次回も花樹海の朝の雰囲気とお庭の彫刻、朝食を食べたことを書こうと思います。
もしご興味がありましたら、またご覧ください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。