今回は 屋島寺四天門広場 について書いてみようと思います。
なぜ屋島寺の四天門?と疑問に思われる方もおられるかもしれません。
僕も最初に屋島寺四天門と聞いても全くピンときませんでした。
2020年の夏の終わりに「パ」から始まる国際的なイベントが東京で行われる予定ですが、その前に火をともすフェスティバルが行われるそうです。
香川県の聖火フェスティバルは、県内9市町で採火、サンポート高松で県内集火を行い、県内4市町へ聖火ビジットの後、香川県庁で出立を行うこととしています。採火では、本県が誇る景勝地「屋島」において、事前合宿に訪れる予定である台湾のパラリンピアンなどとともに採火するほか、県内9市町の各名所において、趣向を凝らして採火しますので、是非参加してください。県内集火では、サンポート高松において、9市町の火を1つに集め、東京2020パラリンピック聖火(香川県)とします。県内集火は自由に見学することができます。
[▼Story for PTR]香川県 より引用
その中の一つに屋島寺四天門前広場とありまして、そこで台湾の選手や市内の子どもが火を灯すというという予定だそうです。
そのニュースを見ながら、ムムム、屋島寺の四天門とはどこだろうか、そして四天門前の広場とはどこだろうか、もしかしてあそこだろうか、なんて考えていたのですが、実際に行ってみてきました。
もし屋島寺や屋島寺四天門、屋島寺四天門前広場のことなんかに、もしご興味がおありでしたら、どうぞお読みください。
屋島寺へ
まずは屋島寺の場所から見ていきます。
四国八十八か所霊場の第八十四番札所となっていて、屋島山上にあるので、香川に住んでいる方で知らない人はほぼいない場所です。
しかし一口に屋島と言っても、広いエリアの地名でもあるので、屋島寺はどこにあるのか、と問われれば屋島の山の上、屋島山上です。
屋島スカイウェイという道を行くのが一番一般的で、車、バス、自転車、徒歩などで行けます。(徒歩の場合には別の遍路道のルートを通る方が多いです)
以前には通行料が要りましたが、無料になっていて、そのかわりに山上に有料駐車場が出来ています。
20分以上停めると普通車は一律300円です。
駐車場から歩いて100mくらいのところに屋島寺はあるので、そこから見ていきます。
駐車場には車がポツリポツリという感じです。
お土産屋さんのガラス戸に新屋島水族館臨時休館のお知らせが掲示されていました。2020年3月3日から3月15日までコロナウィルスの影響でお休みしているのだそうです。
※その後3/21(土)から営業を再開したのだそうです。
新屋島水族館
春なので、お遍路さんの姿も見られます。
いろいろできないことが増えてきてしまったけれど、お遍路や寺社へのお参りは結構普段通りという感じです。
朱塗りの赤い門が見えてきました。
これまでこの門の名前なんて意識したことはなかったのですが、こちらは東大門だそうです。
確かに東側にありますね。
お遍路さんの格好をした年配の女性二人が、
「こちらは裏側じゃ、裏側じゃ。表ではない、裏から入っとる」
と言っていました。
確かに83番の一宮寺から来て、85番の八栗寺に向かうのであれば、こちらは反対側、八栗寺に向かう門となるようです。
屋島寺についてのいろんな説明版もありました。
一宮寺からの距離は15.6km、歩くと約3時間半かかるそうです。
屋島寺は鑑真和上が基を開いたのだそうです。日本遺産四国遍路というプレートも置かれていました。
では、中に入ってみますね。
屋島寺蓑山大明神
いくつかの仏像が並び、参道沿いに建物が並び、正面に鐘撞堂があります。
まずは千躰堂。
千躰堂と読むのでしょうか、お堂が立ち並んでいます。
その隣は三躰堂とあります。
さらに隣には大師堂があります。
それぞれに意味があるのでしょうね。その隣には七福神の像がありました。
その奥には熊野権現社があります。
お堂や社が立ち並ぶその先に進むと、屋島寺の狸がいました。
蓑山大明神とあります。
由来を描いた説明版を読みますと、老人に化け、弘法大師を山上へ案内した狸なのだそうです。
屋島太三郎狸というのだそうで、 平成狸合戦ぽんぽこにも出てきた日本三大狸の一人です。
真ん中の背の低いひげの長い狸さんです。
声は5代目桂文枝さんでした。
本当に屋島にはタヌキがいるので、もしよろしければご覧ください。
1:34あたりから。
赤い鳥居をくぐって進むと、 蓑山塚と書かれた碑がありました。
狸の置物がたくさんあります。
ここが面白いのは、さらに奥にお稲荷さんがあるところです。
屋島稲荷と書いてあって、ひと気はなく、ひっそりした雰囲気です。
屋島寺と言えば狸というイメージが強いですが、奥に狐がいるのも面白いところです。
屋島寺本堂と 屋島寺四天門広場
元の参道に戻り、その先を見ると、立派な本堂がありました。
屋島寺の本堂は重要文化財に指定されているのですね。
名称: 屋島寺本堂
国指定文化財等データベースより引用
ふりがな:やしまじほんどう
種別 :近世以前/寺院
時代 : 江戸前期
年代 :元和4
西暦 :1618
構造及び形式等 :桁行五間、梁間五間、一重、入母屋造、向拝三間、本瓦葺
指定番号:01355
国宝・重文区分:重要文化財
重文指定年月日:1955.06.22(昭和30.06.22)
所在都道府県 香川県
所在地:香川県高松市屋島東町
所有者名:屋島寺
本堂は江戸時代に建てられたのですね。
さらにその西側には宝物館がありました。
僕は中に入ったことが無いので、本当は中に何があるのか見てみたいのですが、今回は四天門です。
上の画像は裏側になるのですが、こちらが四天門になるようです。
本来南の山門から入ってくるので、正面から見るとこんな感じ。
四天ということなので、四体の仏像があります。
増長天、持国天、多聞天、広目天ということらしいのですが…
はっきりと仏像がわかるわけではないのですが、たぶんそうじゃないかなという程度で見てください。
一つ一つが精巧な作りになっていて、立派な門です。
四天門の前には石碑がありました。
一宮寺までと八栗寺までの距離を示しているのでしょうね。
その前には夏草や、の芭蕉句碑がありました。
高館を思い出すところですが、この句碑の前に広がる広場に目を移します。
おそらくここが屋島寺四天門前広間です。
そしてこの広場の奥には源平屋島合戦800年祭供養碑があり、その供養碑と向かい合って夏草や、の句碑が建っていました。
もしできることならば、広場を歩いて紹介したいところですが、あいにく雨の降った後で、芝生は水で覆われていました。
この広場の隣にお土産屋さんがあるので、
「四天門の広場はここですか?」
と尋ねると、
「四天門というのは確かにここですが、何か…」
とおっしゃっていました。
そうですよね、四天門前広場なんてあんまり言わないものね。
ここには可正桜という桜の木がありまして、高松藩士が老後の楽しみに、と7株植えたそうです。そのうち一つ残ったのがこちらの桜だそうです。
確かに、春の桜の季節には綺麗に咲いていました。
そして四天門広場にも桜が。
夏には無事にフェスティバルが行われると良いですね。
もう少し先ですが、よろしければ桜の季節にでも立ち寄ってみてください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただきありがとうございます。