今回は、瀬戸芸小豆島三都半島へ行ったことを書いておこうと思います。
春会期はこの後に瀬居島、直島で最後になるのですが、夏会期までに書ききれるかどうか…。
まあ、頑張って書けるところまで書いておこうと思います。
小豆島は広いので、一度に全体を回るには宿泊をしなければ難しいです。
中でも「三都半島」の作品は、車でないと行きにくく、そこに行こうと決めないとなかなか辿り着けません。
なので、僕は一度も行ったことがなく、今回は小豆島に行くなら最初にと思っていました。
高松港から池田港へフェリーで行ったこと、瀬戸芸小豆島三都半島へ、三都半島アートプロジェクトを見に行ったことなどに、ご興味のある方の参考になれば幸いです。
目次
- 高松港から小豆島池田港へ
- 第一こくさい丸の船内
- 高松港を出港
- 第一こくさい丸売店のフェリーうどん
- 瀬戸芸小豆島三都半島へ
- 瀬戸芸小豆島三都半島のインフォメーション
- 瀬戸芸小豆島三都半島 sd46ダイダラウルトラボウ
- 瀬戸芸小豆島三都半島 sd48 舟物語
- 自然の目「大地から」へ続く道
- 瀬戸芸小豆島三都半島 sd11 自然の目「大地から」
- 瀬戸芸小豆島三都半島 sd10 境界線の庭
高松港から小豆島池田港へ
以前にちらっと 高松港から三都半島 へ行った記事があって、そちらでも詳しく書いています。場所などは図の掲載に留めます。

高松から小豆島へ直接行くカーフェリーは3ルートあり、今回は池田港へ向かいます。

いろいろ書きたいことは前回書いているので、今回は書けていないフェリーに乗るところから始めます。
ちょうどゴールデンウィークの終盤で、高松港も混みあっていました。
11:10出発なので、10:50頃車を停めて窓口へ行きました。

池田行のフェリー乗り場には列が出来ていましたが、池田港行国際両備フェリーでは、クレジットカードが利用できます。
車で大人二人乗って往復13,360円でした。
夕方には帰ってくるので、安いとは言えないのですが、他に方法がないので仕方がありません。

車に戻り、フェリーに入って行きます。

僕は運転しているので「ちょっと撮って」とお願いしました。
いつも左に、左にと手で相図されるのですが、今回も同じでした。

連休中ということもあり、車両デッキも混んでいました。
第一こくさい丸の船内
両備フェリーの第一こくさい丸、階段を上り客室に入ります。

すでに多くの方が乗船していて、出航を待っています。

満席という感じではなくて、まずまず混んでいるという船内です。
前方のシート。


全ての席を確認したわけではないけれど、半分ほどの席に座っている方がいました。
横並びで空いているところを見つけ、まずは荷物を置いて座ります。
僕は乗船中座っている時間は少ないので、奥さん用。
僕は船内を巡ります。

第一こくさい丸の定員は500名とありました。

平成19年とあるので、2007年から就航しているのですね。
階段を上り、展望デッキへ向かいます。

高松港を出港
展望デッキに出ると、ちょうど出航する時間になっていました。

遠ざかる高松港を背景に、小さい子の声がデッキに響きます。
子どもの日より前だったので、まだこいのぼりがありました。
第一こくさい丸の船尾には大きな「パンダ」がいました。

イメージ的には「きりん」の印象が強いのですが、それが「ぞう」に替わったので、現在は「パンダ」と「ぞう」です。(「ぞう」には帰りに乗りました)
何があるということではないのですが、乗った子は将来「小さい頃パンダの絵の船に乗ったな」と思い出すのだろうと思います。

少しずつ高松港が遠ざかって行きます。

小豆島から高松港へのオリーブラインとすれ違いました。
第一しょうどしま丸、まだ新しいので、陽に照らされて白さが際立っています。

公園に置かれているゆらゆら遊具?も設置されていました。

港を出る頃、前方では船員さんも一服していました。

灯台を過ぎると、屋島が見えます。
池田港へ行くので、長崎の鼻がとても近くに見えました。

屋島の向かい側、西側には女木島。
少し離れているから女木島全体が見渡せます。

北側には男木島。

そして遠くに霞んで見えるのが、今回の目的地小豆島です。


このまま展望デッキにずっといたいところですが、下に戻らないといけません。
第一こくさい丸売店のフェリーうどん
さて、全国のフェリーうどんファンの皆さま、大変お待たせしました。
高松から小豆島へ向かうフェリーでは、売店にうどんがありまして、宇高航路、内海航路の廃休止とともに、徐々にその数が減ってきてしまいました。
そして、この日はゴールデンウィーク中ということもあって、こちらのうどんを昼食とすることにしました。
結構いろいろ考えて、予約しようとしたのですが、全ていっぱいで(まあ当たり前ですが)、なかなか気軽に食べられるところはないので、そうしました。
(三都半島以外では、もちろん探せばあるかもしれないので、どうぞ頑張って探してみて下さい)
売店の横には自販機もありました。


フェリーの売店って良いですよね。
ずっと売店で何を売っているのか、どんな人が何を買っていくのか見ていたいです。
うどんを買う人は少なくて、ちょっとしたお菓子や飲み物を買う人が多かったです。
さて、僕らはうどんですが、買う前に一つ考えておかなければいけないことがありまして、「フェリーうどんをどこで食べるか」問題です。
先ほど見ていただいたように、テーブルのあるソファ席は人気なのか、全て埋まっています。
普通の座席となると、どんぶりを抱えたまま食べることになりますが、「それで大丈夫?」と奥さんに尋ねると「お盆がある」とのこと。
なるほど、お盆をひざに乗せて、その上で食べるのですね。
フェリーうどん、カウンターやうどん専用席を設けているフェリーもありますが、第一こくさい丸にはそうしたスペースはないので、ソファ席が満席の場合には、食べ方を確認の上注文してください。

わかめうどん、きつねうどん、月見うどんが各450円、ミックスうどんが500円でした。
肉うどんとカレーうどんはこの時休止でした。
奥さんはきつね、僕はわかめにしました。
「すみませんお盆を二つお願いします」というと、「二つ?」という感じで不思議そうに見られました。
他の方はどうやって食べるのだろう…。
こんな感じの丸いお盆にどんぶりをのせ、食べました。


フェリーうどんの場合には、味がどうとかという問題ではなく、船でうどんを食べる、ということに意味があります。

フェリーうどん、美味しくいただきました。
池田港に到着
うどんを啜っているうちに、フェリーは三都半島の沖合に来ていました。
結構長い半島で、ちょうどその先の方で瀬戸芸作品が展示されています。

すぐに前方に池田港が見えてきました。

第一こくさい丸は、前方客室の前に屋外のデッキがあるので、そこから前の景色が見られます。
ちょうど後ろには旅客席があるので、その視界に入りますが、それを気にしなければ、とても良い景色です。
瀬戸芸小豆島三都半島へ
池田港に車で降りるのははじめてだったので、迷いながらも車を走らせます。

一番困ったのは、池田港から国道436号へ出て交差点で右折することです。
慣れていれば問題はないのだろうけれど、左右どちらも混みあっていて、なかなか途切れません。
僕もこの道を直進する時には、確かに止まることなく行っていたので気が付きませんでしたが、港から来る車があったのですね。

たまたまゴールデンウィークで混みあっていたのかもしれませんが、どうぞ慌てず気を付けて右折してください。
池田港から三都半島までは車で約20分、神浦という地区を目指します。

瀬戸芸小豆島三都半島のインフォメーション
今回の瀬戸芸では、各島で検温するスポットがありますが、三都半島ではインフォメーションが検温スポットでした。

駐車場やトイレもあるので、そこに一旦車を停めました。

駐車場には2、3台車が停まっていましたが、次々と入れ替わる感じです。

小豆島の形をした鉄のオブジェも置かれていました。


夏会期にはキャプションもありました。


インフォメーションで検温してもらい、リストバンドと地図を貰いました。


以前の記事瀬戸芸2022高松港から三都半島でも書きましたが、三都半島の作品の傍には全て駐車場があり、車で巡れます。
逆に車で行かないと夏場は辛いと思います。
上の地図を見て、一番近いのはsd49なのですが、そこに「×」がついていて、恐らく「P」がないということを示していたのだと思いますが、作品だと勘違いしてしまい、今回は行っていません。
少し西に歩いて見に行きました。

瀬戸芸小豆島三都半島 sd46ダイダラウルトラボウ
インフォメーションから坂を上って最初の作品に向かいます。

実際にはこのすぐそばにも駐車場があるので、歩かないで車で行く方も多かったのですが、歩いて山や青い空を眺めたり、写真を撮ったりしたくなるような陽気でした。

作品名 ダイダラウルトラボウ
Artist Name Toshimitsu Ito + Faculty of Arts, Hiroshima City University
Title DAIDARURUTORABOU
助成 = 広島市立大学
もう後ろに見え隠れしてしまっていますが、道路沿いからもすぐにわかります。

作品の手前に駐車スペースがあります。
おお、これは大きい!

なかなか写真では伝わりにくいところですが、大きい何かに人が引き寄せらえるような感じです。

拡幅工事に伴い取り払われた神浦地区の小径の石垣、厳島神社に関連した廃船のほか、瀬戸内海の各所で集めた流木を組み合わせて、大宇宙や自然界と人間社会とをつなぐためのアイコンとしての巨人をつくる。
小豆島 | 瀬戸内国際芸術祭2022より引用
なるほど、使われなくなった石垣や廃船、流木を利用しているのですね。

石が積み上げられ石垣になったところが足になっていました。

これはなかなか積み上げるのは大変なのでは、と思います。
胴体の部分は流木と中にあるのが廃船なのでしょうかね。

木の感じが少し血管みたいで、ナウシカに出てくる巨神兵(オーマ)みたいでした。


流木の一本ずつも太くて大きいので、実際に近くで見ると圧倒される感じです。

巨人の視線の先には海があり、丘の上から海を見下ろすように座っています。


きっと、誰もいなくなった夜更けには、むくりと立ち上がり、瀬戸内海を超えていろいろなところに行くに違いありません。

僕らが見た時には、同じ場所にずっと座っていたけれど。
ダイダラウルトラボウ、とても素敵な作品なのでお勧めです。
瀬戸芸小豆島三都半島 sd48 舟物語
ダイダラウルトラボウのすぐ向かいには舟物語がありました。

作品名 舟物語
Artist Name Julio Goya
Title Story of a boat
フリオ・ゴヤ氏の新作なのですね。
こちらも使われなくなった船を利用しています。

なるほど、船が横になって、鳥になっているのですね。

その間に細かい装飾がしてあります。

ランプに吊り下げられた人の顔。

動物の形の型紙や、

これは一体何だろう、というものまで。

昔の写真などもありました。


カニやタコも見えました。

木陰でテーブルもあるので、人が少ない時には休憩ができますね。

奥には、まだ船っぽい感じで置かれているものもありました。
自然の目「大地から」へ続く道
インフォメーションの駐車場に一度戻り、車で次の作品を目指します。
フリオ・ゴヤ氏の作品を観たので、続けて見ようと自然の目「大地から」に向かいます。

僕はこの手前で一度停まり、写真を撮りながら歩きました。
車で行けますが、この道沿いの海辺の景色はとても素晴らしいものでした。

三都半島の入り江のようになっていて、穏やかな波が砂浜に打ち寄せています。

小豆島の間から、男木、女木の方面が見えました。

瀬戸芸小豆島三都半島 sd11 自然の目「大地から」
先ほどの砂浜を見渡すように、自然の目「大地から」がありました。

作品名 自然の目「大地から」
Artist Name Julio Goya
Title Eyes of nature (from the earth)

この壁の奥に駐車場があります。

先ほどのインフォメーションから歩けない場所ではないけれど、それぞれの作品にちょっとずつ距離があるので、こうして全ての作品の近くに駐車スペースがありました。


これを見る限り、どんな作品があるのか、全くわからないですよね。
2019年からの作品ですが、訪れるのははじめてです。
前にいた方が、家屋を覆う森の中に入って行きます。
あちらが入口なのですね。

わあ、すごい!ツリーハウスになっているのですね。

階段を上って行きます。
わあ、こちらのスペースも外側からは全くわかりませんでした。

木々に覆われた場所にベンチが置かれています。

目の前の砂浜から、階段を上るとツリーハウス。
ちょっとしたトムソーヤ気分です。
子どもの頃、こういうところに住んでみたいと憧れた場所にいるような気持ちになりました。

木々の間を抜ける小さな通路を行くと、見晴らしのよいところに出ました。

なるほど、テラスのようなところにオブジェが置かれているのですね。

先ほど眺めた海辺を、少し高い視点から見ることができました。

来た道を振り向くと、何が何だかわからない木々だけの景色。

「イブキ」という木を使っているのだそうです。
階段を下りて、順路を進みます。


これと言って特別なものではないのかもしれませんが、実際に訪れて歩いてみると、なかなか面白いものです。
駐車場に出るところには長めのブランコがありました。

上を見上げると、真上は先ほどのベンチの場所でした。

イブキの木の下にブランコを置いているのですね。
子どもから大人まで、座って楽しんでいました。

中に入った後に、外から見ると、その全体像が見えてきました。

本当に大きな木が二本。
建物を囲むように木があって、その中に先ほどの空間があります。
中を見てから外を見ると、視点がかわるというか、また違った印象がありました。


比較的わかりやすいし、階段を上って通るだけでも楽しかったので、小さい子どもにもお勧めです。

瀬戸芸小豆島三都半島 sd10 境界線の庭
次に行く場所を考えると、今一緒に見ていた方々と同じ場所に行くのはどうも、という気持ちになります。(ここに限らず、瀬戸芸は同じ場所を目指しているので、同じ方に何度も出会うことはよくあります)
そこで、先ほどの道を戻るように行き、三都半島の東側、最も離れた場所へ。

「ここが駐車場ですよ」とは現地に明示されていませんが、恐らくここに停めてということなのだろうと思います。(ここ以外に停められるところはないです)


作品名 境界線の庭
Artist Name Mitsuharu Doi
Title Garden of the Border
助成 = 広島市立大学
境界線の庭という作品がありました。こちらも広島市立大学の助成となっています。

わあ、離れて見ていると何だかよくわかりませんでしたが、ピラミッドみたいなものや鳥居のようなオブジェがあります。

半地下になっているところに降りて、それぞれの石彫を見ることができます。

先に行った方が、一番海に近い場所の少し高くなった場所で写真を撮られていました。
確かに、あそこまで行き、景色を見てみたくなりますね。

その手前には鳥居の上部(のように僕には見えました)に、小さな細工が施されていました。

これが実は一番面白かったところです。
恐らくこのオブジェをさらに小さくしたものだと思いますが、ミニチュアみたいで見ていて飽きませんでした。


小人の世界の遺跡、という感じで、この後人類が絶滅した後、これが掘り出されたら、未来では過去に随分小さい者がいたと考えると思います。

この場所で、しばらく前の方を待っていたのですが、なかなか…。
確かに見ていたい綺麗な景色ですよね。

誰もいなくなったところで、上がってみますね。

北側から、

少し東に観光スポットの花寿波島。
奥には田浦、二十四の瞳映画村の辺りが見えます。

坂手から洞雲山も遠くに見えました。

正面よりやや南には、大角鼻灯台と福部島。

南側には漁港があるのですね。


まだまだじっくりと見ていたいけれど、ご覧の通り、次の方が待っていますので、降りていきます。
三都半島は海に囲まれているので、綺麗な景色の見られる場所が多かったです。
瀬戸芸小豆島三都半島へ行ったお話は、大体この辺りが中間かなと思うので、ここで一度区切りとしたいと思います。
もしよろしければ後編も引き続きご覧ください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。