高知県土佐清水市に 足摺海洋館SATOUMI が昨年オープンしたというニュースを聞いて、一度行ってみたいなあと思っていました。
本当は夏休みや冬休みにでも、と思っていましたが、宿泊のキャンペーンがあったり、コロナが流行したりと続いたので、行けていませんでした。
2021年の春休みは、久しぶりに旅行に行こうか(2019年末のUSJ・神戸以来)と計画を立てていましたが、首都圏や近畿圏は感染者が増える兆しがあったので、近くにすることに。
最初は山陰を候補にしていましたが、3月にはそれぞれの県民に限ったキャンペーンしかしていませんでした。
そんな中で高知県だけは一時期中四国県民向けの旅行キャンペーンを実施していましたので、それを利用することにしました。
高知観光リカバリーキャンペーン
宿泊をすると交通費を補助してくれるという内容でした。(その後利用できる地域の条件は変わり、香川は外されました)
泊まらなければいけないけれど、僕らが訪れた3月下旬は高知も香川も感染者が少ない時期だったので、訪れました。
1日目は足摺海洋館へ、二日目は室戸岬へと、高知の西と東へ行った旅のお話です。
まずは、 足摺海洋館SATOUMI を訪れたことを書いてみようと思います。
目次
足摺海洋館SATOUMI の場所
まずは足摺海洋館の場所からです。
高知の西の方、足摺岬の更に西にあります。
僕は、行き渋る子どもを何とか説得し、午前9時半に出発。
(旅行には行きたくないのだそうで、そういえばそういう時があるよなあ、と思います。お出かけなんかしたってつまらない、という年月がしばらく続きそうです)
高松から足摺までは四国を北から南西へと向かう感じになります。
車に乗って奥さんと子どもはすぐに眠ってしまったのですが、高知に入ると大粒の雨が降ってきて、二人とも起きたほど。
一度トイレ休憩をして、道の駅あぐり窪川に着く頃にはお昼でした。
もちろん探せば食事をするところはこの先にもあるのだろうけれど、わかりやすくて家族でも入れて閉まっていないところ、ということで言えば、ここがお昼を食べるにはちょうど良い場所です。
このままここを過ぎてしまうと、次の食べる場所が13時とか14時くらいになってしまい、決めて予約したりしておかないと、なかなか食べるところを見つけるのは大変だと思います。
本当は道の駅やその駐車場の様子を撮りたいところですが、大雨が続いていましたので、レストランの入口からスタートです。
あぐり窪川レストラン風人
ちょうどお昼の時間だったし、皆さん考えることは同じなのか、駐車場もいっぱいでしたがレストランも満席でした。
待つ間にランチのメニューを見ながら、食べるものを決めます。
僕はご飯が食べたいなあと思っていましたので、定食に。
奥さんはこういうメニューを見て、「○○大賞グランプリ」のような文句に弱く、豚丼にするとのこと。(普段豚丼なんてたべないのにね)
子どもはこうしたところではお子様ランチ一択。
そろそろお子様?という年齢なんだけれど、お子様ランチがダメです、と言われたら何を食べるのだろう、と思います。
大人になっても、もしかしたらお子様ランチを食べ続けるのでしょうか。
二組待っていましたが、結構素早く席が空いて、10分ほどで案内してくれました。
ご年配の方から小さいお子さんまで、皆さん静かに食べておられます。
まずは子どものお子様ランチ。
ムムム、どこでも食べられそうなものばかりだけれど、これが一番食べやすいのだそうです。
続いて奥さんの米豚丼。
結構肉厚なポークでした。
僕はカツオのたたき定食。
こちらもたたきが太く切ってあって、高知に来ました、という感じ。
この日の夜はたたきは食べないと決まっていたから、お昼に食べました。
なかなか止まない大雨を眺めていても仕方がないので、僕は産直で大袋に入った文旦と甘いトマトを買いました。
子どもはテントでチーズスティックを買って食べていました。
ポップコーンの味見をどうぞ、と食べたらとても美味しくて、これもと両方買って食べました。
どちらも美味しかったのだそうです。(何とまあ、この旅ではこれが一番よかったとのこと…)
さて、再びあぐり窪川から足摺海洋館を目指します。
足摺海洋館の駐車場
道の駅あぐり窪川を出たのが12:50頃で、僕の感覚だとここから足摺までは約2時間。
もしとてもこの道に慣れていて、山道もすいすい行けるという時間であれば、もう少し早いかもしれませんが、そうでない場合が多いです。
毎回来るたびに思うのは、この道は片側1車線の道ですが、どれだけ早く着けるかのレースが行われているのでは、という感じの車が何台もおられます。
雨の中、はじめて行く方はどうぞお気を付けください。
晴れていれば、春の足摺サニーロードは桜が咲き乱れる素晴らしい道なのだろうけれど、この日はあいにくの土砂降りで、桜も絶賛散り始めという感じ。
こんなところに大きな建物があったかな、という感じの場所が足摺海洋館で、その隣、かつて駐車場だった場所では、まだ工事をしていました。
なので、反対側の駐車場へ。
まあ、工事が終われば駐車場の場所も変わるのだろうけれど、何となく左側に駐車場があるような気持になっていまして、行き過ぎて戻りました。
春休みだからか、駐車場には多くの車が停まっていました。
ほとんどが高知ナンバーで、県外はちらほら、という感じでした。
桜、綺麗に咲いているね、と奥さんに話しかけますが、「雨が…」と言っていました。
まあ、傘さしても濡れるほどの大雨だから、桜どころではないですよね。
道路を渡ると正面のエントランスに車寄せがありました。
この時には駐車場部分が白い囲いに覆われていたので、気が付かなかったのですが、うみのわという施設もあったのですね。
このエリア一帯をリニューアルしたのだそうです。
まだ雨が降っていたから、急いで海洋館へ入っていきます。
受付で入場券を買いました。
JAFの会員証を出すと少し割引がありました。
今日は荒天で浜辺の方へは行けません、という案内がありました。
確かに、この天気ではね…。
しかし、僕は水族館に来たかったので、ワクワクしながら入館です。
足摺の原生林
最初のエリアは足摺の原生林だそうです。
ウムム、確かに、原生林という言葉がぴったりです。
わあ、これは良い感じ。
あつ森の博物館に来たみたい。
水がこぽこぽと流れていて、もわっとした温かい空気を感じます。
カエルやヘビなどが展示されていました。
ヤモリかイモリかいつもわからなくなりますが、これはおそらくイモリ。
こちらのトカゲのような生き物はトサシミズサンショウウオだそうで、2018年に新種だとわかったのだそうです。
サワガニに、
アオダイショウなどがいました。
奥の方にはシマヘビという小さなヘビもいました。
どの生き物たちも、それほど大きくなくて、まだ可愛らしい感じだなあ、と眺めていましたら、
木の陰に大きなカエル。
奥さんと子どもを呼んで、「見て、あのカエル、大きい!」と教えましたが、その後二人は先に行ってしまい、僕だけゆっくり見てまわりました。(後で聞いたら、子どもは暗いところが苦手で、奥さんはそれほど関心がないのだそう)
中央奥の水槽には滝のように水が落ちていて、中ではカワムツが泳いでいました。
僕はじっとこのままこの水槽を眺めていても良いのですが、まだ先も長いので上の階へ上がることにします。
奥にはエレベータもありました。
何だか上がって行くのが面白くて、2回も往復してしまいました。(自分でしていても子どもみたいだと思うけれど、上に行く時に見える全体の感じが見たかったのですよね。)
うまく表現できないけれど、飼育ケースが並んでいるところや、木の影が壁に大きく映るところなんかが好きなんだろうなあ、と自分で撮った写真を眺めながら思います。
渓流、里山、河口とカワウソ
二階のフロアには、渓流の展示がありました。
この水槽の感じも、あつ森の水族館にそっくり。
もちろんどこかにあるリアルな水族館が最初にあって、それにあわせてゲームの世界を作ったのだろうから、似ているのは当然だろうけれど、例えば図鑑やテレビで見た生き物の実物を水族館で見るというのと、またちょっと違う感じがします。
もう少しリアルな感じに近いというか、あつ森の水族館はどこかに実在していて、足摺海洋館も、その一部なのでは、という気持ちになってきます。
渓流の水槽では、この日クロヨシノボリ、タカハヤ、ウグイ、アマゴが見られました。
アマゴはすぐにわかるのだけれど、タカハヤとウグイの違いはわかりませんでした。
何となく2種類いるというのはわかるのですが…。
もしフータがいたら、その違いを説明してくれるかもしれないですね。
写真にすると少しわかりづらいのですが、上の写真が里山の水槽で、下の奥の水槽は次の河口
なるほど、河口の汽水域には、希少な魚がいるのですね。
一つずつ魚を確認していきたい気持ちがあるのですが、きっとそれをしていると閉館してしまうので、説明と水槽だけ撮って先に進みます。
やっぱり目の前で動き回る魚たちを実物で見るのは、とても面白いものです。
続いてのコーナーはカワウソさんでした。
カワウソ
展示ガイド|足摺海洋館「SATOUMI」より引用
カワウソかつて日本に広く生息していたニホンカワウソは、2012年に絶滅種として指定されました。
1979年の高知県須崎市新荘川での記録が、生きている姿で確認された最後となっています。
ここでは、ニホンカワウソの近縁種であるユーラシアカワウソを展示しています。
河川や湿地、海岸など水辺の近くで暮らし、主に魚類を餌としています。
足に水かきがあり、泳ぐのが得意です。
ユーラシアカワウソの陸(リク)君と海(カイ)の二頭がいました。
茶色の薄い手前で動きまわっているのがリク君でしょうかね。
二人は兄弟(三つ子)だそうで、アクアマリンふくしまからやってきたのだそうです。
寒いところからから南国高知へきたのですね。
素早く動く様子や、水の中に潜っていく様子を間近で見ていた子どもが歓声をあげていました。
愛嬌があって、可愛らしいカワウソたちだから、きっと人気がでるでしょうね。
1の足摺の原生林がカワウソのコーナーで終わりです。
最初に見たカワムツの滝、随分上から水が落ちていました。
ウミガメとサンゴ
「プロローグ」というコーナーに変わりました。
その最初にはウミガメの水槽がありました。
すでに遠目からカメが浮いていることに驚いてしまいます。
現在では、ウミガメが安心して産卵できる砂浜は少なくなっていますが、目の前の桜浜をはじめ足摺・竜串の海岸には、アカウミガメが毎年産卵にやってくる砂浜があります。
展示ガイド|足摺海洋館「SATOUMI」より引用
ここでは、アカウミガメとアオウミガメ、コバンザメを展示しています。
なるほど、足摺の海岸ではウミガメが産卵をしに来るのですね。
波の高い海を透けた水槽の向こう側に見ながら、ウミガメを眺めます。
旧館から引っ越し来たのだそうで、新しい水槽で人気がありました。
僕もこんなに悠々と泳ぎ、近くで全体を見るのははじめてです。
その脇には展望デッキがありました。
ほんの一瞬雨が止んでいたのか、人が外に出ていました。
(すぐにまた雨が降り出しました…)
天気がよかったら、ここからの景色はまた綺麗なんだろうなあと思います。
足摺海底館の方でも波飛沫があがっていました。
続いてはサンゴのコーナーです。
足摺・竜串のサンゴのいる海を再現した水槽ですが、なかなか立派なサンゴがありました。
この水槽はもともと先にサンゴがここにあって、そこにパネルを付けたのでは、と思うほど。
海の中ってこんな感じの景気が広がっているのでしょうね。
静かで、カワウソやウミガメに比べると動きがすくないからか、あんまり皆さん足を止めていなかったのですが、何となく印象に残るサンゴのコーナーでした。
竜串湾大水槽 奇岩タッチングコーナー
サンゴのコーナーを抜ける出口のところから、海の匂いがしてきました。
潮の音も聞こえてきたので、屋外に出るのかと思っていたら、
わあ、竜串湾を室内に再現しているのですね。
波のプールみたいにしているのですが、なかなかすごい迫力です。
本当はここで生き物に触れて、ということが出来るコーナーだと思うのですが、コロナの防止で中止となっていました。
タッチングコーナー、早く復活できると良いですね。
本当の岩ではないけれど、その感じが伝わってくる荒々しい水槽です。
海が荒れていて、今日は表に出られないから、ここでそれを実感できてよかったです。
よくよく見ると、この水槽、下まで続いているのですね。
今いるところが2階で、1階まで続く大きな水槽を上から眺められるようになっています。
わあ、大きな水槽を上から間近に眺めるのも、はじめてかもしれません。
外には本物の竜串湾。
外の海と一続きになっているように見えるので、ここに立つと、この水槽が外の海に繋がっているように見えました。
竜串湾の隣には、こじんまりとエビたちのコーナー。
わあ、このエビは大きいのでは、と近づいてみると、
巨大シマイセエビとして新聞にも紹介されていました。
海の中でもしこんなのに出会ったら、ちょっとびっくりしますよね。
他にもエビがいまして、小さい子が次々に寄ってきていました。
エビ、見ていると面白いですよね。
さて、ここまでで全体の半分くらいを回りました。
もちろんこのまま書き続けても良いのですが、一旦ここまでにしようと思います。
このことはあまり他の方には共感されないかもしれませんが、僕が今回の足摺海洋館で最も印象に残った場所はこの階段です。
何があるわけでもなくて、一階へ降りる階段なのですが、ここには高知の、足摺の空気というか、雰囲気を凝縮したような空間でした。
皆さんこんな場所に気を留めず、早く降りていくから誰もいないのですが、僕はしばらくここに座って、ここの生温かい春の空気を吸っていたい、臭いを感じていたいという気持ちになりました。
瀬戸内海とは違う、南の海を感じることができました。
また続きは次回書きますね。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。