ゲタを煮つけたので、今回 葉ごぼうは天ぷらに した記事を書いてみようとおもいます。
記事の内容には関係ないのですが、葉ごぼうは天ぷらに、というタイトルが何かに似ているなと思ったら、ラブ・ストーリーは突然に、でした。
さて、葉ごぼうですが、春になると香川県のスーパーには、この野菜がたくさん並びます。
5月になると、さすがに少ない感じがするので、今年は3月中旬から4月下旬くらいまで、1ヶ月強の期間よく見かけました。
もちろん好き嫌いはあるとは思うのですが、葉ごぼうは何となく春になると食べてみたくなる味で、今年も作って食べましたが、今年は香川県郷土料理の最終形態天ぷらまでしてみましたので、もし葉ごぼうの煮ものや 葉ごぼうは天ぷらに したことなんかにご興味がおありでしたら、どうぞお読みください。
葉ごぼうって何?
もちろん葉ごぼうのことをよく知っている方には、何を今さらという感じになってしまうのですが、ご存知ない方には「葉ごぼう」ってよくわからないですよね。
「葉」なのか「ごぼう」なのか、どっちなのだろうという感じです。
(僕はもう違和感はそれほどないけれど、やはり食べるのは一年に一度なので、僅かににそんな感覚があります)
実際にはこんな形のお野菜です。
特徴としては、とても長い野菜で、一本1mほどありまして、通常2~3本まとめて198円くらいで売られています。
恐らくスーパーの野菜売り場で売られる中では、最も長い野菜の部類に入ると思うので、購入して店内を歩くととても目立ちますし、買い物かごからはみ出てしまうので、他の方にあたらないよう、適度な社会的距離が必要になってきます。
気のせいかもしれませんが、店内で葉ごぼうをもっていると、
「ほうほう、葉ごぼうが出回っとる」
という感じの視線を感じます。
葉ごぼう
葉ごぼう | LOVEさぬきさんより引用
中国から渡来し、平安時代には薬として口にされた葉ごぼう。食物繊維が多く、鉄分、カルシウムも含まれています。旬は1月~4月で、春を呼ぶ野菜と言われています。長い茎に短い根と大きな葉っぱが付き、全体を食べることができます。爽やかな香りと特有の歯ざわりが特徴。香川産は、根も茎も繊維質が柔らかいと言われています。
昔からふるさと野菜として親しまれて来た葉ごぼう。油揚げなどといっしょに薄味で炊いたり、天ぷらやごま和えにして食べたりすることが多いようです。
「春を呼ぶ野菜」というのが良いですね。
葉、茎、根の全体を食べることができ、主な産地は高松市やさぬき市なのだそうです。
高松市の中でも八栗寺近く牟礼の辺りで栽培が盛んなのだそうです。
長い野菜ですが、こんな感じでカットしますと、それぞれ別の野菜のようになります。
今回は1本だけ調理に使いました。
1本でも三人で食べるには十分です。
これは食べてからわかることですが、大事なことなので書いておくと、油揚げのちょうど下の根と茎の間のところですが、ここは固かったです。
どんなに茹でても、火を通しても、ここは繊維が多すぎて噛み切れませんでした。
僕は意外と歯は丈夫なので、どんなものも結構食べてしまいますが、最後までどうしても噛み切れず、飲み込むことになりました。
ここだけは使わないことをおすすめします。
葉ごぼうの下ごしらえ
もちろん葉ごぼうをいきなり天ぷらにしてしまうという方法もあるのかもしれませんが、僕は最初に煮つけにして、その煮つけを天ぷらにするという方法を取りたいと思います。
それが正しいのかどうかはよくわからないのですが、タケノコの天ぷらや金時豆の天ぷらなど、煮物が少し残ってしまったので最後は天ぷらにしました、という感じの作り方をしてみます。
なので、最初は葉ごぼうと油揚げの煮ものを作っていきます。
まずは下処理からしていきます。
あく抜きについてはいろんなサイトがあって、茹でるもの、水にさらすものがあります。
何が正解が僕もまだよくわからないので、茹でて水にさらします。
(どちらかだけ一方をしてみた場合と比べても、そんなにどちらも気にならないのだが、あく抜きが一番難しいところかも…)
食べやすい大きさ、根は3cmくらいの細切り、茎は5cmくらいに切って5分ほど茹でました。
大事なところですが、茹で汁を全部捨てず、100㏄カップ半分ほど残しておいてください。
まあ、捨ててしまったら、それはそれで水でもよいのです。
その後水につけて約30分。
アクが抜けたかどうかわからないのが困ったところですが、アクが抜けたことにしておきます。
好みもありますが、僕は葉っぱの部分も好きです。
葉ごぼうだから、葉っぱもやはりたべたいという気持ちがあります。
こちらも1分ほど茹でて、水に30分ほどさらしました。
これで葉、茎、根の下処理が完了です。
これをまず煮つけにしていきます。
鍋にサラダ油をひき、葉ごぼうを炒めます。
油揚げも入れて、全体に油が行き渡ったな、というところで出汁や調味料を入れていきます。
火を通す時間ですが、20分から30分くらいとしか言いようがありません。
15分だと太い茎や根のところは硬いままです。
20分頃からやや食感が柔らかくなっているな、という実感が出て来ます。
そして、その後30分くらいから「ああ、この味、この味!」という懐かしい味になるようなきがします。(僕はこれを「まったら味」と名付けています)
盛りつけて、煮物は一旦完成です。
特別にどのあたりが、どんなふうに美味いというのは表現し難いところなのですが、葉ごぼうだけが持つうま味というか、この味は他にないという感覚が口に広がります。
もちろん、一晩おいて翌日に食べるのもとても美味しいので、そのまま煮物のまま食べ続けても良いのですが、今回は天ぷらです。
葉ごぼうは天ぷらに
まあ、この後はたいしたことはなくて、少し汁気を切った葉ごぼうに油をつけて揚げるだけです。
普段は天ぷら粉の裏面に書いてある通りの分量で揚げますが、毎回少し衣が薄い気がしていて、食感も軽いからそれでいいかなと思うのですが、今回は変えてみます。
好みはあるかと思いますが、僕はうどん屋さんで食べるような、衣たっぷりな感じにしてみたいなあと粉の分量を多めにしてみました。
材料をつけると、さらさらと落ちるような感じではなくて、
「ポタ…、…、…、ポタ」
という感じ。
まあ、この辺りはこだわっていくと、何も出来なくなるので、どんな感じになってもそれほど大差ないと思いながら進めます。
170度から180度くらいの油で揚げていきます。
もう中身は煮てあるので、1分~2分くらいで良いでしょうかね。
茶色の方が良い方は長めに、白い方が良い方は短めに。
親戚の方がこの時期持って来てくれるタケノコの煮ものが冷蔵庫にあるので(タケノコを配りあうというのも、香川の春の後継ですね)、一緒に揚げました。
こちらも1分程度でこんがりとした色がつきました。
お皿に盛りつけて完成です。
天ぷらをした記事の弱点が一つだけあって、厚く衣に包まれてしまうと、その中身が何なのか、よくわからない画像になるところです。
小魚の天ぷらに見えなくもないのですが、これは葉ごぼう(手前)とタケノコの天ぷらです。
葉ごぼうの天ぷら、考えてみたらはじめてかもしれません。
では、食べてみます。
ふむふむ、なるほど、食感がおもしろい感じになっています。
味はそのまま煮つけと変わらない感じがしますので、天ぷらにした後に言うのも何ですが、煮物のままでもよかった気もします。
最後にレシピです。
材料は三人分です。
- 葉ごぼう:1本
- 油揚げ:1枚
- 出汁:カップ1(茹で汁+だしの素大さじ1)
- 砂糖:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 酒:大さじ1
- 薄口しょうゆ:大さじ2
- サラダ油:大さじ1(煮つけ)
- サラダ油:適量(揚げ油)
- 天ぷら粉:100g
- 葉ごぼうは葉と茎、根にそれぞれ切り、よく洗う。
- 根はたわしでよく洗い、食べやすい大きさ(3cm)に斜め切りにする。30分ほど酢水か水でアク抜きをし、お湯でさっと茹でる。
- 茎も食べやすい大きさ(5cm)に切り、下茹でする。(下茹での湯は捨てない)
- 葉も30分ほど水にさらし、お湯でアク抜きをする。
- 水気を切った葉ごぼうの根、茎、葉を、油抜きをした油揚げ(5×2cm角位)とともに、深さのある鍋にサラダ油で炒める。
- 砂糖、みりん、酒、しょうゆ、下茹でした湯にだしの素を加え20分から30分煮る。
- 水分を拭きとり、水で溶いた天ぷら粉をつけ、170度から180度のサラダ油で1~2分揚げる。
まあ、天ぷらにしてみる、同じ食材を飽きないように違う感じで食卓に並べてみる、というのも、一つの工夫ですね。
もう店頭では見かけなくなってしまったので、また来年。
来年、葉ごぼうがまた良い春を告げてくれると良いですね。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。