さて、前回ロープウェイ山頂駅から上がったところまで書きましたので、今回は 雲辺寺のあじさい です。
細かいことを言うと、雲辺寺は県境を越えた徳島県になるのですが、僕が訪れた7月上旬は感染が今ほど拡がっていませんでした。
雲辺寺山頂公園の天空のブランコなども見てきましたので、ご興味のある方の参考になれば幸いです。
※2021年10月から観音寺市による雲辺寺ロープウエイ助成が再開しました。
2022年2月14日までだそうです。
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雲辺寺のあじさい 山頂公園までの道沿い
雲辺寺ロープウェイ山頂駅から出ると、道が二手に分かれています。
左に下れば徳島県側、66番霊場雲辺寺、右に登れば香川の山頂公園です。
わあ、道沿いにたくさんのあじさいが咲いています。
下の世界では、もうあじさいもそろそろ終わりの時期だなあ、と思っていたのですが、こちらはまだまだこれからという感じでした。
昨年9月に訪れた際には、緑しかなかったので、やはり紫や青などの彩があると、雰囲気が変わって良いですね。
ここにずっといてあじさいを眺めていても良いのですが、先に進んでいきます。
天空のブランコとカフェルポの案内標識が出来ていました。
カフェの営業時間は10時半から3時半までで、火曜日、水曜日がお休みなのだそうです。
残念ながら、この日はカフェの定休日でした。
あじさい、白鳥温泉でも紫雲出山でも、なかなかこうした一つの塊として見たことはなかったので、少し新鮮でした。
これが集まって、あじさいの花が塊のように見えるのですね。
山頂公園へ続く道です。
以前来た時には、特に何の変哲もない坂道のように見えましたが、やはり道沿いにあじさいがあると、歩いていても雰囲気が変わりますね。
もちろん、何も咲いていなくても緑は綺麗だったし、紅葉の時期も綺麗なのだろうと思います。
しかし、一年の一度、あじさいの時期には、またこの坂道の良さが増すような気がしました。
雲辺寺山頂公園のレストハウス
山頂公園への坂道を登りきると、レストハウスというのか、建物が一つ見えます。
この中を通らないと奥のゲレンデだった芝生広場へは行けません。
「#」ハッシュタグをつけて、インスタなどのSNSにどんどん投稿してくださいね、という感じでした。
あじさいだけではなく、それぞれの季節に、いろんな景色がありますよ、という感じがひしひしと伝わってきます。
スキーやスノボの営業をやめたので、観光と写真でやっていこうと決めたのですね。
入口から中に進むと、中ほどにカフェが出来ていました。
他の方がブログなどに掲載されていたので、一度訪れていたいと思っていましたが、この日はお休み…。
まあ、またいつか来られる気がするので、その時にとっておきます。
しかし、誰もいない店内を写真で撮れるのは、お休みの時だけです。
この日はあいにくの曇り空でしたが(数か月の間ほとんど曇りでした…)、晴れて青空が見える時に来たら、気持ちが良いのでしょうね。
天空ソーダとか天空カメレオンなど、天空シリーズが食べ物にも加わっていました。
奥の扉を抜けると、芝生のゲレンデです。
天空のブランコ
扉の向こう側には、遠くまで見渡せる景色が広がっています。
わあ、天空のブランコ、土台が作られて、少し感じが変わっていますね。
昨年は休日だったからか、この芝生の広場にも行列が出来ていまして、とてもブランコを楽しむという雰囲気ではありませんでしたが、この日は数えるほどの人でした。
順番に手前から見て行きますね。
まずはハート形のフレームのあるベンチ。
ここにはただのベンチしかなかったので、新しくこれも作られたのでしょうね。
もう一つ奥には、音符のベンチ。
なるほど、下から見上げると、空に音符が浮かんでいるように見えるような気もします。
どんよりとした空になってしまいましたが、やはり背景は青空が似合うと思います。
そして、新しくがっちりした感じに作り替えられたブランコ。
どちらがよい、とも言えませんが、前の方は少し時間が経つと大丈夫かな、という感じもあったので、新しくなってよかったですね。
ちょっと土台ができたことで、撮影する際の自由度は減ったかな、とは思いますが、万が一を考えると、きちんと土台があった方がよいと思います。
頑丈に作ってあるから、誰でも安心してブランコに乗れますね。
(僕はそれでも乗らないが…)
雲辺寺山頂公園からの眺望
曇り空の景色、眺望で大変申し訳なのですが、見て行きたいと思います。
先ほどまでいたロープウェイ山麓駅と駐車場です。
ブルートレインが二台、ここからもよく見えます。
こちらは西側、真ん中より右側の山裾に井関池、沖合に伊吹島が見えます。
見慣れた方には余計なお世話だし、眺望に興味がない方には不要なものだけれど、どんな地域が見えるのかも載せておきますね。
もともとロープウェイは今いる山頂公園から見て北北西の方向にあるのですね。
山の中に集落が見えるのですが、豊稔池の先の集落でしょうかね。
さらに沖合に黒い影が見えて、現地にいる時には雲のようにも見えたのですが、実際には島影でしょうか。
そのさらに奥に見える陸地がしまなみ海道の島々だろうと思います。
向こう側からもこの辺りが見えるのですが、こんなにとは思いませんでした。
正面というか、もう少し北側を見ると観音寺市街、天空の鳥居高屋神社、仁尾、さらに紫雲出山が見えます。
そういえば、高屋神社からも雲辺寺が見えました。
天空の鳥居と天空のブランコ、琴弾公園や父母ヶ浜、瀬戸内一の美紫雲出山など、この南北に連なる場所は、なかなか面白いですね。
ちょうどロープウェイ山頂駅で、ここからの景観は木々に覆われて途切れてしまいます。
ぐるりと見渡すには、毘沙門天展望台の方がよく見えます。
こちらが北側の方角になり、三豊市、善通寺市、大麻山が見えました。
こちらからは野田院古墳の辺りが見えそうですが、野田院古墳からは木と山に遮られ、見えませんでした。
きっと幅広くこちらから見えるということは、西の地域の多くの方が、雲辺寺を見ながら生活されているのでしょうね。
何かが動いている、と思ったら下にいたはずの黄色いゴンドラがいつの間にか上に来ていました。
ここからゴンドラが見えるのも、ほんの一瞬なのですね。
雲辺寺のあじさい 毘沙門天展望台下
山頂公園から毘沙門天展望台の下を通り、県境を越えます。
すると、そこから降りて行く坂道の両脇にあじさいが咲いていました。
なかなかうまく表現できないのですが、白鳥温泉も紫雲出山も、密集して一つの道沿いにわあと咲いていましたが、雲辺寺は平面に広く咲いている感じです。
なので、この写真に写っていないところにもあじさいがあって、一度に目に映る数は、驚くほど多かったです。
人よりもはるかに多い数のあじさいに囲まれる、そんな体験でした。
もしかしたら、まだ満開ではなくて、もっと咲くのだろうか、という感じもします。
先ほどブランコにいたワンちゃんも、うれしそうにあじさいの中を駆けて行きました。
僕は上から下りて来てしまいましたが、本来は案内板の↑の通り、山頂駅の下から上がって行くのでしょうね。
ちょうど県境になるのだと思いますが、あじさいはそんなことは関係ないとばかりに、道の両サイドで綺麗に咲いていました。
徳島の、香川の、両県にまたがるあじさいの名所ですね。
雲辺寺のあじさい
毘沙門天展望館から、さらに下へ歩くと、五百羅漢が見えてきました。
しかし、この辺りのあじさいは日影になるのか、まだあまり咲いていませんでした。
咲いていない、ということはないのですが、咲き始め、2,3分咲きという感じです。
山門の前、なごりもみじの前は、よく陽が当たるのか咲いていました。
大師堂、本堂へ上がり、お参りを済ませます。
本堂から下の駐車場へ向かう途中に、斜面を見下ろせる場所がありました。
徳島の方面が少し見られますが、谷に沿ってあじさいの花が広がっていました。
いやあ、こういう景色を見ると、もう少し写真を上手に撮れたら、と思うところです。
雲辺寺のあじさい、というより雲辺寺のあじさい谷という雰囲気です。
自然の谷の中に咲いていて、とても素敵でした。
少し疲れてきたので、五百羅漢さんを見ながら山頂駅に戻ります。
ここのあじさいも、谷に沿って、木々の合間に咲いているので、咲きそろうと壮観な眺めになるのでしょうね。
ここもやはり、もう少し日にちが経つと満開に近づく、という感じでした。
あじさいと五百羅漢、しばらく眺めていましたが、見ていて飽きないですね。
雲辺寺山頂駅
先ほどやってきた山頂駅の反対側、下りる方へ向かいます。
時計が15時過ぎだったので、次便は15時20分。
少し時間があったので、お土産売り場を見たりして過ごしました。
四国各地の霊場の標高を示した図が貼ってありました。
なるほど、巡礼にも高低差があるのですね。
下から乗って来た時と同じ赤いゴンドラが上がってきました。
乗っていた方は数組いて、そのお客さんが下りていくと、再び山頂駅は静けさを取り戻します。
平日とは言え、誰か来ないのだろうか、いや来るだろう、なんてしばらく待ちましたが、誰も来ず、僕が先頭で最後尾となりました。
まさかの赤いゴンドラ貸し切りになりましたが、下の黄色いゴンドラの都合もあるから、出ないわけにも行きません。
ゴンドラに揺られて
誰もいないので、しばしゴンドラを撮っていたら、係の方が来ました。
そうでした、誰もいないからと言って、僕一人で乗るわけではないのです。
何だか少し安心しました。
たくさん乗っている時には、「わあ」とか声が上がりますが、何も声はしないまま、ゴンドラはゆっくり発進しました。
正直言いまして、中にあまり人がいないゴンドラは、少し怖かったです。
通り過ぎていく上りの黄色いゴンドラには係の方が一人でした。
人が少なくなった夕方、ゴンドラに一人乗って一人上に行く気持ちを想像しました。
もちろん安全なのは間違いがないのだけれど、毎日、毎日ゴンドラで上がったり、下りたりするのはどういう気持ちなのだろうか、と考えてしまいます。
鉄塔に差し掛かると毎回同じように「ごん」という衝撃があるから、一人だと、楽しい気分ということはなくて、孤独な、不安な気持ちになりはしないだろうか、と想像しました。
人生の中には、時にはゴンドラに揺られて楽しい気持ちになることもあるけれど、ロープウェイの乗り場で働くというのは、どういう気持ちなのだろうか、と考えてしまいました。
そして、降りる時思わず、
「一人で乗る時、怖くないですか?」
と尋ねてみると、
「大丈夫ですよー、慣れてますからねー」
と言っていました。(ああ、西讃のイントネーションだ…)
それはそうだ、ゴンドラに乗るのが怖くてゴンドラの係員は出来ないよな、と思いながら降りました。
当たり前のことですが、航空機にはパイロットが、バスにも運転手が、ロープウェイには係員がいるのだなあと、それが今も毎日、1時間に3本お遍路さんを載せ、行ったり来たりしていると思うだけで、何だか少し安心します。
山頂駅から降りると、観音寺を舞台にしたアニメのポスターがありました。
ここからの春の景色を描いているのですね。
ブルートレインにロープウェイ、天空のブランコにあじさいと、みどころたっぷりの雲辺寺でした。
なかなかお出かけがし難い状況ですが、ここでしか見られない景色がありますので、お近くに来られた際には、立ち寄ってみてください。
それでは今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。