小豆島の作品中山・屋形崎

小豆島の作品中山・屋形崎を巡った際の様子です。中山地区の竹の作品「ゼロ」、こまめ食堂でのランチや屋形崎の「始まりの刻」を見てきました。

小豆島の作品中山・屋形崎 周辺について書いておこうと思います。
春に三都半島を訪れ、その後夏に二度、秋に二度小豆島へ行き(いづれも高松から日帰り)、小豆島の全ての作品を巡りました。
先にどの場所に作品があって、どんな雰囲気かはさらっと書いたので、今回は行った順(時系列)ではなく、エリアごとに作品をまとめてみます。(やり始めて、その煩雑さに驚愕しているのですが…)
中山千枚田、竹の作品「ゼロ」、こまめ食堂でのランチ、「猪鹿垣の島」、道の駅のダイナマイト・トラヴァース 、屋形崎の「はじまりの刻」を、この記事では紹介します。
瀬戸芸の会期終了後にも公開されている作品があるので、ご興味がありましたら、どうぞお読みください。

【INDEX】

  1. フェリーうどん
  2. 小豆島の作品中山 sd44 ゼロ
  3. こまめ食堂
  4. 小豆島の作品 肥土山 sd06 猪鹿垣の島
  5. 小豆島の作品 北浦 sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲
  6. 小豆島の作品屋形崎sd43 はじまりの刻
  7. 帰りは池田港19時の便
小豆島肥土山/中山地区、屋形崎/北浦地区の場所
小豆島肥土山/中山地区、屋形崎/北浦地区の場所

フェリーうどん

高松港からの出航を見ていたら、何となくうどんが食べたくなりますよね。

高松港を出航
高松港を出航

最初に書くべきか迷うところですが、やはり書いておかないといけない気がしますので、書いておきます。
瀬戸芸で小豆島をまわる際に、一番迷ったのは昼食です。
奥さんは美味しいランチが食べたい、という希望があり、僕は一つでも多くの作品を見たい、ということで、大体いつも「どうする?どうする?」と言ってきます。
ある時の答えは「フェリーでうどん」でした。
いやあ、小豆島に行けば、何か美味しいものがたくさんあるでしょ?と思うかもしれませんが、週末や連休の時などは、予約ができないこともありました。
食事は二の次という方や作品をたくさんまわりたい、そんな方にはフェリーうどん、おすすめします。(もちろん、うどんを「おやつ」に食べて、小豆島でまた食事しても全くオーソドックスな方法です)

第一こくさい丸(パンダ)の売店
第一こくさい丸(パンダ)の売店

小豆島のフェリーにはうどんがありまして、国際両備フェリー、第一こくさい丸のメニューはこんな感じでした。

第一こくさい丸(パンダ)の売店、うどんのメニュー
第一こくさい丸(パンダ)の売店、うどんのメニュー

わかめ、きつね、月見、ミックス、肉、だしカレーの6種類。
今回は僕は「わかめ」奥さんは「肉」にしました。

第一こくさい丸(パンダ)のわかめうどん、肉うどん
第一こくさい丸(パンダ)のわかめうどん、肉うどん

毎回書くけれど、フェリーで食べるうどんは美味しいです。

第一こくさい丸(パンダ)のわかめうどん
第一こくさい丸(パンダ)のわかめうどん
第一こくさい丸(パンダ)の肉うどん
第一こくさい丸(パンダ)の肉うどん

うどんを食べ終えると、何となくコーヒーも飲みたいですよね。

第一こくさい丸(パンダ)のコーヒー、アイスコーヒー
第一こくさい丸(パンダ)のコーヒー、アイスコーヒー
第一こくさい丸(パンダ)のコーヒー、アイスコーヒー
第一こくさい丸(パンダ)のコーヒー、アイスコーヒー

夕方の便になると、売店は閉まっていました。
もし高松港-池田港の航路で「フェリーうどん」を召し上がるなら早めの方がいいですよ。

うどんとコーヒーをいただいて屋外デッキに上がると、半分ほど来ていました。

第一こくさい丸(パンダ)
第一こくさい丸(パンダ)
第一こくさい丸の屋外デッキ
第一こくさい丸の屋外デッキ

潮風になるけれど、毎回この場所は涼しかったです。
出航から1時間ほどで小豆島、池田港に到着です。

小豆島池田港が見えてきた
小豆島池田港が見えてきた

小豆島の作品中山 sd44 ゼロ

瀬戸芸の小豆島の中でも、特に人気があって、開催されるたびにこの作品を楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。
今回は夏会期からの公開で、訪れるのを本当に楽しみして、待っていました。

中山地区の駐車場から見る「ゼロ」
中山地区の駐車場から見る「ゼロ」

臨時駐車場はほぼ満車で、第二駐車場の方へも係の方が誘導していて、多くの車が行き交っていました。
もうこの辺りから「わあ!」という気持ちになりますよね、
僕はここで瀬戸芸の作品を見るのは4回目。

瀬戸芸2013 小豆島の光
瀬戸芸2013 小豆島の光
瀬戸芸2016 オリーブの家
瀬戸芸2016 オリーブの家
瀬戸芸2019 小豆島の恋
瀬戸芸2019 小豆島の恋

毎回地域の方と協力しながら、素晴らしい空間を作って見せてくれます。
今回のタイトルは「ゼロ」だそう。

タイトル「ゼロ」には、過度な破壊がなかった原始に近い地球に戻れるようにという思いが込められている。

小豆島 | 瀬戸内国際芸術祭2022 より引用
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)

瀬戸芸の期間が終わると、毎回解体しているので、会期外には見られません。
三年に一度、この場所に出現するアート作品です。

sd44ゼロへ降りていく入口
小豆島の作品中山 sd44ゼロへ降りていく入口

この辺りから、胸の高鳴りが抑えきれず少し興奮してしまうのですが、坂があるので、どうぞ落ち着いて行ってください。

イノシシの被害が多いのか、ゲートの開け閉めを徹底するよう呼び掛けられていました。

sd44ゼロへ降りていく入口
小豆島の作品中山 sd44ゼロへ降りていく入口

田んぼがあるから、ここからイノシシが入らないように、とても気をつけておられました。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
小豆島の作品中山 sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)

わあ、これは綺麗、素敵な景色です。
下りていくたびに目線が変わっていくので、作品に着くまでの坂もとても楽しいです。
(何より下りなので)

そして、見上げると空にまで続く緑の田園、中山千枚田が広がっています。

夏の中山千枚田
夏の中山千枚田
sd44ゼロへ続くゲート イノシシ対策がとられている
sd44ゼロへ続くゲート イノシシ対策がとられている

二つ目のゲート、人が往来しているので開いていましたが、開け閉めを管理するの大変だろうなあと思っていると、

sd44ゼロへ続くゲートから
sd44ゼロへ続くゲートから

地元のボランティアの方でしょうか、テントを開いておられました。
少し話をしました。
「毎回ここはすごい人気ですね」
「おかげさまでようけ来てくれとる」
「イノシシ大変ですね」
「そうなんよ、ここで番しとらな入ってくるんよ」
作品もそうですが、田畑や景観を守るために大変な努力があるのだなあと思います。

sd44ゼロへ続くゲートから
sd44ゼロへ続くゲートから

僕らは作品を見たら、また次の場所へ行ってしまうけれど、ここにお住いの方にはここでの生活があって、仕事や営みがあります。
当たり前だけれど、その中で毎回作品が出来ているというのは、本当にすごいことで、「作品を見られる有難さ」を強く感じます。
「暑い中お疲れ様です」とお声をかけ、作品へ向かいます。

夏の中山千枚田
夏の中山千枚田
sd44ゼロへ続く小径
sd44ゼロへ続く小径

ここの辺りも小川が流れる音が「コポコポ…」としていて、気持ちがよかったです。
もし、あとから2022年夏の瀬戸芸を一つ思い出すなら、ここがいいです。

検温のスポットはありましたが、受付はもう少し奥の方にあります。

sd44 作家名 ワン・ウェンチー(王文志) 作品名ゼロ Artist Name Wang Wen Chih Title Zero 協賛=株式会社レクザム 助成=台湾文化部 協力=台北駐日経済文化代表処台湾文化センター
sd44 作家名 ワン・ウェンチー(王文志)
作品名ゼロ
Artist Name Wang Wen Chih Title Zero
協賛=株式会社レクザム
助成=台湾文化部 協力=台北駐日経済文化代表処台湾文化センター

観賞の注意事項がありました。
・作品鑑賞時注意事項 竹は滑るので、歩く時に気を付けてください。
・受付した後に、靴を抜いでから上がってください。
確かに、竹はとても滑ります。
中へ入って行きますね。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)

竹を割って組んであります。
大きな籠の中に入ったような気持ちになりますね。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)

日が当たるよりも影の部分が多く、風が吹き抜けていくので、とても爽やかです。
「こちらで受付お願いします」
中に入ると、こちらからは撮れないので、先にパスポートを出して、もう一度戻って撮る、という作業が必要です。(一方通行の作品は結構ありました)

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) の受付 入口

来た、来られたよ、今回も。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 

わあ、空間が広いです。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)

靴置き場に靴を置き、竹の床が一つ段になっているので、そこに座ったり、寝そべってみたり、皆さんとてもリラックスされています。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)

中央の穴が開いた部分から陽が差しているので、その陽ざしの下で座禅?をしている方も!

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 

確かに、あそこならば何か悟りを開けるかもしれません。

僕も後で座ってみましたが、頭が暑い…。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)

やはり4000本と言われる竹の影が、この場所を爽やかに保っているのでしょうね。
「雨の日はどんな感じですか?」
「この間みたいに強く降ると、ぽたぽた雫が流れてきて濡れます…」
(※この作品は会期終了とともに閉鎖されています)

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)

靴下があると、少し滑るから、素足でいると、青竹踏みのような感触でした。
一つ小窓のようなところがありました。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 

あ、バス!と思って撮りましたが、もう行ってしまいました。
ちょうど春日神社前のバス停があるところですね。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)から見たバス停とこまめ食堂
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)から見たバス停とこまめ食堂
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)から見たバス停とこまめ食堂
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)から見たバス停とこまめ食堂

一番良いところから景色が眺められるようになっていました。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)から見た中山千枚田
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)から見た中山千枚田

外を少し覗いただけでも、虫の声や鳥の声が聞こえてきます。
音もある程度遮られているのですね。

混みあっているという感じではないけれど、次から次へと入ってきました。
ここにずっといたい気もするけれど、そろそろ交替しなければいけません。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 
瀬戸芸2022小豆島夏会期 sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 
瀬戸芸2022小豆島夏会期 sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 

帰り道も迷路のように下に回り込むので、ここも毎回楽しみです。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志)

間違ってこちらから来てしまう方もいるのでしょうね。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 「ここは入口ではありません」の表示
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 「ここは入口ではありません」の表示

今回の作品も、とても印象に残りました。
瀬戸芸のたび、ああ、またこの中に入れると思うだけで、嬉しくなりますので、影響力の大きい作品なのだなあと思います。
次回は三年後、また楽しみにしています。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 出口側
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 出口側
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 入口側
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 入口側
瀬戸内国際芸術祭2022 小豆島夏会期【中山・寒霞渓・福田・屋形崎・草壁港】
SetouchiTriennale2022 summer Shodoshima(2022年8月)

続いて作品と棚田の向こうにある建物に向かいます。

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 

こまめ食堂

ゼロからすぐ近くにある「こまめ食堂」でランチを食べました。

中山千枚田 春日神社前バス停
中山千枚田 春日神社前バス停

「あら、季節が違うのでは?」と気が付いた方はとても鋭い。
ゼロに行ったのが8月、こまめは10月、時を超えてブログをまとめています。
この方がこれから行こうとする方、3年後に来る方にはわかりやすいかなと思います。
(そのせいで、とても書くのに苦労するのだけれど)

sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 秋会期
sd44ゼロ / ワン・ウェンチー(王文志) 秋会期

稲刈りが終わった後、「ゼロ」を見ると、少し異変が。
上が凹んでいるような気がします。
他の方の動画を拝見したら、少し屋根が落ちて補強したような映像がありました。
何とか会期末まで持ち堪えたのでしょうか。

こまめ食堂は、フェリーに乗ってから、電話で予約しました。
事前予約は出来ず、当日9時~11時の電話受付のみでしたので、9時過ぎに電話したら運よく繋がりました。
予約の時間、注意事項などを教えてくれます。

小豆島こまめ食堂
小豆島こまめ食堂

ちょうど一つ前の時間の方が食事を終えて出てきます。
訪れた方がゆっくり過ごすには、この方式がよいのかもしれませんね。

小豆島こまめ食堂入口
小豆島こまめ食堂入口

時間が来ると、係の方が名前を呼んでくれます。

小豆島 こまめ食堂 メニュー表
小豆島 こまめ食堂 メニュー表

先に注文とお会計をしますので、一緒におやつのケーキをお土産に買いました。(前に後で、と思って売り切れてしまった…)

少し日に当たるけれど、気持ちが良いから外のテラスにしました。

小豆島こまめ食堂テラス席
小豆島こまめ食堂テラス席
小豆島こまめ食堂テラス席
小豆島こまめ食堂テラス席

「虫が…」と奥さんは心配していましたが、僕は全く気になりませんでした。
窓を開けているから、結局一緒な気もします。

奥さんはそうめん定食、

小豆島こまめ食堂そうめん定食
小豆島こまめ食堂そうめん定食
小豆島こまめ食堂そうめん定食
小豆島こまめ食堂そうめん定食

僕は棚田のおにぎり定食にしました。(結局前と同じ)

小豆島こまめ食堂 棚田のおにぎり定食
小豆島こまめ食堂 棚田のおにぎり定食
小豆島こまめ食堂 棚田のおにぎり定食
小豆島こまめ食堂 棚田のおにぎり定食

魚一匹のまるごと揚げが出てくるので、僕は美味しくていいのだけれど、奥さんは毎回「多い…」と言っています。
どちらもとても美味しいのですが、ボリュームがあるので、お魚苦手な方はご注意ください。

ワンさんの作品を目の前に、棚田を見ながら食べるランチ、とても美味しかったです。

小豆島こまめ食堂 湯船の名水
小豆島こまめ食堂 湯船の名水

この上の方にある「湯船の名水」のお水とありました。
店内には、屋内の席もあります。

小豆島こまめ食堂の店内席
小豆島こまめ食堂の店内席
小豆島こまめ食堂の店内席
小豆島こまめ食堂の店内席

この机が三列あって、他の方と相席になることがあります。
2019年も、今回も、海外の方がおられたので、人気があるのでしょうね。

小豆島こまめ食堂の店内席(2019年8月撮影)
小豆島こまめ食堂の店内席(2019年8月撮影)

結局1.5時間ほど滞在したので、お腹と旅程にゆとりがある時に行かれると良いですよ。
続いて、少し西側にある作品へ行きました。

小豆島の作品肥土山 sd06 猪鹿垣の島

実は2019年にこのエリアに来たのですが、プールの作品だけを見て、猪鹿垣の島には寄らなかったのですよね。
あとから後悔して、行っておけば、と何度思ったことか。
なので、今回は訪れてみました。

小豆島肥土山
小豆島肥土山

この辺りも、とても美しい場所で、人は少ないけれど、虫や鳥の声が響いています。

小豆島肥土山 奥には小豆島大観音
小豆島肥土山 奥には小豆島大観音

西側には小豆島大観音が見え、

小豆島肥土山 一番奥には肥土山農村歌舞伎舞台が見えます
小豆島肥土山 一番奥には肥土山農村歌舞伎舞台が見えます

東側の川沿いには、肥土山農村歌舞伎舞台が見えます。

肥土山農村歌舞伎舞台(2013年撮影)
肥土山農村歌舞伎舞台(2013年撮影)

ここからずっと川沿いを歩いて行くことができるのですよね。
僕は一度仕事で訪れ、スーツ姿に革靴でこの道を歩いたことがありますが、今思うと、とても非日常的な姿に見えたでしょうね。
当時も「ここはスーツじゃないな…」と思ったのを思い出しました。

sd06 作家名 齋藤正人 作品名 猪鹿垣の島 Artist Name Masato Saito Title Shishigaki Island
sd06 作家名 齋藤正人 作品名 猪鹿垣の島
Artist Name Masato Saito Title Shishigaki Island

2013年の芸術祭で約200年前に築かれたとされる小豆島特有の猪鹿垣を復興。そして2016年にピラミッド型の石積みも加わった。小豆島の固有文化を再現する試みだ。

小豆島 | 瀬戸内国際芸術祭2022より引用

猪鹿垣の島、お城が出来ていました!

sd06 猪鹿垣の島 / 齋藤正人
sd06 猪鹿垣の島 / 齋藤正人

これを前回見ていなかったのですよね。
2013年、まだ工事中のような感じでしたが、

瀬戸芸2013 猪鹿垣の島 / 齋藤正人
瀬戸芸2013 猪鹿垣の島 / 齋藤正人

2016年、まだ何か作るのだろうか、と思って見ていたら、

瀬戸芸2016 猪鹿垣の島 / 齋藤正人
瀬戸芸2016 猪鹿垣の島 / 齋藤正人

この上にお城が出来たのですね。

sd06 猪鹿垣の島 / 齋藤正人
sd06 猪鹿垣の島 / 齋藤正人
sd06 猪鹿垣の島 / 齋藤正人
sd06 猪鹿垣の島 / 齋藤正人

周囲も整備されて「猪鹿垣の島」という感じになっていました。
何年もかけて、こうして作品が出来上がっていく様を見られるのも、瀬戸芸の良いところのひとつです。

sd06 猪鹿垣の島 / 齋藤正人
sd06 猪鹿垣の島 / 齋藤正人

前回見られなかったので、今回見られてよかったです。
駐車スペースもあり、会期終了後も常時展示されていますので、近くへ行った際には立ち寄ってみてください。

瀬戸内国際芸術祭2022 小豆島秋会期【醤の郷・肥土山・北浦・土庄港周辺】
SetouchiTriennale2022 autumn Shodoshima(2022年10月)
中山、肥土山周辺の地図
中山、肥土山周辺の地図(ピンクの丸)

小豆島の作品 北浦 sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲

肥土山、中山地区から車で小豆島の北側、岡山側に面したエリアへ向かいます。
福田港へ続く県道沿いに、道の駅港オアシスがあり、そこに「大阪城残石記念公園」が併設されています。

道の駅港オアシス大阪城残石記念公園
道の駅港オアシス大阪城残石記念公園

一見普通の道の駅に見えるのですが、ここにも瀬戸芸の作品があります。

道の駅港オアシス大阪城残石記念公園
道の駅港オアシス大阪城残石記念公園

時折テレビでも石の加工体験が道の駅、という特集で出てきますよね。

こちらが展示されている作品です。

道の駅港オアシス大阪城残石記念公園 sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派
道の駅港オアシス大阪城残石記念公園
sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派
sd38 作家名 秩父前衛派 作品名"ダイナマイト・トラヴァース変奏曲" Artist Name Chichibu Avant-Garde Title Dynamite Traverse Variations
sd38 作家名 秩父前衛派 作品名”ダイナマイト・トラヴァース変奏曲”
Artist Name Chichibu Avant-Garde
Title Dynamite Traverse Variations

チチブアバンギャルド、面白い名前です。
作品の解説もすぐそばに設置されていました。

sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派の説明版
sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派の説明版 秩父前衛派

この作品は解説を読むと、なるほどと思います。

ダイナマイト・トラヴァース変奏曲
2016 
黒御影石にレーザー加工、 小豆島産花崗岩 
Chichibu Avant-Garde (Japan) 
Dynamite Traverse Variations 
2016 
Laser Processing on Black Granite. Shodoshima Granite 
ダイナマイト・トラヴァース変奏曲は、秩父前衛派が秩父の山「武甲山」の研究をおこなう過程で構想されたもので、制作の過程では実際に武甲山のダイナマイトの音を聴きながら山に登り(トラヴァースし)、そこで発見したアイデアを図形楽譜にしています。作品に使用している石は、小豆島の石切り場から運んできたものです。石の配置は方位と陰陽五行説の相生に基づくもので、環境や再生を根源的テーマとしています。この図形は見るだけの作品ではなく、実際に展示場所で演奏&パフォーマンスをする目的で制作され、瀬戸内国際芸術祭2016の期間中に2度パフォーマンスをおこないました。

実際に演奏を2度されているのですね。
いやあ、これは一度聞いてみたいです。
そして、この石の配置にも、意味があるのですね。

sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派
sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派

解説を読むと、置き方にも目がいきます。
確かに不規則のようだけれど、何か方向に意味があるのでしょうね。

sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派
sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派

石にち近づいて、よく見ると何かが刻んであります。
これが「図形譜面」というのになるのでしょうか。

sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派
sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派
sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派
sd38 ダイナマイト・トラヴァース変奏曲 / 秩父前衛派

ここにあれば、またいつか演奏ができるだろうから、瀬戸芸のパフォーマンスとして演奏してくれたらいいなあと思います。

道の駅港オアシス大阪城残石記念公園から
道の駅港オアシス大阪城残石記念公園から

作品の向こう側は海でした。

道の駅港オアシス大阪城残石記念公園から
道の駅港オアシス大阪城残石記念公園から

残石についての資料館があるのですが、その奥には大きな舞台がありました。

道の駅港オアシス大阪城残石記念公園の舞台
道の駅港オアシス大阪城残石記念公園の舞台

扉が開いていて、少し中が見えました。

道の駅港オアシス大阪城残石記念公園の舞台
道の駅港オアシス大阪城残石記念公園の舞台

大きな獅子や歌舞伎の人形があったので、何かの行事で使うのでしょうね。

作品自体は石のやや地味な作品ですが、なかなか景色の良い場所なので、見ることが出来てよかったです。
道の駅なのでより安いし、常時展示されているので、近くへ来られた際には、見に行ってみてください。

小豆島道の駅港オアシスの場所
小豆島道の駅港オアシスの場所(ピンクの丸)

小豆島の作品 屋形崎 sd43 はじまりの刻

道の駅から、少し引き返す方向になるのですが、こちらは夕陽が美しいというエリア、屋形崎にあります。
これまでも行ってみたいなあとは思うものの、なかなか車を停めるスペースがわかりませんでした。
しかし、今回駐車場が整備されていて、車が停めやすくなっていました。
(県道が坂になっていて、なぜか皆さんスピードを出す場所なので、少し注意が必要です。なんでここあんなに飛ばすのだろうか…)

小豆島屋形崎
小豆島屋形崎

夕陽にはやや早い時間でしたが、日没までいると船に乗り遅れるので、なかなか難しいところです。
すぐ近くに オリビアン小豆島 夕陽ケ丘ホテル があるので、ここに宿泊される方は歩いて見に来られますね。

sd43 はじまりの刻 三宅之功
sd43 はじまりの刻 三宅之功

下から歩いて行くと、何か白い球体が見えてきました。
あれが作品でしょうかね。

sd43 作家名 三宅之功 作品名 はじまりの刻 Artist Name Shiko Miyake Title The time of the beginning 設置 = 尾形崎夕陽の丘
sd43 作家名 三宅之功
作品名 はじまりの刻
Artist Name Shiko Miyake
Title The time of the beginning
設置 = 尾形崎夕陽の丘
sd43 はじまりの刻 三宅之功
sd43 はじまりの刻 三宅之功

高さ3.7m、幅2.4mの陶でできた作品。卵には草が生えて命を宿す。

小豆島 | 瀬戸内国際芸術祭2022より引用

なるほど、陶器でできた卵の作品なのですね。

sd43 はじまりの刻 三宅之功
小豆島の作品屋形崎 sd43 はじまりの刻 三宅之功

夕暮れを待っているのか、大きなカメラを抱えた方が何人かいました。
確かに、2022年の夏から公開された新作だし、夕陽と綺麗にあいますね。

sd43 はじまりの刻 三宅之功
小豆島の作品屋形崎 sd43 はじまりの刻 三宅之功

卵に近づいて見ると、本当だ、割れた隙間から僅かに草が生えていました。

sd43 はじまりの刻 三宅之功
小豆島の作品屋形崎 sd43 はじまりの刻 三宅之功 中から芽が出てきている
sd43 はじまりの刻 三宅之功
小豆島の作品屋形崎 sd43 はじまりの刻 三宅之功

伸びて成長していくのか、それとも途中でカットするのか、その辺りもこれから楽しみですね。

sd43 はじまりの刻 三宅之功
sd43 はじまりの刻 三宅之功

夕陽も素晴らしいけれど、アート作品を置くことで、より多くの方がその場所に関心を寄せてくれたり、行ってみてまた来たい場所だと思ってくれるような、そんな場所になりそうです。

sd43 はじまりの刻 三宅之功
sd43 はじまりの刻 三宅之功
sd43 はじまりの刻 三宅之功
sd43 はじまりの刻 三宅之功

そういう点でも屋形崎エリア「はじまりの刻」なのかもしれませんね。

sd43 はじまりの刻 三宅之功
sd43 はじまりの刻 三宅之功

下りて行くと、ブランコが設置されていて、道路の向かいにはお店もありました。

屋形崎 夕陽のブランコ
屋形崎 夕陽のブランコ

この作品は会期外も常時展示されているので、新しい観光スポットになる気がします。
お天気の良い夕方、お時間のある方は是非立ち寄ってみてください。

屋形崎の場所
屋形崎の場所(ピンクの丸)

さて、4つの作品でしたが、このエリアだけでも3時間ほどかかります。
元気があったら、土庄港周辺の作品、もしくは福田港周辺の作品と組み合わせて1日でまわることもできるかな、と思います。(朝から晩までという感じになりますが)
僕はエンジェルロードとかに行かないけれど、そちらを昼に、こちらを午後から、としてまわっても行きやすいかもしれません。

帰りは池田港19時の便

高松へ帰る際に、池田港を19時発の便に乗れるとうので、往復を買いました。
これまでは危険物の搭載が、ということがあり、一般車は乗れなかったのですが、この夏からOKとなりました。
クレジットカードも使えるので、4回のうち3回はこちらの航路を利用しました。

19時の便で池田港を出航
19時の便で池田港を出航

まだ知られていない時期だったのか、乗客は少なめです。
しかし、遅い出発になるので、日の長い時期には助かりました。

19時の便で池田港を出航
19時の便で池田港を出航

「しまぞう」でしたが、船内はがらんとしていて、快適でした。

第十一こくさい丸(しまぞう)の船内
第十一こくさい丸(しまぞう)の船内

残念なのは、売店が閉まっているので、うどんが食べられないところ。
それではアイスでも、と思って自販機にいくと…、

第十一こくさい丸(しまぞう)の自販機
第十一こくさい丸(しまぞう)の自販機

多くの方(子どもが多い)が、自販機のボタンを押して「出ない、出ない」とやっています。
3回乗ったけれど、3回ともアイスは売り切れ…。

第十一こくさい丸(しまぞう)の自販機アイス売り切れ
第十一こくさい丸(しまぞう)の自販機アイス売り切れ

ピノとかパルムが先に売れて、この日はバニラだけのジャンボもなかだけが残っていました。(別の日は全て完売…)
売店が閉まっていたら、逆に何かほしくなるのでしょうね。

夕暮れの小豆島
夕暮れの小豆島

さて、今回はエリアごとに書いていくつもりなので、今回はここで一区切りです。
次回は西側の寒霞渓、福田港周辺のことを書いてみたいと思います。
もしよければ、またご覧ください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

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