屏風浦海岸寺 、というタイトルにしてみたものの、屛風ヶ浦ではないのだろうか、と思いつつ、まあ、どちらでもいいか、とこちらにしました。
9月中は重点措置ということなので、寺社や海岸なら人が少ないのでは、と海岸寺へお出かけをしたお話です。
はじめて訪れたので、どんな広さなのかや全体像がつかめなくて、それならばブログで書きながら見てみよう、という気持ちで書いてみます。
弘法大師誕生ゆかりの寺、四国別格二十霊場、四国三十六不動霊場、讃岐十二支霊場の一つ海岸寺にご興味がある方の参考になれば幸いです。
屏風浦海岸寺 の場所
本当はこの時期仁尾八朔人形まつりに行くのですが、二年連続で中止になってしまいました。
父母ヶ浜にも行けないから、その途中の海岸でも行って見る?ということで出かけます。
香川県の西の方、多度津町の西白方にあります。
時折通る浜街道沿いなので、場所は大体はわかるのですが、ではどこだと尋ねられると困る場所です。
JR予讃線に「海岸寺」という駅があるくらいだから、よく知られているのでは、とも思うのですが、海岸寺駅があると知っていても、利用したことがなければ、その場所自体はよくわからないものです。
もちろん僕も行ったことがないので、よく知りません。
宇多津、丸亀の海岸沿いを抜け、多度津港と工場地帯を抜けたとことろに、少し住宅街が見えてきます。
そのまま通り過ぎれば津島神社、南へ行けば弥谷寺などがあるところです。
僕がその最もその近くへ行ったのは、白方のデラウェア直売所(今年はやっていなかったそう)です。
行ってからわかることですが、結構敷地が広く、駐車場もありました。
しかし、分散しているので、なかなかわかり難いところです。
僕は本堂前、鐘楼堂横の駐車場に停めました。
ストリートビューにパトカーが!
高松から行く場合には、この方向で良いのですが、前にトラックが来ているように、この道はとても交通量が多くて、大型車もどんどん来るので、注意して行ってください。
ちなみにこの付近では40キロです。
さっとこの駐車場へ入れたらよかったのですが、一度では入れず、僕はその先で一度折り返しました。
屏風浦海岸寺 の駐車場
折り返した場所も、後から見たら駐車場だったようなので、通り過ぎても慌てずそのまま左に停めたら良いですよ。
屏風浦海岸寺境内のご案内 | 屏風ヶ浦海岸
海岸寺のHPには、こんな感じで表示されていますが、この地図だと、どの辺りが駐車場かわかり難いですよね。
本堂の前に一つ、その先の道沿いに一つ、奥之院の方へ一つ、合計3か所の駐車場がありました。
まずは僕が停めた鐘楼堂横の駐車場から見ていきますね。
下の写真で3台停まっていますが、この手前に僕の車があって、更にもう一台停められましたので、十分に5台は停められます。
もし行き過ぎてしまったら、そのままこの側道に入り、奥の方へ車を進めたらいいかと思います。
こちらも駐車場なのだそうです。
本堂からは遠いのですが、奥之院にはこちらの方が近かったです。
先に駐車場のことだけ書いてしまうと、この道の奥に奥之院があり、その脇にも駐車場がありました。
まあ、どの駐車場も混み合っているという感じはありませんでした。
事故が多い道なので、どうぞ慌てず運転なさってください。
屏風浦海岸寺 の仁王門(二力士門)
では、海岸寺境内を見て行きますね。
しかし、境内を見て行くと言っても、僕ははじめて訪れるし、後で境内図を見たから、訪れたこの時点ではどこに何があるかさっぱりわかりませんでした。
駐車場のすぐ横に鐘楼堂がありました。
そこから道沿いに歩いて行くと、恐らくここから本堂へ行けるのでは、という立派な門がありました。
門の前には黄色い「海岸寺」の看板がありまして、通るたびにこれを見て「ああ、ここが海岸寺なのか」と思っていました。
門を見てみると、力士の像が二つあります。
わあ、これは珍しい。
こういう感じの山門ははじめてです。
左には「大豪久照」丸亀市出身の元関取なのですね。
右には元大関「琴ヶ浜貞雄」とあります。
三豊郡、現在の観音寺市のご出身なのだそうです。
仁王門(二力士門)とあります。
郷土の方をこうして力士像にするのも、なかなか良いですね。
出世を目指す若い力士がお参りしたら、力をもらえそうですし、相撲に限ったことではなく、スポーツや芸事などパワーを必要とする方にご利益がありそうな感じがします。
僕は二人ともそのお姿を拝見したことはないけれど、銅像を通じて「こんな感じのかただったのだろうなあ」とイメージすることはできました。
力強い彫像もいいけれど、こういう感じのも親近感があって良いですね。
裏側には、大きな草鞋。
仁王門をくぐるとすぐに本堂が見えました。
海岸寺の本堂
先にお一組お参りされている方がおられて、中に入られて行きました。
ちょっとこの場所からだと全体像を見ることはできませんが、両サイドに建物があるから、敷地も建物も大きなお寺です。
お参りを済ませ、手水場の奥へ歩いて行ってみます。
一緒に歩く奥さんが、
「何があるん?この先に何?」
と尋ねてきますが、僕だってはじめて来るので答えようがありません。
海なんじゃない、とか適当に答えました。
境内の建物の裏を抜けると、広い場所に出ました。
わあ、ここがどこなのかはわかりませんが、なかなか素敵な場所です。
旧海岸寺海水浴場というのが、ここなのでしょうかね。
「旧」ということなので、昔海水浴場でした、ということなのだろうと思います。
「高見の松」とあったので、その輪を見ると、先には高見島。
なるほど、確かに高見の松ですね。
海の方、見たいですよね。僕もです。
しかし、今回は海岸寺の記事なので、先に進みます。
海の方へはこの後二度目!に訪れたので、次回書くことにしますね。
大きな塔なのか碑なのかがありましたが、近づくこともできずに確認できませんでした。
道を渡り、奥之院の方へ行ってみることにします。
海岸寺奥之院
海岸寺奥之院、なんて書いてみたけれど、最初からそこが奥之院だとわかって行ったのではありません。
何となく向こうにも寺院がありそうで、弘法大師縁の地だというので、行ってみます。
先ほど折り返した駐車場からさらに南へ歩きます。
「海岸寺境」とありますが草木で隠れています。
「内」と続くのかな、と想像します。
予讃線の踏切があり、さらにその奥に塔のような建物が見えました。
あの辺りに何かありそうです。
まあまあ陽ざしの強い晩夏の午後で、何か飲み物を買ってくればよかった、なんて思いましたら、山門の前に自販機が!
しかし、コインを入れても応答せずに戻ってきてしまいます。
ムムム、これは残念…。
気を取り直して、山門を見てみます。
わあ、こちらも立派な山門です。
「屏風浦海岸時奥院」とありますので、こちらが奥之院になるのですね。
こちらの大門には鐘楼があったので、衝いてお参りしました。
境内に入ると、木々に囲まれた参道と、奥に大きな建物がありました。
木漏れ日の参道両サイドには、お地蔵さんなどが見えました。
説明版の奥には、井戸を囲むように朱塗りの枠。
弘法大師産井
奥の院 | 屏風ヶ浦海岸寺より引用
弘法大師出産のときに使われたと伝わる井戸。
現在も水は枯れておらず。
霊験譚では眼病にも効くとの逸話があります。
しかしながら現在は水質検査の関係で飲むことはお控えください。
なるほど、 弘法大師産井はここだったのですね。
特に看板などにその記述がなかったので、もっと奥では、と思ってしまいました。
前には新四国八十八ヶ所と護摩の案内があるだけです。
弘法大師誕生湯手掛の松
奥の院 | 屏風ヶ浦海岸寺より引用
弘法大師を取り上げた産婆が手拭いを掛けたと伝わる巨大な松の枯址が祀られています。
手前にはその松の4代目の子孫が生えてきています。
なるほど、手ぬぐいをかけた、という松なのですね。
先に進むと大師像がありました。
敷地の広さや像の感じからすると、奥之院とは思えない雰囲気ではあります。
一番奥には大師堂があり、何組かの方が手を合わせておられました。
お一人ベンチで休んでおられた方がいましたが、写真撮るの?とよけてくださいました。
大師堂でお参りをすると、剥がれかけた全体図があって、どうする、もう少し先に行ってみる?と奥さんに尋ねると行ってみるとのこと。
ムムム、どこへ行くのかはわかりませんが、せっかくなので山の方へ向かいます。
御盥山(まんだら園)
小見出しには御盥山(まんだら園)なんてつけてみたのですが、そこがそうであるのかどうかは、行った後もよくわかりません…。
まあ、見てきた建物があるからそうではないだろうか、という程度です。
この時には産井がどこにあるのかわからなかったし、新四国八十八ヶ所があるのだろうなあ、という感じで上り坂を歩き始めました。
「行くの、この先、ほんとに?」
と尋ねましたが、「行ってみる」というので行ってみます。
境内の案内図なんかはないので、さきほど大師堂で見かけたマップ(たぶんHPと同じもの)をイメージしながら進みます。
上に上がると三つに道が分かれていました。
「どっちに何があるん?」
と呑気に聞いてきますが、もちろん僕だってわかりません。
こういうのは、結構よくあって、行ったことがないのに、なぜ先に何があるのかを求めるのかが、僕には理解が出来ません。
何があるのかわからないから、一つずつ見て歩いて行くのではないか、と答えると、全部見ると疲れる、と言っていました。
ムムム、僕一人であればさっと全部見られるのだけれど。
すぐに着きそうな左は選ばず、右へ行くことにしました。
何となく同じところに行くのでは?と思っていましたが、同じところに繋がっているようです。
しかし、階段の道は通る者が少ないのか、蜘蛛の巣などがあったので、十分気を付けて通ってください。
この道は車が通れる幅で、実際に一台上ってきました。
こちらの方は、蜘蛛の巣の心配はありませんでした。
横には石碑やお地蔵さんがたくさんあります。
途中二手に分かれる道がありますが、ここもどちらを行っても同じところに着きます。
歩きやすそうな、行きたい方へ行ってください。
途中、昔は何か建物があったのだろうか、というところを過ぎていきます。
道沿いには草木に覆われた石碑やお地蔵さんがずらっと並んでいました。
特に何かあるということでもなく、こんな感じで石碑とお地蔵さんが並ぶ坂道を上ります。
暑かったので、休憩しながら行きました。
特に何かあるということでもなく、こんな感じで石碑とお地蔵さんが並ぶ坂道を上ります。
暑かったので、休憩しながら行きます。
本当はこの道ではなく、中の階段を通ったのですが、片側はクモの巣だらけという場所があったので、帰りはこちらから帰りました。
木々の間から、少しだけ南側が見えました。
この辺りから天霧山を見ることがなかったので、新鮮な感じがします。
こんな感じで、景色はあまりみられませんでした。
文殊堂と不動坊
しばらく上がると、 文殊堂があります。
文殊堂
奥の院 | 屏風ヶ浦海岸寺より引用
讃岐十二支霊場の卯歳守り本尊にあたります文殊菩薩を祀る文殊堂です。
正面の知恵の輪をくぐると学力向上にご利益があるとされ、お堂の正面にはウサギ小屋が配置されています。
「卯歳守り本尊」とあるので、それでウサギがいるのですね。
もしかして何かあるのだろうか、という広場がいくつかありますが、特にこれと言ったものはありません。
手前はお手洗いでした。
三か所ほどこうした広場がありました。
幾つかの石碑が置かれています。
さらに上に道が続いていたので上がってみます。
わあ、ここからは東側が見渡せます。
なかなか綺麗な景色が広がっています。
道沿いには「伝智証大師作徐障明王」の説明版がありました。
その先にはお堂のような建物がありました。
こちらが不動坊なのでしょうかね。
不動坊
奥の院 | 屏風ヶ浦海岸寺より引用
四国三十六不動霊場の第三十一番札所、御盥山不動坊。
弘法大師の甥で天台宗第三代座主=智証大師・円珍さま御真作の不動明王を祀っています。
円珍さまが空海さまご生誕所縁のこの地を求め来て美しい瀬戸内海の景色を見ながらご修行された折、悪い業が落ちていくのを感じ彫った不動明王ということから除障明王の異名を持ちます。
不思議と悪因縁が断たれたという信徒が絶えないありがたい霊験あらたかなお不動様です。
毎月28日10時から護摩を手法しております。
海岸寺の一角にある御盥山不動坊ということなのですね。
なかなか下から上まで歩いて上がると大変でしたが、見に来られてよかったです。
もうこの先は木々が道を塞いでしまっていて、通行できませんでした。
今回は本堂から海岸を歩いて奥之院、御盥山不動坊を歩きました。
本当は海岸も見たかったのですが、また次の記事で書きますね。
季節もよくなってきたら、この辺りもまた気持ちがよいだろうなあと思います。
お近くに来られましたら、是非立ち寄ってみてください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。