さて、今回は 源平の里むれ房前公園 について書いてみようと思います。
このタイトルもどうしようかと思ったのですが、これがまとまりがあって具合が良いのでこうしておきました。
読み方としては「源平の里」の「むれ(牟礼)」(地名)、「房前公園」という区切りになっています。
「房前公園」のことを地元の方が「ふささき」と呼んでいるのを聞いたことがあって、本当は「ふささき」なのかもしれませんが、公式サイトでは「ふさざき」となっているので、「ふさざき」と読むことにしました。
(まあ、曖昧なので、「ふささき」でも「ふさざき」でも読みやすい方で読んでください)
道の駅源平の里むれや、隣接する房前公園の彫刻作品のことに、ご興味のある方の参考になれば幸いです。
目次
- 源平の里むれ房前公園の場所
- 源平の里むれ房前公園の駐車場
- 源平の里むれの彫刻
- 房前公園コトデン335号
- 源平の里むれ房前公園の彫刻 下の広場
- 源平の里むれ房前公園の彫刻 上の広場
- 源平の里むれ房前公園の彫刻 北の広場
源平の里むれ房前公園 の場所
前回の道の駅しおのえに続き、また道の駅になってしまいますが、これはたまたまです。
行っている本人(つまり僕)は、東かがわとらまる公園から始まった野外の彫刻を探す旅?の続きをしているつもりで、ここから西へ、北へと彫刻を見て行く予定です。
道の駅源平の里むれは、高松市牟礼町の国道11号線沿いにあります。
香川県のやや東寄りで、高松市とさぬき市の境が間近という地域です。
高松市中心部や高松駅から車で東へ行くこと約20分。
屋島を抜け、八栗さんを左手に見ながら国道11号線沿いを走ると道の駅があります。
国道11号のこの辺りはなかなか面白いところで、真ん中に国道、北にコトデン志度線、南にJR高徳線が走ります。
良く通る方はご存知かと思いますが、運転席から列車と平行して走ることがあります。
年に一度くらいはそういうことがあって、数年に一度は両サイドに列車が走る、ということもありますので、どうぞ運転に集中してください。
両サイドに線路がある直線の道が終わると、南へカーブしています。
その先が道の駅源平の里むれへの入口です。
高松から来ると左折、さぬき市方面からだと右折です。
最初に源平の里と房前公園の全体図だけ示しておくと、下の図のようになっています。
大まかに示すと黄色いところが道の駅エリア、奥のピンクのところが房前公園です。
後で詳しく書くけれど、手前には道の駅の駐車場、奥には房前公園の駐車場がそれぞれあります。
源平の里むれ房前公園 の駐車場
駐車場に入ると大型車と普通車が左右に分かれていて、普通車の方はいつもほぼいっぱいです。
停めやすいのもあるのでしょうけれど、入れ替わりも早いです。
食事処があるので、お昼時はもっと混むのだろうと思います。
訪れた日も平日の午前中ですが、ほぼ満車でした。
駐車場の脇には避難場所の案内図がありました。
なるほど、駐車場では実感できませんが、海がすぐそばにあるのですね。
道の駅駐車場の北側を歩いて行くと、左側、更に北側に抜ける道が見えました。
僕もはじめて来たのですが、奥に房前公園の駐車場があるのですね。
夜間閉鎖します
午前9時~午後5時
第一、第三火曜日は閉門
だそうです。
こちらも子ども連れの方などで賑わっていて、半分ほど車が停まっていました。
高松市内にも駐車場のある公園はいくつかありますが、台数が少なかったり、狭かったりするので、このくらい台数に余裕があると行きやすいですね。
源平の里むれの彫刻
少し来た道を戻り、源平の里から見て行きますね。
道の駅源平の里むれの指定管理者は「株式会社四国にぎわいネットワーク」さんがされていて、東交バスさんのグループ会社なのだそうです。
結構話題になることも多くて、ここと豊浜の道の駅、津田の松原SAで「○○が発売されました」というニュースや話題を見かけることが多いです。
いつでも新しいことに挑戦しているイメージがあります。
情報ステーションには四国や香川のパンフレットが並んでいました。
その前にはお手洗いがありました。
その裏手に、椅子とテーブル、穴の開いた石彫が一つ置かれています。
井上純一氏の「二人の庭園」だそうです。
作品のプレートを探したのですが見つからなくて、他の方のブログを見ると、穴の開いた石の中に置いてあるのだそうです。
この日は10月にしては暑いくらいの陽ざしでしたので、誰もいませんでしたが、季節の良い時には気持ちがいいだろうなあと思います。
奥に進むと真念堂という建物があります。
八栗寺から志度寺への遍路道になるそうで、お遍路さんの休憩所なのだそうです。
中にはうどん脳のパネルがありました。
その向かいには物産館。
中には 海鮮食堂じゃこや やお土産コーナー、産直市などがあります。
人気のお店なので、お昼時は何時もいっぱいのイメージがあります。
五剣山を模した大きなエビ天の天丼が有名です
(以前訪れた際に撮った写真を載せておきますね。)
物産コーナーにも、鬼瓦や、以前はイブシの焙烙を置いているのを見かけました。
(現在は焙烙なかったです)
まあ、ほとんどの方は食べ物に興味があると思いますが、今回僕の目的は彫刻です。
物産館の目の前に一つ石彫が置かれています。
カラフルな彩を見たら、もうこれはあの方々の作品に違いありません。
アキホタタの「Fantasia・ん(天使のイス)」という作品でした。
竜王山公園にはじまり、女木島、塩江美術館、とらまる公園、などなどでお見かけして、香川県内だけでもいったいいくつあるのか、と思います。
そして、この後(次の次の次くらい)アキホタタさん(ご夫婦で活動されている)とお話する機会があったので、またそれは後日書きますね。
本当はもう一つ車で帰り際に駐車場入口で、「あっ」と思ったのですが、一つだけ見過ごしていました。
また次回訪れた時に見たいと思います。
房前公園コトデン335号
さて続いて、先ほどの房前公園駐車場へ向かいます。
駐車場の脇に、レトロな電車が一台置かれています。
自由に見学できるので、小さい子たちが次々に入って遊んでいました。
邪魔をしてもいけないので、遊び終わって出るまでしばし待ちます。
大正時代に新造され80年走った電車なのですね。
市に寄贈され展示されているのだそうです。
同じようにさぬき子どもの国にも電車が置かれていたと思います。
この奥の海岸線をコトデン志度線が走っているので、何だか不思議な感じがします。
僕が初めて高松に来た頃には、まだこんな感じの列車がたくさんあって、随分古い列車が走っているのだなあと思いました。
引退してもまだ線路の上を走っていてもおかしくない気がするのがコトデンの良いところですね。
もちろん中に入って自由に見学することもできます。
しばらくの間(十数分)小さなお子さんたちが運転席を楽しんでいましたので、その後に中へ。
運転席に座り、計器に直に触れられるというのは、貴重な体験ですよね。
源平の里むれ房前公園 の彫刻 下の広場
電車を見た後は公園の彫刻を見ました。
円形の広場を囲むように石彫作品が展示されています。
では順番に見て行きますね。
まず一番手前には浅川洋行「石電話2012」がありました。
本当は向こうとこちらで話し声が聞こえるかどうか試したら面白いのですが、あいにく一人ではどうにもなりません。
是非二人以上で行かれた際にはお試しください。
設置した際の様子が石屋さんのブログに掲載されていました。
「石電話」設置 | 石屋のひとり言
有難いことに、一つ一つの作品にこうした石のプレートがついていまして、作品名と作者などがわかります。
帰宅して調べてはじめて知ったのですが、この作品は「石彫トリエンナーレ2012」の奨励賞を受賞しているのだそうです。
円形広場を時計回りに見て行きますと、次は和泉俊昭の「UNITY」。
こちらも石彫トリエンナーレ2012の奨励賞なのだそうです。
2012年頃に石彫トリエンナーレを開催していて、公募した作品の中から、優秀賞や奨励賞を受賞した作品が展示されているのですね。
おお、これは以前どこかで拝見したことがあります。
確かサンポート広場だったか、芝生の広場に置かれていた気がします。
佐藤 幸子 「風を呼ぶ」という作品なのですね。
なるほど、僕はあまりそのことをよく知らなかったのですが、一度展示された石彫が、ずっとその場所にあるということではなく、こうして新たな場所で展示される場合もあるのですね。
この後に石匠の里公園を訪れましたが、そこでも移設された作品を見つけたので、これもまた別の機会に書きますね。
サンポート芝生広場も悪くなかったのですが、もう10年位ここにあるので、この場所に馴染んできた感じがします。きっと風が呼んだのでしょうね。
一気に石彫作品を見て行きますね。
少し小高い丘に上がる階段があって、この日は草刈り機で除草作業をされていました。
もちろん写真からは音は聞こえてこないので、無音ですが、辺りには細かい葉と埃が待っていました。
手入れしたばかりの芝生が綺麗なところを撮らせてもらえてありがたいところです。
こちらは 源敏彦の「誕生(II)」という作品で、石彫トリエンナーレ2012の優秀賞だそうです。
その隣には、 齋藤徹の「 天壌“循環2009”」という作品が展示されていました。
これも調べて見ると“瀬戸の都・高松”石彫トリエンナーレ2009の優秀賞だそうで、なるほど、受賞作品を中心に展示されているのですね。
何か石ではないような素材感があって、見ていて楽しい感じです。
触ったら、やはり硬い石でした。
右隣の石彫もトリエンナーレ2009の奨励賞の作品です。
田中等「 The door of the wind」とあります。
一つ上の場所で、草刈り作業されていて、風向きがちょうどこちらに…。
この彫刻の裏手にいると、それを避けられるので、まさに風を感じる石彫です。
何かの小屋か何かかと思って近づくと、これも彫刻作品でした。
長沼克己 「瀬戸の都(four-door)」となっています。
いろんな意図が込められているのだと思いますが、少し僕の瀬戸の都の印象とは違います。
源平の里むれ房前公園 の彫刻 上の広場
階段を少し上ると、その上の広場に出ました。
こちらにも彫刻作品が設置されています。
三沢厚彦「Animal 2012」とあります。
知らなかったのですが、こうした動物のシリーズがあるのですね。
近くに行くと、見上げるように大きくて迫力のある像です。
ちょうど広場や奥の屋島の方を向いていて、見守っているような感じですね。
まだ除草作業をされていたので、邪魔にならないように端に避けますと、高台から海が見渡せました。
わあ、これはなかなか綺麗な景色です。
房前公園は志度湾の西側にあるので、湾内の景色が一望できます。
北側が小豆島、三都半島がぼんやり見えています。
北東には小串半島。
その奥に大串半島が重なっていると思うのですが、はっきりとは見えません。
東側は志度湾と志度の街並みが見えました。
ここにいると、駐車場から次々に人が歩いて来るので、皆さんこの景色を一目見ようと来られているのだなあと思います。
芝刈り機の音が静かになったので、東屋そばの石彫を見てみます。
川島猛の「門−MUSE LOVE」とあります。
場所もあると思いますが、背景が海なので、なかなか素敵な感じです。
もう一つ下に降りられる道があったので、下りてみます。
なるほど、ここを下りたところが、ちょうど線路沿いになるのですね。
後ろからガタゴトと音が草木の合間からしてきたと思うと、コトデン志度線が走り抜けていきました。
これはその後にコトデンに乗った際(約1年ぶりくらい)に気が付いたのですが、志度線が2021年11月にダイヤ改正を予定という告知の中吊り広告の写真はこの辺りで撮ったのでは、と思いました。
よく考えるとコトデンが海岸線を行くのは、この辺りだけですね。
この下の海岸沿いから撮ると、海と電車、という感じになるのでしょうかね。
彫刻に高台からの景色、海岸を走る列車と、なかなか良い雰囲気の場所ですね。
源平の里むれ房前公園 の彫刻 北の広場
記事を書きながら、普段はあまり確認しないのですが、房前公園は方角を確認しながら書きました。
海が広がる方を「北」と思ってしまうので、何となく「西」にある印象でしたが、実際には北側にもう一つ広場があります。(房前公園では東に「海」。文字で書くと余計に混乱しますね)
階段を下りて行くので、一つ低い場所になるのでしょうね。
ここにはいくつか遊具が設置されていました。
この日は誰もいませんでしたが、週末は人気があるのだろうなあと思います。
遊具を見た後、背を向けて歩いていたら、再びコトデンがやってきました。
わあ、こんなに公園から間近なところを行くのですね。
房前公園の彫刻作品は、これでラストと思います。
藤本イサム「始まりの空−臨界」とあります。
石彫の町–「源平」と「石の町」牟礼町のサイトを拝見すると、『始まりの空-臨海(恐らく「界」)』藤本イサム(公社牟礼団地入口)とあるので、そこから房前公園に移設されてきたのだと思います。
写真の奥の軽トラが先ほど上の高台で除草されていた方のもので、午後からこの辺りの作業をされるのだそうです。
綺麗になったところで写真が撮れてよかったです、とお伝えしました。
最後にもう一か所遊具のある場所を見て帰ります。
彫刻の円形広場の南側に、小さい子向けの遊具が設置されていました。
道の駅で食事もできるし、お土産も買えるし、公園でも遊べるし、彫刻作品も見られ、動く電車と動かない電車を見学し、瀬戸内海の眺望を楽しめる公園なんて、確かになかなか見つかりません。
道の駅と併設された房前公園が人気のある理由がわかったような気がします。
是非お近くに来られた際には、立ち寄ってみてください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。