さて、今回は 小豆島 小瀬の重岩 (重岩)に行ったお話です。
以前に他の方が訪れているブログを拝見し、一度行ってみたいなあと思っていましたが、ちょっと行くのには険しそうだし、一人で行く機会もあまりないなあと思っていました。
本当はこの次に書く「富丘八幡神社」に行き、讃岐十景や寅さんに出てきた風景を見てみたい、と思って小豆島へ行ったのですが、その前に重岩を訪れました。
全て歩きで行ったので、細かい道の写真も撮りましたので、小豆島土庄行きのフェリー「しょうどしま丸」のことや、小瀬地区の重岩、小瀬石鎚神社なんかにもしご興味がおありでしたら、お読みください。
※記載の価格は注意書きがない場合全て2020年1月のものです。この記事は全体で12418字あります。
目次
高松港から土庄港へ
今回行った先は香川県小豆島です。
僕は高松に住んでいるので、高松港から船(カーフェリー)に乗って小豆島へ渡ります。
他にも岡山県や兵庫県からも小豆島には行けるので、皆さんのお住まいの地域にあわせて調べてみてください。
僕は今回は土庄港に行きたいので、高松港から四国フェリーに乗って行きます。
大体1時間事にフェリーが出ているので、好きな時間帯に乗ってください。
僕がこの日乗ったのは10時台のフェリーです。
特に意味はないけれど、9時台が2便あるので、その後の便はいつも少し空いています。
そして何よりお昼前にフェリーの中でうどんが食べられるのがよいところ。
小豆島行きのフェリーの向こうに、宇野行フェリー(2019年12月以降運休)がないのは、少し寂しいところです。
昨年(2019年)の瀬戸芸の期間中には、土日を中心に賑わっていた高松港ですが、落ち着いた雰囲気ですね。
出航の5分前でしたが、乗船券売り場では、スムーズに乗船券を買えました。
高松発のフェリー乗船券は、まだまだキャッシュレスなんかには縁がなくて、相変わらずキャッシュオンリー(2020年1月)でした。
今回は徒歩で行き、徒歩で帰るので大人片道700円でした。(往復は1400円)
隣には宇野行の乗船券売り場窓口だったのですが、「運航休止」「休止中」の張り紙が…。
ムムム、まあ事実として運航は休止しているのですが、こんな風に寂しい光景を見ると、この航路では宇野に行けなくなったんだという実感が湧いてきました。
「土庄行き、二番乗り場から乗船してください」と係の方の言う通り、二番乗船口に向かいます。
小さい表示ですが、確かに「②」とありました。
係の方に改札してもらい、外のタラップに進みます。
宇野行のフェリーには、前方の車両と一緒に乗船していたので、タラップを使うのは新鮮な感じです。
直島に行くフェリー以来だと思います。
まあ、何があるという訳でもないタラップですが、僕が乗った後に格納されていました。
当り前といえばそれまでですが、乗船する時にしか見られません。
四国フェリー しょうどしま丸
今回乗船したフェリーは平成28年に就航した「しょうどしま丸」です。
何だ少しも重岩が出てこないじゃないか、と思われる方は、まだまだフェリーのお話がしばらく続きますので、どうぞこの辺りは読み飛ばしてください。
四国フェリーの中でも、比較的新しいフェリーです。
最大搭載旅客定員については、1.5H未満490名、3H未満108名とあります。
客室に入って行きます。
二人がけの座席が並んでいます。
靴を脱いでリラックスできるスペース(名前があるのでしょうかね)には、普段たくさんの人がいますが、この日は少なかったです。
しょうどしま丸には売店がありますが、後方には自販機も設置されています。
その後方にはお手洗い。
前方の方へ移動してみます。
売店を挟んで両サイドには向かい合わせのテーブル席があって、グループの方などには、その席が一番人気があるようです。
今回はこんな張り紙も見つけました。
「撮影禁止」とあるので、あらら撮ってはいけなかったか、と思ったら「先方の同意を得ずに撮影した場合、日本の法規に触れます」とのこと。
僕も含めて多くの方がスマホやカメラで撮影しているけれど、それが嫌な方もいるのだと思います。苦情があったのでしょうね。
僕もなるべく個人が特定されないように配慮しているつもりだけれど、権利が侵害されたと思う方は、どうぞ申し出てください。
前方のデッキは二つに分かれていました。
一つは「女性専用席」となっています。
前方の景色をこちらの方角から撮りたかったけれど、残念ながら僕は入れません。
まあ、女性や子どもの立場に立てば、フェリーの座席って早い者勝ちみたいなところがあるので、こうした配慮があってもよいと思います。
しょうどしま丸には「女性専用席」がある、ということに安心感を感じる方は多いでしょうね。
まあ、ニーズがあるのか、仕方のないこととは言え、個人的には喫煙には配慮する必要はないと思うので、逆にこちらはなくしてもよいかと思います。
屋外デッキにも出てみます。
本当は出航ぎりぎりに乗ったから、こちらで撮影した後に船内をまわったのですが、気にしないでください。
最後のお客さん、最後の車両がフェリーに入ると、フェリーが動きはじめます。
高松から土庄へ向かう場合には、方向転換をすることなく、そのまま進みます。
左側にはせとしるべ。
湾内をでたところで、再び船内に戻ります。
ぱっと見ただけでは何かはわかりませんが、タイトルの「めいろのまち」を見れば、だいたい何かはわかります。
土庄「迷路の街」の地図をトレースしているのですね。
さて、そして売店のうどんです。
時間は11時とお昼にはやや早いものの、この時間のフェリーに乗ってうどんを食べずには降りられません。
メニューは「わかとろうどん」と「きつねうどん」から選びます。
圧倒的に「きつねうどん」が人気なのはわかっていますが、僕はわかとろうどん選びます。
実は「きつね」の「あげ」が甘いのは、ちょっと(どころじゃなく)苦手です。
もちろんかがわさんたちがその味を好んでいるのは知っているのですが、いつまでたっても僕には「甘い」味に思えます。(いや、間違いなく甘い)
わかりにくいけれど、「おぼろこんぶ」というのか「とろろこんぶ」というのか、もしゃもしゃとした具材が入っています。
他ではあまり見聞きしないので、四国フェリーでしか「わかとろうどんは」を食べません。
フェリーから見る瀬戸内の島々
毎日、何度も乗っている方や、地元の方は、見ていてもなんとも思わないということですが、僕は乗るたびにその瀬戸内海の景色に目を奪われます。
同じような画像が続いて申し訳ないのですが、載せておきます。
まずは女木島沖を航行します。
この航路からだと女木島が細長い島だとわあkります。
その北側には男木島が見えます。こちらは少し丸い島影です。
右側には大島、その向こう側が小豆島。
南側には、屋島や八栗が見えますが、普段見慣れている景色ではないので、他の場所に来たような不思議な感じになります。
やがて今日の目的地、小豆島が近づいてきます。
小豆島は他の島に比べて大きいので、小豆島の全体像はわかりません。
見えているのは、小豆島のほんの一部です。
さらに近づいてくると、一つの嶺に「ぽつん」と何か尖ったようなものがみえてきます。
もしかしたらあれが重岩かも、と思うと無性に行ってみたくなりました。
高松港就航から約50分。
到着を知らせる音楽とおもに、前方に土庄港が見えてきました。
下船時にはタラップなどは使わず、前方から出ます。
土庄港から重岩へ県道254号線を歩く
広い小豆島の中でも、今回歩いて巡ったエリアはこの辺りです。
土庄港ターミナルには観光案内所があり、そこで紙の地図を一枚もらいました。
スマホの地図もあるけれど、それが全て正しいということではないので、なるべくはじめて行く場所では紙の地図も入出するようにしています。
web上には載らない場所なんかもあるものね。
今回もらった地図はとのしょう観光協会と商工観光課が作ったサイクリングマップでしたが、わかりやすくてとても役に立ちました。
僕は知らなかったのですが、まずこの地域が「前島」という島であるということ。
なるほど、この前島との間に海峡があるので、土渕海峡は「世界一幅の狭い海峡」になるのですね。
あらかじめお伝えしておくと、重岩までは約4km、そこからまた上るので、ほとんどの方は車や自転車、バスを利用して行かれると思います。
僕はそ子へ行くまでの道の写真や動画を撮りながら行くので歩きますが、やはり遠かったです。
どうぞもし行かれるご予定の方は、歩き以外で行くことをお勧めします。
では実際に歩き始めます。
土庄港から海を挟んで反対側に山が見えます。
僕も帰ってからその山の名を調べたのですが、 皇踏山 というのですね。
方角で言うと西の方向へ歩きます。
地図には「254」と表示があるので、香川県道254号線なのでしょうね。
「本町小瀬土庄港線」というのだそうです。
しばらく歩くと、ゴマ油の美味しそうな香りが風に乗って漂ってきます。
大きな看板には「かどや製油(株)小豆島工場」とあります。
現在本社は東京ですが、小豆島が創業の地なのですね。
さらに進むと、少し上り坂になりました。
僕はまだ歩き始めなので、そんなにきつくは感じませんでしたが、自転車の方は大変そうです。
皆さん下りて押して歩いていました。
「どこへいかれるんですか?」
「重岩へ」
「ああ、ここからだと結構ありますよ。また重岩はそこから歩くから…」
「ありがとうございます。行ってみます」
何ていう会話をしながら歩きます。
歩いていると、こういうこともあrますね。
ちょうど峠というか、上って下りるという感じになります。
そのちょうど真ん中あたりに「小瀬隧道」という石碑がありました。
きっと昔はトンネルだったのでしょうね。
上りきると、その向こうには海が見えます。
そして、先ほど声をかけてくれた自転車の方がすっと下りていきました。
この日は結構暖かな日で、ジョギングされている方もいました。
何か目印になるようなものは、と探していたら大きなボウリングのピンがありました。こちらはボウリング場ではなく、造園業を営んでおられるようです。
続いては少し海が見える場所にオリーブ畑。
海にオリーブ畑なんて、いかにも小豆島っぽいですよね。
オリーブ公園でなくても、やはりたくさんのオリーブ農園があるのですね。
「ナイス小豆島オリーブ森」とあります。
さらにその先には「春日堂」の第三工場がありました。
ここまでが土庄港から2kmの地点だそうです。土庄港から重岩までは約半分の距離です。
ここから先は、隣に海が広がります。
これは気持ちがよいところ。
道沿いには大師像とお地蔵さんがありました。
小豆島には「小豆島八十八ヶ所」という霊場巡りがあり、春秋のシーズンにはたくさんのお遍路さんが来られるのだそうです。
小豆島八十八ヶ所について
小豆島八十八ヶ所について | 小豆島八十八ヶ所めぐり
全工程、約150km。香川県の小豆島にあるこの霊場は、弘法大師(空海)が生国である讃岐(現在の香川県)から京都へ上京または帰郷する際に、しばしば立ち寄り、島の各所で修業や祈念を行なったとされる霊験あらたかな霊場である。88ヶ所に奥の院6ヶ所を含めた94ヶ所が公認霊場となっており、寺院霊場30、山岳霊場10余、堂坊50余に分かれる。
愛知県の「知多四国八十八ヶ所」、福岡県の「篠栗四国八十八ヶ所」と合わせて「日本三大新四国霊場」のひとつに数えられることもあるが、弘法大師が修行の場としていたその歴史から、島の人たちは「元四国」と呼び、その文化やおもてなしの心を現在まで大切に継承してきた。
次は小豆島霊場会会長の言葉(親諭)である。
同じ四国、香川なのだけれど、小豆島には小豆島のよさがありますね。
綺麗な海岸なのに、誰もいないのでは、とみていると、一組ご年配の夫婦が浜辺を歩いておられました。
服装から、トレッキングの途中という感じでした。
もう一つ見るべきは、透き通る海の色です。
香川の浜辺や海はどこでもきれいだなあと思うけれど、こちらの海の色も印象的な透き通るエメラルドグリーンでした。
波の音を聴きながら、重岩を目指します。
少し歩いて行くと、左手側の山手に大きな岩が見えました。
船から見るよりも大きく、くっきりとしている岩で、きっとあれが重岩に違いない、と目的地が見えたので足取りも軽くなります。
そのからまた数分歩いたところに、一つ細道への入り口がありました。
一台、また一台とそこに吸い込まれるように車が入っていきます。
なるほど、ここから250m先を左折ですね。
たくさんの訪れた方たちが「細い、狭い」という道ですが、生活道路だからそんなものだよなと思います。
とても有名な観光地というわけではないけれど、小豆島の隠れた名所という位置づけなのか、観光タクシーなどが次々と角を曲がっていきます。
道沿いには「麦縄 稈 真田製造創業者 中川二助翁之碑」という石碑がありました。
どういういきさつがあるのかはよくわからないのですが、事業をはじめた人なのでしょうね。
※追記
「麦縄真田」と思っていて、よくわからなかったのですが、小豆島に詳しい方から「麦稈真田」だと教えていただきました。麦わら帽子の材料になる麦わらを平たくつぶしたものを「麦稈真田」というのだそうです。麦稈真田製造業を創業した方なのですね!
かめのこさん、教えてくださってありがとうございました。
※追記終わり
さらに「重岩不動山 山道口ここより300m先」とありました。
その方向を見上げてみると、確かにこんもりと山になっていますが、先ほどのように岩は見えません。
これまたおおよそ車一台分の通行がやっと、という感じの道に入っていきます。
まあ、この辺りならば、対向車が来てもかわせる余地もあるので、そんなに心配は要りません。
しかし、そのまま進んだ重岩山道口。
思わず通り過ぎて、まっすぐ行きたくるような細い道ですが、矢印は左へ向いています。
まあ、この道は本当に細い…。
隣のオリーブも、
「この先は細い道だから、十分に気を付けて!」
としゃべりだしそうなほど狭く細い道です。
きっと車ならば、一刻も早く上に上がりたいと思わずにはいられない坂道ですが、僕は写真を撮ります。
そのうち、先ほどのタクシーが3台続けて下りてきました。
まあ大丈夫でしたが、一応脇に除けますと、ちょうどぎりぎり普通車が通れるという感じ。
まあ、でも歩いていると、ところどころにかわす場所もあるから、前をよく見て、譲り合って通行すれば大丈夫だろうと思います。
僕は今回ほぼこの道の写真を撮るために徒歩で来た、というかんじだったので、ゆっくり撮れて満足です。
このカーブのところなんかは大きく膨らんでいるから、ここでかわせばよいですね。
実際には九十九折が続くわけではなく、こことこの上の二か所のカーブを上り切れば駐車場です。
僕は歩いているので、ここで石碑を見つけ立ち止まります。
大坂城石垣石切小瀬原丁場跡
小瀬の重岩に向かう道の途中には、史跡がありました。
きっと車であれば、そのまま通り過ぎてしまうところです。
香川県指定の史跡「大坂城石垣石切小瀬原丁場跡」だそうです。
僕はここに大坂城の残石があるのは知らなかったので、驚きました。
確かに大きな石がごろごろとあります。
まあ、そこそこに上ってきているので、疲れていましたが、こちらの方が近道のように感じたので、階段を上ります。残石も見てみたいしね。
ロープがあるので、登ることができましたが、まずまず険しい山道です。
いやあ、すごいなあ。こんな感じで何百年も前に切り出そうとしていて、やめたのですね。
もうこれなんか楔の跡がそのまま残っていて、今にも切り出そうかという岩です。
山の上の方から、先人たちは一生懸命に石を掘り出したのだろうなあと想像してしまいます。
この岩を抜けていけば、きっと見晴らしの良い場所に出るのでは、と頑張って登ります。
重岩の駐車場から天空の階段へ
思った通り、重岩の登り口への駐車場に到着です。
ここからは車では行けませんので、どなたも歩きです。
(もちろんここに来るまでに僕もとても疲れていますので、車の方が断然よいですよ)
いくつか面白い看板がありました。
まずは、インスタで景観のシェアを呼びかける看板に、
「絵になる風景 西浦」と書いてある鏡になった案内板に、
最後は石碑、前田伝吉翁を称える記念碑です。
それぞれの時代に移り変わりを反映していて、並んであると面白いなあと思います。
しかし、共通するのは、昔も今もこの場所は地元の方に親しまれ、大事にされてきたのだあということが伝わってくるところです。
少し上に登ってきているので、景色も綺麗に見えるけれど、まだまだ先に続きます。
ムムム、ここからさらに階段を歩いて登っていくのですね。
地元の自転車の方が「着いてからまだあるから」と言っていたのはこのことですね。
大歳神の謂れを注意深く読み、どうか重岩に(できるだけ疲れず)行けますように、とお願いしました。
歩く方向を入口で定めていて、足元に印がありました。
上る時には、画像の左を歩いて登り、降りる時には反対を通行するのだそうです。
そんなに厳密にした方がよいのかな、と思っていましたが、
なるほど、今は誰もいないからよいのですが、混雑してきたらどちらかを通行をした方が良いものね。
一体どこまでこの階段は続くのだろうと思う長さです。
皆さんは階段は好きですか?
僕はあまり好きではありません。出来れば上らずに済ませたい、そんな気持ちになる階段が続きます。
奥さんや子どもがもし一緒に来ていたら、きっと上らなかったであろう階段です。
しかしながら、途中で少し休みながら景色なんかを見ていると、天空へ続く階段があるとしたら、こんな感じかも、と想像し楽しい気持ちに、はなりません…。
やっと明るい木々の切れ間が見えてきました。
ムムム、これはすごい、まだまだ先に階段が続きます。
わあ、階段の途中で、後ろを振り向くと絶景が広がります。
少し雲がかかっていたけれど、屋島から五色台、豊島までの景観が広がります。
こちらの天空の階段はなかなかよかったです。
そしてこの天空の階段を上りきると、建物が見えてきました。
招き猫がお迎えしてくれます。
その奥には不動明王が祀られていました。
扉を開けて、中へどうぞ、帰りは閉めておいてね、ということが書かれていました。
ここはお寺だろうか、神社だろうか、と考えながら建物の裏の岩を眺めます。
最後には、どっちでもいいやという気になってきました。
疲れていたし、汗も随分でていたので、上着を脱いで、ベンチでひと休みしました。
崖を登って小豆島 小瀬の重岩へ
ピイピピピ…、なんて鳥の声だけが聞こえてくるような静かな雰囲気です。
その中に、僕はなるべく聞こえないふりをしていたのですが、上の方からなにやら会話が聞こえてきます。
「ちょっと、まって、うわあ」
「ゆっくりおりれば平気、ゆっくり」
ガサ、ゴソっという感じ
なるべく考えないようにしていましたが、どうやらここが目的の小瀬の重岩ではなくて、もう一つ上があるようです。
「お気をつけてお上りください」とありまして、先に上っていた僕と同じくらい年齢のご夫婦が降りて来ました。
「上まで行ったら大変ですか」
「結構大変ですけど、絶対行った方が良いですよ!」
とのこと。
「絶対」か…と思っていましたが、革靴で(土まみれになってはいたが)上って下りて来られたのだから、行けるかな、と上り始めます。
いや、しかし僕は勇気をもってお伝えしておこうと思います。
階段みたいにはなっていなくて、途中ロープを掴まないと登れないような個所もありました。
そしてそのロープを支える支柱が根元から崩れていて、石やコンクリートが剥き出しになっているところもあったから、決して安全な道ではありません。
もし雨の日や、体調がすぐれない方、お年寄りや子どもがいる場合には行くのはやめておいた方がよいと思います。
奥さんや子どもが一緒に行っていたら、きっと僕もやめていると思います。
そして、登り始めたら、もう引き返し難いです。
実際には、こんな感じ
岩場、という言葉がぴったりです。
山に登り慣れている方や、こういうところが好きな方にはお勧めしますが、僕はできれば遠慮しておきたい岩場です。
崩れやすい岩場で、ここは滑るかも、という感じだから、慌てずゆっくり行ってください。
幸い僕がいた時には、上にも下にも誰もいなかったので、このようにゆっくり写真を取りながら登りました。
ウムム、帰りには下りれるだろうか、自信がない、という感じですが、もう登ってしまったので、そんあことを思っても仕方がありません。
先ほど通った駐車場が眼下に小さく見えました。
また一段上に来たので、目の前に広がる光景も変わっていきます。
これはなかなか綺麗な景色。
そして最後の岩場を登りきると、目の目には大きな石、小瀬の重岩が見えました。
よかった、途中はどうなることかと思いましたが、無事に到着です。
小瀬の重岩
土庄町小瀬地区にある重岩は、「小瀬の丁場」でひときわ存在感のある大きな岩。自然のものか人工のものなのか、地元の人も不思議がる巨岩です。この付近は、かつて大坂城築城用の大石を採石した場所で、その名残を今に伝えています。また、岩のすき間の祠が神秘的な雰囲気を漂わせています。
小瀬の重岩|スポット・体験|香川県観光協会公式サイト – うどん県旅ネット より引用
重岩からは、眼下に瀬戸内海が広がり、まさに絶景!自然のパワーが感じられる、小豆島のパワースポットのひとつです。
両サイドが崖になっているけれど、鎖もしっかりしているので、ここはそんなに怖いということはありません。
道幅もあるので、まっすぐ歩けばどうということはないところ。
重岩石鎚神社ということなので、まずは祠でお参りをします。
隣には「鎖」の説明版がありました。
きっとずっと昔から目立つ岩で、信仰の対象となってきたのだろうなあと思います。
何となく手を合わせてみたくなる岩です。
しばらくすると、次の方が登ってやってきました。
「すごーい、きれい!」なんて声が聴こえます。
他の人がいてくれた方が、その大きさやスケール感が理解しやすいですね。
周りの景色もみていきますね。
重岩の奥にも、いくつか巨石があり、山の嶺が続いていました。
この山の向こう側がエンジェルロードや富丘八幡神社の方面だと思います。
結構遠いような気もします。
南側は志度湾や八栗さん、屋島が見えました。
西の方には小豊島、豊島が見えます。
この間を先ほどはフェリーで通って来たのですね。
岡山の玉野市の方面も見渡せます。
最後は葛島、沖之島の方面です。
もうこのままここでしばらくじっとこの景色を見ていたってよいのですが、次の目的地もあるので、そろそろ下りて行こうと思います。
それに一人よりも何となく人がいる時に下りた方がよいものね。
再び急な崖を下りて行きます。
もう無理しないで腰を地面につけるくらいの気持ちで、岩にしがみつくくらいの気持ちで一歩ずつ降りて行けば大丈夫です。
なかな景色がよくて、素敵なところでした。
階段や細道を登って行くのには、少し勇気と体力がいるけれど、慌てず注意していけば大丈夫だと思います。
もしお近くに来ることがあれば、立ち寄ってみてください。
駐車場に戻ると、お手洗いがありましたので、お借りしました。
美化協力金のお願いがあり「目安100円」とあったので、入れておきました。
維持管理するのも大変だろうと思います。
小瀬石鎚神社 重岩(こせいしづちじんじゃ かさねいわ)
所在地:〒761-4100 香川県小豆郡土庄町小瀬3745
駐車場:有(大型不可) 無料
トイレ:有
麓まで下りて、再び県道254号線の海岸に出ると、小豆島オリーブバスの小瀬停留所がありました。
1時間に一本あるかないか、という感じですが、もし土庄港からバスを利用されるのであれば、こちらのバス停が重岩の最寄りとなるようです。
さて、僕はこの後、そのまま歩いて富丘八幡神社へ向かいました。
こちらが本当の目的だったので、遠いなあと思いながらも行ってみました。
そしてもし一区切りにするとすればここなので、それは次回に書いてみたいと思います。
よろしければまたご覧ください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただきありがとうございます。