瀬戸芸三都半島の作品 について書いておこうと思います。
前半で紹介した作品ももちろん 瀬戸芸三都半島の作品 なのですが、微妙にタイトルを変えておくことにしました。
瀬戸芸三都半島瀬戸芸の作品 や、三都の郷でおやつを食べたこと、池田港から高松港へのフェリーなどにご興味がある方の参考になれば幸いです。
目次
- 瀬戸芸三都半島の作品 山声洞
- 三都の郷カフェはまひるがお
- 瀬戸芸三都半島の作品 sd45 ヒトクサヤドカリ
- 瀬戸芸三都半島の作品 sd16 潮耳荘
- 瀬戸芸三都半島の作品 sd47 ポップストップ
- 花寿波島
- 池田港
- 池田港を出港
- 国際両備フェリー第十一こくさい丸 屋外デッキ
- 国際両備フェリー第十一こくさい丸 客室とミックスうどん
瀬戸芸三都半島の作品 山声洞
瀬戸芸三都半島の作品マップを最初に紹介しておきます。
瀬戸芸三都半島では、それぞれの作品の傍に駐車場があるので、車でまわれます。
前半は北東の4作品を観たので、後半は南西の4作品です。
地図の右端「sd10」から左端「sd19」へ向かいます。
こんな感じの道を行きます。
狭い道ですが、幸いにも対向車はいませんでした。
(もし対向車が来ても、慌てず行けば、かわせるような感じでした)
この上の写真から3分ほどで駐車場の案内板が見えました。
この先は地蔵崎灯台があるので、是非行ってみたいのですが、この日は時間がなく行けませんでした。
ここへはまた、いつかもう一度行きたいところです。
元気よく若い子たちが自転車を漕いで向かっていました。
ムムム、楽しそう。
何ていうこともないような道ですが、5月のくっきりした陽ざしと木陰がアスファルトに刻まれ、なかなか気持ちの良いところです。
左のフェンスの奥に駐車場がありました。
「山声洞」と書いて「やまごえどう」と読むのですね。
ちょうど訪れていた方が出るところで、テントに受付の係の方がお一人でした。
「わあ、すごい場所ですね」
「もともとここは採石場だったんですよ」
なるほど、それで山の一部が開けているのですね。
瀬戸芸にはなかなか行きにくいと思われる場所がいくつかありまして、一番西の伊吹島や東は犬島くらしの植物園なんかが行きにくいなあと感じるのですが、高松から来る僕にとっては、ここも同じです。
距離ではなく、感覚として「ついにここに辿り着いた」という感じがありました。
屋外に大きなピッコロの耳のような形のオブジェがあって、これで周囲の音を拾っているのでしょうか。
中に人がいるかもしれないので、そろりそろりと近づきます。
わあ、ピッコロ耳、奥にももう一つあるのですね。
こんもりとした場所の一角に入口があります。
誰かいたら後に着いて行くけれど、誰もいないと「どうする?入ってみる?」という感じ。
中は階段になっていて、下に降りて行けます。
その奥がどうなっているかはわからないのですが、特に怖いものがあるわけではないので、大丈夫です。
身をかがめて、円形の入口から洞内に入ります。
わあ、これはすごい!
鉄で囲われた空間の中で、微かに外の音が聞こえていました。
そのうち「ガシャガシャ」と車が入ってくる音がして、その後何人かの人が歩いてくるようです。
上部には穴があり、鳥除けのためか金網が見えました。
確かに、鳥が入ってきたら営巣してしまいますね。
人が少ないと、静かで落ち着く感じですが、たくさんの方がいると音が反響して少しうるさいほどです。
ここにしばらくいてもよいところですが、次々に人が来るようなので、出ることにします。
雰囲気を体感できる作品でしたので、山声洞お勧めです。
三都の郷カフェはまひるがお
元の道を戻る途中、海沿いに駐車場がありました。
ちょうど奥に見える黒い車のあたりにたくさんの車が停められていて、確かにそこが近いのだけれど、人の往来もあるので、こちらに停めました。
「少しでも近くに」という感覚が働くのでしょうかね。
他に車がなかったから、停めてもいいのだろうかと思うほど。
僕が停めていたら、一台、二台と入ってきました。
皆さん、同じように思うのでしょうね。
次の作品に向かう前に、ちょっと休憩しようということになりました。
道沿いを歩くと、貸切宿「三都の郷」とあります。
ランチを探している時に見つけた場所ですが、カフェの営業もしているようです。
中に入ると「お食事は終わっていますけど良いですか?」と聞かれました。
確かに、三都半島ではここ以外にないから、今日もたくさんの方に聞かれたのでしょうね。
三都半島に限らず、瀬戸芸にお出かけされる場合には、お昼ご飯を決めておかないとランチがなくなって食べ損なうことがありあすので、十分お気を付けください。
普段はそんなことないと思いますが、連休やお盆に来る人数に対し、提供する数は圧倒的に足りていません。
準備して行かないと、最後にはおにぎりやお弁当、そしてフェリーでうどんという選択になります。
ちょうど屋外の席で、奥には宿が見えました。
すぐ隣が次の作品ヒトクサヤドカリへ続く道なので、賑やかに皆さん歩いて行きます。
春の陽気に、心地よい海風が吹いて、とても気持ちがよかったです。
特に普段は頼みませんが「クリームブリュレ」というのがあったので、注文しました。
クリームブリュレ、上をパきっと割るやつですね。
奥さんは黒豆のパイのようなスイーツ。
どちらも手作りだそうで、美味しくいただきました。
ランチのメニューを見たら美味しそうでしたので、行かれた方は食べてみてください。
僕はそうでもないのだけれど、奥さんは瀬戸芸で訪れる際にはカフェや食事を楽しみにしているのだそうです。
いつもと違う変わったものがあるからだって。
楽しみと言われれば、確かにそうかもしれませんね。
しばしゆっくりと休憩出来てよかったです。
瀬戸芸三都半島の作品 sd45 ヒトクサヤドカリ
三都の郷はまひるがおの裏側の道を山の方へ向かって歩いて行きます。
多くの方がそちらに向かうので、その流れに着いて行く感じです。
ふとこの写真を見ながら思ったのことですが、作品そのものも面白いのですが、そこに行くまでの道や歩く人の感じも、とても良いですよね。
普段は恐らく地元以外の方しか通らないような道を、多くの方が歩いています。
何でもないような風景ですが、賑やかな雰囲気に幸せを感じます。
ヒトクサヤドカリ、瀬戸芸2022の新しい作品で、多くの方が見に来ていました。
わあ、動いてる?と思うほど、大きくてリアルです。
小さい子は、用心しながら近づいていました。
ちょっと階段のところで待つ間も「何だろうね?あれ」という雰囲気です。
さっと近寄って中を覗き込んだり、なかなか近づけなかったり、子どもの動きを見ていて飽きないです。
少しずつ未知のもの、不思議なものに近づいて行く様子は、大人も子どもも変わらないかもしれません。
僕だって、近くにはすぐに行けるけれど、どうなっているだろうとは思います。
なんと!木ですよね、木彫。
近くに行ってそのことがわかると、少し驚きます。
いつ頃から棲みついたのだろう、元の住人はどうしたのだろう、なんて考えてしまいました。
もちろん、写真で見るより実物はより迫力があります。
海から丘に上がりかけているような感じです。
こちらも夜になるとこそこそ動き回り、あの巨人とともに辺りを動き回るのでは、と想像してしまいました。
ヒトクサヤドカリも三都半島の新しいシンボルになりそうですね。
瀬戸芸三都半島の作品 sd16 潮耳荘(解体されています)
先ほど見た作品が山の声を聴くなら、こちらは海の潮騒を聴くことができます。
※2022年の瀬戸芸終了後解体されています。
広場のようになっている場所の先に建物があり、そこに人が集まって行きます。
わあ、これもはじめて見ましたが大きな作品ですね。
大きな色鉛筆を何本も立てて繋げて、その中をくり抜いた一つの塊のように見えます。
そして、その前の海辺に大きくて長い器官、いや、楽器のようなのが伸びていました。
向こう側がどのようになっているのか、とても気になりますよね、僕もです。
親子で二手に分かれ「聞こえる?」と言い合っています。
「聞こえる?」
「聞こえます」
と全く別人が言ってもわからないだろうなあと思います。
なるほど、岸壁を跨ぎ、海に向かって音を集めているのですね。
そして、壁を超えるための階段もありました。
昔はこの程度の高さは何でもない、と思っていましたが、男木島のように転んではいけませんので、そろりそろりと降ります。
海側から見ても、とても面白い形をしています。
ここから見ると、上の方と下の方へ管が分かれているのがわかります。
よくよく考えたら、向こうの声は聴こえないのかも、とも思います。
これは中に入ってみないとわかりません。
向かいの海の景色もとても素晴らしいものでした。
豊島、直島、男木島、女木島、大島、瀬戸芸の会場となっている島々が一望できました。
海面を陽が照らし、素敵な光景が広がっていました。
再び岸壁を超えて建物の方へ入ってみますね。
地面は砂浜のようになっていて、木材の隙間から綺麗に陽が差しています。
わあ、中はこんな感じになっているのですね。
上と下にそれぞれ外と繋がる穴がありました。
そっと耳を当てて聞いてみたいですよね。
微かに音がしていて、何か聴こえるなあと思っていたら後ろの子が、
「ねえ、早く替わってくれない?」
と言っていました。
「ちょっと待ってね」
なんて言っているうちに、外の音は聴こえなくなってしまいました。
これは夢中になって聴きたくなるよね、と交替しました。
上の隙間から見える光が星みたいで、とても綺麗です。
似たようなのを見たことがあると、ふと思い出したのは高松港にあったリンさんの船の種。
瀬戸芸の中でも、特に印象に残る作品ですが、それに似ています。
潮耳荘、三都半島を訪れた際には、是非立ち寄ってみてください。
瀬戸芸三都半島の作品 sd47 ポップストップ
今回訪れた三都半島最後の作品です。
ちょうどバス停があって、バスがUターンできるようになっている停留所です。
バスで来ることも考えてみたのですが、ここから時間がかかるようなので、フェリーの時間とあいませんでした。
この道は来る時に通りがかったので、何となく横目で見てしまった感じがありますが、じっくり見てみます。
小さな鳥が二羽、ピピ、ピピと言いながら飛びまわっていました。
絵ではなくて、布を付けてあるのですが、その間に入って行きました。
先に住んでいたのでしょかね。
住処が作品になったのか、作品を住処にしたのか…。
本当は三都半島にはもう一つ作品があるのですが、僕の勘違いで今回は訪れることができませんでした。
素敵なところだったので、また訪れて、その時に巡ってみたいです。
花寿波島
三都半島から池田港へ戻る途中、どうしても少し立ち寄ってから帰りたい場所がありました。
花寿波島という小さな無人島なのですが、以前これをテーマにした瀬戸芸の作品があると聞き、一度見てみたいなあと思っていました。
その後、讃岐十景洞雲山に行った後、一冊の本を読みました。
その中で、潮耳荘の作者の一人康夏奈さんのことや、その作品「花寿波島の秘密」のことが書いてあり、一度花寿波島を見てみたいと思っていました。
(作品の方は公開を終えて見られなくなっていました)
わあ、すごい、こんな感じになっているのですね。
朝陽スポット -花寿波島-
観光コンテンツ | 小豆島観光協会【公式】より引用
花寿波島は、小豆島の三都半島・蒲野地区にあります。
大小2つの島が寄り添うようにあり、
ちょうどその間から朝日が顔を出すのを見ることができます。
天候にもよりますが、夜が明けるのをじっと待ち、
朝焼けの空になり、朝日に出会えた瞬間にはとても感動します。
朝陽の見えるスポットとしても有名なのですね。
道沿いの路肩が少し広くなっていて、そこに停めて見ることができました。
もし近くで宿泊される際には、是非立ち寄ってみてください。
池田港
さて、ここからは瀬戸芸の作品を一区切りにして、池田港と帰りのフェリーについてもう少し書いておきます。(結構ここからも長い…)
16時過ぎのフェリーに乗ろうと16時前に池田港に着きました。
結構車が並んでいます。
往復で乗船券は買っていたのですが、池田港の様子を見る機会は早々ないので、車を降りて見てきました。(奥さんは行かないと車で待つとのこと)
到着した時には気が付かなかったのですが、このオブジェは海に入って行くお祭りの時のお神輿なのですね。勇壮なお祭りで、テレビなどで見かけたことがあります。
待合室に入って行くと、瀬戸芸の案内所がありました。
奥にはお土産コーナーと乗船券窓口がありました。
多くの方がフェリーへの乗船を待っていました。
尋ねると、出発の10分前に乗船開始なのだそうです。
時間が迫ってきたので、車に戻ります。
ゆっくりと一台ずつフェリーの中へ車が入って行きます。
池田港を出港
席を決め荷物を置いて屋外デッキに上がります。
ちょうど出航するところで、フェリーは港からすっと離れていきます。
待っていた乗用車はやトラックは、全て乗れたみたいです。
フェリーの中を少し見て行きますね。
国際両備フェリー第十一こくさい丸 屋外デッキ
高松から池田までは第一こくさい丸パンダでしたが、帰りは第十一こくさい丸でした。
昨年2021年の4月に就航したので、まだ一年ほどの新造船です。
こちらには「ゾウ」のオブジェがあります。
そして遊具も置かれていて、中でもメリーゴーランドはとても人気がありました。
100円入れてくるくる回るのだと思いますが、順番を待つ列が出来るほどで「もう一回、もう一回」という声が聞こえてきました。
確かに、子どもの頃これに乗ったら、一度はメリーゴーランドにも乗ってみたいですよね。
雨の時などは難しいかもしれませんが、季節の良い時に晴れていれば、ここにいるのはとても気持ちがよいと思います。
白いブランコも設置されていて、こちらは若い方が座って写真を撮ったりしていました。
海上の白いブランコなんて、なかなかないものね。
子どもの日の前だったので、まだこいのぼりがはためていました。
船内の客室の方も見て行きますね。
国際両備フェリー第十一こくさい丸 客室とミックスうどん
屋根の着いた日陰の部分にもテーブルと椅子がありました。
少し潮風が当たりますが、それが良いと言えば良いところです。
休日帰りの夕方の便なので、ゆっくりお休みされている方も多かったです。
展望ラウンジホライズンという名のついたお部屋がありました。
団体で利用することを想定しているのでしょうかね。
階段の方には、絵画も飾ってありました。
新しいフェリーが就航すると、ついついこうした内装の細かいところが気になってしまいます。
10年、20年と見かけることになるだろうから、同じものがあると、ふとそのことを思い出すこともあるのではないだろうかと、ふと思いました。
二階の旅客席は、とても混雑して賑やかな雰囲気です。
まだ出航するかしないかという時間だったので、皆さん席を探し動いておられます。
足をゆっくり延ばせるシートもありました。
両サイドには普通の座席があり、前方にも同じようなシートがありました。
僕はフェリーの事情に詳しくないのですが、前方の席では静かにして、眠ったり休まれたりする方が多いのでしょうかね。
そして、全国のフェリーうどんファンの皆様、大変お待たせいたしました。
行きのフェリーでも食べたうどんですが、帰りもやっぱり食べてみたいですよね。
奥さんにも「食べる?」と尋ねましたが、帰りにはいらないというので、一杯だけ。
行きはそうでもなかったのですが、帰りは結構並んでいて、しばらく列ができていました。
行きでは「わかめうどん」にしたので、帰りは「ミックスうどん」を頼んでみました。
なるほど、たまごときつねの両方が入っているのですね。
毎回の事ですが、これは美味い!という感じではないのですが、船からの景色を眺めながらうどんを食べられるって、やはり格別なのですよね。
奥さんも「いらない」と言っていたのに、味見させてと言ってきました。
再び屋外へ出てみます。
第十一こくさい丸にも前方に屋外デッキがあり、前が見渡せるようになっていました。
皇踏山、エンジェルロードの方が見えました。
今回は行きませんでしたが、こちらの方にもまた夏に訪れてみたいです。
あっという間に隣をパンダが通り過ぎて行きました。
やがてフェリー左舷を見ると、屋島長崎の鼻の前を通過していました。
右舷は女木島、夕陽に照らされ、ちょうどめおん2が女木に向かっているところでした。
この日もたくさんの方を乗せて航行していたのでしょうね。
初夏の陽ざしに照らされた海を見ながら、フェリーは静かに高松港へ。
小豆島 瀬戸芸三都半島の作品は、大掛かりなものが多くとても印象に残りました。
車以外では行きにくく、宿泊しないと勿体ない気もしますが、行けてよかったです。
また夏に訪れることが出来たらいいなあと思います。
小豆島に行く機会がありましたら、是非三都半島にも立ち寄ってみてください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。