善通寺古墳の日に王墓山古墳(2022年)、 宮が尾古墳(2023年)に行ったのことを書いておきます。
瀬戸芸春会期の続きがあるのですが、季節が進むと書きにくくなるので、どうしようかと思っていたのですが、やはり3年ぶりに開催(2020,2021年はコロナで中止)されたので、書いておくことにします。
2022年4/29に行われた 善通寺古墳の日王墓山古墳 の内部特別一般公開の事などに、ご興味のある方の参考になれば幸いです。
善通寺古墳の日(2022年)王墓山古墳は雨
書きにくい理由の一つは、善通寺古墳の日4/29が雨(まあまあの大雨)だったからです。
午前中はそうでもなかったのですが、僕らが訪れた12時過ぎはザアザアと降っていたので、外で写真を撮れなかったのですよね。
まあ、これまで撮った写真を混ぜながらお話を進めていきます。
まずは、場所から。
場所は善通寺市、香川県の西部にあります。
この日は祝日で、奥さんもついて来るというから、高速で行きました。
約1時間と書きましたが、道が空いていればもう少し早く着く場合もあります。
善通寺のインターで降りて、南へ向かいます。
実際には僕はこの道を使いませんが、善通寺駐屯地を抜けていくと古墳があります。
高松方面から行くと、右折して駐車場へ入ります。
下の写真はよく晴れた(4/29は晴れが多い日なのですが)2017年の写真です。
2022年も同じように写真の右側に駐車スペースがあり、土砂降りの雨の中でしたが2,3台の車が停まっていました。(土砂降りなので写真や動画は撮っていません)
同じようなテントが張られていましたが、雨でずぶ濡れになっていました。
善通寺古墳の日とは
テントでパンフレットを貰います。
そもそも4/29善通寺古墳の日は、特に理由があるわけでもなく、
「特に日付に意味があるということではないです。整備事業が完了した平成9年3月末の翌月の祝日を「古墳の日」とし、その年から毎年一般公開を続けています。
と市の教委の方が言っておられました。
この日4/29だけは、毎年善通寺市内3カ所の古墳で、普段立ち入れない場所が特別公開されています。
一応全部訪れているので、宮が尾古墳は2023年に訪れたことをこの記事の後半部分に、野田院古墳(これは歩いて行きました)のことも興味があれば、読んでみてください。
年に一度だけ、天空の古墳に立って眺める「善通寺古墳の日・野田院古墳(のたのいんこふん)」
2019年までは4/29にこの南側、三豊市の二宮ふるさとまつりが行われていた(こちらは2022年も中止)ので、それとあわせて訪れた思い出があります。
古墳だけだとちょっと、と奥さんも子どもも言っていました。
しかし、新聞やニュースで知らされていたからか、同じように訪れる方が多くいます。
一年のうちこの日の、開いている時間は8時30分から15時までなので、皆さんその時間帯をめがけてやって来ています。
王墓山古墳の内部へ
雨だったので、入口のところまで傘を差し行きました。
内部への入口にはボランティアの方がおられ、古墳の説明をしてくれました。
雨に濡れながらも、お一人ずつ丁寧に説明してくださっています。
後の方が来ないうちに早く入りたい、という気持ちもありつつ、貴重なお話をしてくださいました。
おお!久しぶりに中に入りました。
雨の時ははじめてですが、中に水が落ちることや、入口以外雨音はせず、静かな石室です。
以前はこの奥の石屋形のところまでは入れましたが、現在はこのラインまでです。
大きな石で蓋をするように上が覆われています。
なるほど、確かにこの先に進むと「二次埋葬の跡」が踏まれてしまいます。
奥さんは先に出て、僕だけ動画を撮っていると次の方が来ていました。
次々に来るから出ないといけません。
今回は古墳の日カードというのもくれました。
なかなかゆっくり見学するという雰囲気ではなかったのですが、3年ぶりの公開だったので、訪ねることが出来てよかったです。
また来年以降も、多くの方が訪れると良いですね。
善通寺古墳の日王墓山古墳の公開は、次回2023年4月29日の予定です。
善通寺古墳の日(2023年)
さて、土砂降りの王墓山古墳から一年後、2023年(令和5年)も古墳の日になりました。
僕の印象では4/29は晴れの日が多いのですが、本当に珍しくこの年も雨。
どうしようかなあ、と迷いましたが、一年に一度なので行くことにしました。
この日は善通寺(お寺の)と自衛隊でイベントがあったようで、善通寺の街全体が賑わっていました。宮が尾古墳は道沿いにあります。
わあ、今年も多くの方が来られています。午後から雨と峰だったので、例年より多いのでは、という感じ。
特に集めているわけではないのですが、善通寺古墳の日カードをもらいました。
先着と言っていたので、早く行くともらえるのでしょうかね。
宮が尾古墳
では、宮が尾古墳を見てみます。
御館神社のすぐかたわらに古墳公園として整備されたのが、宮が尾古墳です。7世紀初頭につくられた古墳で、主体部の長さ9m、両袖式横穴式石室になっています。
善通寺市デジタルミュージアム 宮が尾古墳 – 善通寺市ホームページより引用
昭和40年(1965年)頃の調査で、この古墳の壁面には線刻画が描かれていることがわかりました。このような装飾古墳は全国でも珍しく、四国では香川県でしか確認されていません。羨道(玄室に入る通路)には2体の武人像、玄室(棺を納める部屋)の奥の壁には人物群、馬に乗る人物、船団などが克明に線刻されています。この人物群は古代の殯(もがり)、つまり貴人が亡くなった時に本葬の準備が整うまでに行われた儀式の様子を描いたものと考えられ、全国的にも注目されています。
ちょうど新聞社の取材の方が入っていたので、一呼吸おきます。
この扉が開き、中に入れるのは、一年に一度、4/29善通寺古墳の日だけです。
お孫さんと古墳を見に来ておられて、写真を撮っていました。
ほぼ毎年記事になっているので、今年も楽しみです。
小雨まじりで、奥さんが「早く入ろう」と言う(なぜかついて来た)ので、では、中に入ってみますね。
わあ、久しぶりにお目にかかる武人の線刻画、やっぱり神秘的な雰囲気がありますね。
奥さんも同じく二度目なのですが、「どこですか?え、どこ?」と係の方に聞いていました。
埴輪みたいな模型があるのだと思っていたのだそうで、以前見たことはすっかり忘れていたそうです。
こちらは1mほどある岩にあれこれ描かれた線刻画です。
何となくですが、ここの埋葬者の様子というか、物語と言うか、そういうものを表現したかったのでは、という気がします。
きっと勇敢な方であったのでしょうね。
7世紀の初頭というので、1400年ほど前の線刻画、貴重な文化財ですね。
少し長居してしまったら、後に列ができてしまいました。申し訳ないところです。
でも、駐車場はいっぱいで、次々に来場されていたから、善通寺古墳の日も定着して人気があるイベントなのですね。
普段は古墳内部には入れませんが、レプリカを見ることができます。
こちらの方が明るくて、触れるし、わかりやすいかもしれません。
実際に見た岩の質感とは違うけれど、触れることはできなものね。
反対側には宮が尾2号墳もあります。
こちらは意外と自由に見ることができます。
王墓山古墳は内部の玄室の大きさが、宮が尾古墳は線刻画が、それぞれの特徴なのですね。
年に一度なので、次回はまた来年。
もし機会がありましたら、立ち寄ってみてください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。