大串半島とテアトロン の場所
今回は 大串半島とテアトロン のことです。
行ったのは7月の中旬で、もう雨や曇りの日ばかりの日でした。
本当であれば青空広がる素敵な景観の大串半島の写真にしたかったのですが、こんな天気が続いた7月もあるよね、というのも残しておきたかったので、暗くて曇りの画像ばかりです。
もしさぬき市の大串半島の狼煙場やテアトロンなんかにご興味がおありでしたら、どうぞお読みください。
香川県にお住いの方であれば、大串半島の場所がどこであるかは、大抵の方がご存知かと思います。(奥さんは知らなかったので、知らない方ももちろんいます)
高松市、屋島からさらに東の方へ行き、志度の街のさらに東。
自治体はさぬき市で、僕はその感覚はわからないのですが、一帯は鴨庄(かもしょう)という地名で呼ばれています。
場所の説明をするのも、今ひとつ難しい場所となっていて、庵治から海を越えて東側です。
ちょうど真ん中に志度湾があるのですが、志度湾からは小串岬(読み方がわからないのですが「こぐし」でよいのだろうか…)があるので見えなくて、海に突き出るような地形になっています。
テアトロンという大きな野外劇場があるのだから、さぞかし行きやすいだろうなんて思っていたら、そんなことはなくて、車でもとても行きにくいです。
志度から行くとタダノやセシール付近の道を行くのですが、毎回この道は狭いなあという印象があったので、国道11号の峠を越え、スーパーのムーミーの角を左折して行きました。
川沿いのの道で、こちらもそれほどゆとりはないのですが、車の交通量は少ない感じ。
何だか僕のイメージでは、この先の川沿いの道はいつも工事をしているイメージがあるので、この右側の細い道を利用していましたが、この道が狭かった…。
もちろん地元の方は慣れているので、避けてくれますが、一台、二台と反対側から車が来るのって、はじめて訪れる方にしてみれば恐怖しかなかったです。
しかし、直進できるようになったので、幾分(二台すれすれだが)行きやすくなった気もします。
繰り返しになるけれど、後ろに車が来れば、地元の方は毎日通る道だからバンバン速度を上げて走っているので、煽られるような感覚になることは間違いありません…。
いつもであれば駐車場の写真を撮って掲載するのですが、ここでは掲載しません。
時折この野外劇場ではライブが開催されることがあって、その際のキーワードにかかってしまうからです。(事情を知らずはじめて来る方はもちろんここまで車で来られると思っている…)
もしコンサート以外の時期で来られるのならば、広場の前に駐車場があり、ほとんど停まっている車はいないから、安心して車で来てください。
大串半島の芝生広場
僕がこの時期に行こうと思った理由の一つに、かつての宿泊施設グリーンヒル大串の建物を取り壊すというニュースを見たからです。
駐車場の近くには、工事中の看板があり、確かにその向こうの建物がなくなっていました。
ちょうど6年ほど前ですが、一時期大串半島を盛り上げようというプロジェクトがありました。
僕もブログを書きはじめた頃だったので、芝生広場に当時カフェが出来たというので、訪れた記憶があります。
同じ頃三豊市も観光に力を入れていまして、いくつかの観光資源の開発に成功しましたが、こちらはいろいろあったようで、また計画を練り直しているようです。
僕もこうした見晴らしの良いところへは、大抵天気の良い日に出かけるのですが、2020年の7月、8月にかけては、こうした曇りの天気がずっと続いていたということをお伝えしたく、こうした曇りの画像を使います。
いやあ、本当に「ずっと」曇りで、このまま太陽なんかはもう見られないのでは、というほどの曇りでした。
普段穏やかな晴れが多い香川ですが、この天気だと米、果物などの生育に影響があるだろうなと思います。
この日も前日の雨の影響が残っていて、草の間を歩くと、ジュワっと水が染み出てきました。
人が誰もいないか、というとそうでもなくて、悪く言えば「まばら」に、よく言えば社会的距離ソーシャルディスタンディングが保たれているとも言えます。
家族連れが一組、若いグループが一組、という感じでした。
大串半島の素晴らしいところは、ちょっと小高いところにあって、見晴らしがよいというところです。
ふと考えて見ると、ここまで高く、広い場所で、瀬戸内海を見渡せるというところは、香川県にはないように思います。
東には志度カントリークラブ、その向こうが津田の松原になるのですね。
北側には小豆島の三都半島。
小豆島がとても近く感じられる場所の一つで、航路にもなっているから船が次々に行き交います。
少し時間が経過すると、少し年齢層の高いご夫婦が来られていました。
ウォーキングコースや犬の散歩コースになっているのか、歩いて通り過ぎて行く方もいました。
確かに、車を停めて付近を散策するのは、気持ちが良いですね。
この芝生広場では、何回かイベントが行われたことがありました。
その一つはマルシェで、一度訪れた時には、すごい人でした。
午後に行ったのですが、ほとんど品物や食べ物がなくなっていて、写真だけ撮っって帰った記憶があります。
その際にヤギが放し飼いになっていて、草を食んでいたのも可愛らしかったです。
他にも鳥などがいたように思います。
その翌年も開催したように思うけれど、ここでのマルシェはそれでやめてしまいました。
コロナで二回目が中止になった屋島の山上マルシェもそうだけれど、風光明媚な見晴らしのよい場所では、マルシェというかテント建てて物販イベントは続けたらよいと思います。
動物なんかもいるだけで、ほのぼのとした雰囲気になりました。
市役所の隣でするさぬきうまいもんまつり(実質牡蠣祭)が2月なら、春の連休や秋連休など季節の良い時はこちらで、という感じであったらいいのになあと思います。
大串半島の狼煙場
さて、そして狼煙場です。
狼煙場のことなんて、そんなに皆さんご興味がにであろうということは、十分に知っています。
しかし、本来遺跡であるこの狼煙場が実際に使われたということを僕は知っているので、是非再びここを訪れた際にはそのことを書きたいと思っていました。
広場から下りる長い階段があるのですが、夏場のこの時期、草が階段を覆っています。
行く人もいない感じですが、僕は誰が何と言おうと、下へ行きます。
とても暑いけれど。
手入れがされている時期には、こんな感じで歩けて、とてもよい景色です。
緑の芝生から、海へ降りていくような気持ちになります。
これも見晴らしという点では、香川でほかにはないところ。
この階段から見える小豆島を見ると、小豆島は大きくて近いよなあという気になります。
※この後12月にこの沖合を通るブルーラインに乗りましたので、よろしければあわせてご覧ください。
そんなに背の高い草はないのですが、勢いがあるので、もしかしたら次の機会には道が埋もれているのでは?というほど。
今年はテアトロンで夏のライブイベントがないので、その辺も影響があるかもしれません。
階段を下ると、その正面に狼煙場が見えます。
いやあ、狼煙場、本当に渋い歴史遺産です。
しかし、その説明版を見るとこの狼煙場への並々ならぬ思いも伝わってきます。
文化財保護の取り組みとして、昭和59年には元の位置からここに移設しています。
わざわざ元の位置から狼煙場を移設するって、余程のことですが、ほぼ完全な形で残っていて、貴重なものなのだそうです。
お城や古墳だけでなく、狼煙場を保存するというところがよいところです。
この日もできれば近づいて、中を覗き込んでみたかったのですが、ちょうど大きなハチがブンブンといまして、近づけず。
さて、ここからが本題ですが、実際にこの狼煙場から狼煙が上がったことがあります。
幕末の「狼煙場」に煙があがる!『見ぬ友と心結ぶのろしリレー』@大串
チャレンジ!音と光は見ぬ友に伝わるか?!「のろしリレー」2016年レポート
2015年、2016年のことなので、もう5年も前になるのですね。
瀬戸内海ではじまった見ぬ友と心結ぶのろしリレーというイベントがありまして、五輪が延期になっていなければ、きっと今年も盛大に瀬戸内の各地で見られたはずです。
実は僕は2016年にこの狼煙が上がるのを、海を挟んで向かいのあじ竜王山公園から眺めていました。
狼煙って、離れたところから見られるのか確かめてみたいですよね。
狼煙って煙が一直線に立ち昇り、やや一大事!となるのだとばかり思っていましたが、実際には、風に流され、山に沿って白い煙が上がっていました。
ちょっとした山火事のようになっていますが、これは狼煙です。
余談ですが、対岸の三都半島の狼煙も見えました。
その後大串半島の狼煙場では狼煙が上がったという話は聞きません。
せっかく狼煙場の遺跡を大切に保存されているので、また大串半島で狼煙が上がればいいなあと僕は思っています。
ちなみに、狼煙場へは歩いて行くだけでなく車でも行けますよ。
テアトロン
さて、大串半島の最後はテアトロン、さぬき市野外音楽広場です。
狼煙場から入り口の方を見ると、ちょうど庵治や竜王山が見えます。
よくよく見ると、ウォッチタワーの形もわかります。
薄っすらとですが、真ん中の小高い丘の窪んだ辺りです。
なかなかあそこで狼煙を上げるのは難しいだろうなあと思うけれど、竜王山で上げれば屋島、女木・男木、豊島など、広い範囲から見えるので、壮観だろうなあと思います。
狼煙場を離れ、一段下のテアトロンへ入ってみます。
日中で、イベントがなければ(いつでもほとんどないが)、自由に出入りができます。
誰もいない大きな劇場に入るって、何だか少しドキドキしますよね。
入って大丈夫なのかな、という感じ。
わあ、いつ見ても綺麗な野外劇場です。
調べて見たら、山本忠司氏の設計なのですね。
瀬戸内海歴史民俗資料館や県立武道館などを手掛けた方で、オリンピック選手だったのですね。
90年代のはじめに完成した野外劇場ですが、周辺の「憩いの森」事業計画の中核として建設されたそうです。
ここは冒頭の看板にあったように瀬戸内国立公園の中にあります。
もうこの先、こんなに大規模な野外ステージを山の中に建設することはできないだろうという感じです。
駐車場も公共交通機関もないこの場所に、よく建てたなあという気もしますが、瀬戸内海を背景にした野外劇場をどうしても作りたかったのでしょうね。
コンクリートとばかり思っていましたが、よく見ると座席は石です。
海外で時折野外でオペラとかクラシックのコンサートをしているのを目にしますが、そんな感じをイメージしていたのでしょうね。
実際には志度にはもう一つ室内の音楽ホールがあって、そちらでの公演になってしまいます。
夕暮れ時に演劇やオペラなんかがあったら、素敵だろうと思うのですが。
以前に来た際には気が付かなったバリアフリーの車いす席が増設されていました。
ほぼステージが真北に配置されているので、半周まわって西のサイドから下に下りてみます。
ステージサイドにも草が…。
いや、しかし使用していなければ、こうなるよね、とステージに上がってみます。
歌を歌いたい方はどうぞ歌ってくださいという雰囲気ですが、僕は手を何回か打ち鳴らします。
ターン、ターンと客席に反響して音が響きます。
ふと思ったのですが、香川県って野外ステージが妙に多くないですか?
思いつくだけで、坂出、塩江、四国村、みろく、とらまる公園…と次々に出てきます。
農村歌舞伎とか、そういう文化的な背景があるのでしょうかね。
気になったので、手元の画像を掲載しておきます。(塩江のは写真がなかった)
ステージの後ろには控室につながる通路もありました。
こちらが控室になっているのでしょうかね。
たくさんのアーティストがここを出入りしたのでしょうね。
本当であれば中に入ってみたいのですが、反対側からペットを連れた方が入ってきたようで、何だかここですれ違うのもね、と思いやめました。
外の道路と繋がっているようです。
劇場なのですが、変わった建築物という見方をすれば、また印象も変わってきます。
芝生と石で囲われた天窓なんかは、なかなか間近で見られるものではないですよね。
’91年に出来ているから、来年はテアトロン30周年になるのですね。
まだまだ新しい建物の感じはします。
きっと本当にここが価値を発揮するのは、50年とか100年とかの時間が要るのでしょうね。
テアトロンをあとにして、この後長ぞわい観音や石切り場の方へ車で行ってみました。
長ぞわい観音の前に一台車が停まっていて、石切り場は草木で覆われてしまっていて、入口がわかりませんでした。
いろいろ見ていたら、この地域は再び活性化に向けた事業計画があるそうです。
有名な建築家の方がプロデュースするのだそうで、建物を作って飲食店にするというものです。
とてもよい場所で、きっと素敵でおしゃれな飲食店ができると思うのですが、ほとんどの方が車で来るので採算が採れるのか、ちょっと心配なところ。
僕はどちらかというと大串半島の自然を活かせればいいなあと思います。
数年に一度ではなくて、一年に何回か出かけられるような感じになるといいですね。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。