さて、今回の高知旅の最後の記事は、 最御崎寺と室戸ドルフィンセンター のお話です。
僕は最後にもったいぶって書くのは嫌なので最初に書いておくと、本当は「室戸岬灯台」という記事を書くつもりでした。
そして、今回室戸を訪れたのも、半ばそれを書くため…。
しかし、結論から言うと、室戸岬灯台には行けませんでした。
なので、 最御崎寺と室戸ドルフィンセンター のことを書いておこうと思います。
それぞれが、なかなか素敵なところでしたので、もし 最御崎寺と室戸ドルフィンセンター 、モネのレストランカフェのランチなどにご興味のある方の参考になれば幸いです。
目次
室戸スカイライン
中岡慎太郎先生像を見て、さて、室戸岬灯台へ、というところまでを前回の記事では泣きました。
駐車場から見上げると、すぐ上に灯台が見えるので、何だか歩いても行けそうだね、と奥さんと子どもに言うと、「絶対車!」と言っていました…。
まあ、そうだよね
その前に御厨人窟(みくろど)の様子を見てみたい、と車で西へ。
室戸市には、弘法大師(空海)ゆかりの場所が数多く残っています。
御厨人窟 (みくろど) – 室戸市のホームページより引用
その一つがこの「御厨人窟」です。
約1200年前の平安時代、青年時代の大師が悟りを開いたといわれる洞窟で、内には五所神社と呼ばれる社があります。
“空海”と名前をつけたのも、ここから見える空と海に感銘を受けたからと言われています。
なお、「御厨人窟の波音」は環境庁の「日本の音風景100選」に選ばれています。
弘法大師が修行したという洞窟なのですが、落石があって、一度立ち入り禁止になっていました。
ちょうど僕が訪れた3月下旬は、まだ立ち入り禁止とあったので、行けませんでしたが、その後4月からヘルメット着用で入れるようになったようです。
ムムム、落石、ヘルメット…。
でも日本の音風景100選なので、またいつかきちんと訪れてみたいです。
国道沿いの幾つかの施設、旅館や温浴施設などを眺め、Uターン。
本当であれば、室戸青年大師像の辺も、ゆっくり見てまわりたいなあと思うのですが、今は室戸岬灯台です。
わあ、あんな崖を行くのか、という室戸スカイライン。
「スカイライン」という言葉が本当によく似合う道です。
途中で車を停めて、なんて余裕はなく、最御崎寺の駐車場へ。
駐車場に一度車を停めて、室戸の海岸線を見下ろしました。
(奥さんと子どもは興味がないから、と先に行ってしまった)
わあ、太平洋!という感じの景色です。
僕は運転が好きではないので、もうそんなに何度もこの道を走りたいという気持ちにはならないけれど、きっと車やバイクが好きな方は、こんなクネクネした道は好きなのだろうなあ、と思います。
最御崎寺の駐車場から室戸岬灯台へ
さて、では室戸岬灯台へ行こう、と張り切って駐車場から歩きます。
まだこの先2.4kmのところに展望台があるのですね。(あとから思い出したら行ったことがあった)
この先340mが最御崎寺、400mが室戸岬灯台と書いてあります。
ふむふむ、なるほど、参拝の順路は一方通行になっていて、反時計回りに行くのですね。
お迎え大師と、最御崎寺の碑の奥には、長い石段。
わあ、この風景は何だかどこかで見たことがあるなあ、と思いました。
最御崎寺と言えば、この景色なのでしょうかね。
ついつい石段を上がりたくなりますが、参拝順路は坂を指しています。
写真右側の坂道を上って行くことにします。
室戸岬灯台、恋人の聖地なのですね。
ここ室戸岬灯台と山頂の展望台がそうなのでしょうかね。
さて、と歩き始めると、
えっ?「灯台まで行けません」?
いやあ、まさかね、その灯台は、僕の向かっている室戸岬灯台とは違う灯台なのでは、なんて不安に思いながら、坂道を上がります。
(何と言っても子どもと奥さんは先に行っているはず)
いやあ、この坂の感じ、緩い上りが続くのですが、雰囲気がとてもよい参道です。
何が、というと表現し難いのですが、木々の隙間から差し込む春の陽ざしや、こだまする鳥の啼き声、海の湿気をわずかに帯びながら爽やかに吹く風。
ああ、室戸にいるんだなあ、という雰囲気に包まれます。
参道の途中には、吉井勇先生の歌碑もありました。
空海を
たのみまゐらす
こゝろもて
はるばる土佐の
國へ
来にけり
この参道で見かけると、なかなかしんみりとくる、いい歌ですね。
確かにこの辺に来ると、「はるばる」来た感がありますね。
はるばる、その坂道の奥に、待っている二人の人影がみえるので、急ぎます。
上りきる前に、子どもが「行けんよ、立ち入り禁止だって、帰ろう」なんて言っています。
ああ、本当だ、道の奥へ行くことが出来ない…。
何とか灯台の一部で見られないか、と思いましたが、立ち入れないのにはそれなりの理由があると思うので(崖崩れ)、やめておきます。
室戸岬灯台付近 立ち入り禁止のお知らせ
室戸岬灯台付近 立ち入り禁止のお知らせ | 一般社団法人室戸市観光協会 公式ホームページより引用
公開済み: 2020年9月28日作成者: tsushinカテゴリー: お知らせ
9月25日午前5時20分までの1時間に120ミリ以上の猛烈な雨が降ったとみられ、室戸岬の灯台付近が、大雨で崩れてしまい、立ち入り禁止になっていますのでご注意くださいませ。
ムムム、知りませんでした。
昨年の9月、確かに室戸で大雨が降ったとは聞きましたが、1時間で120㎜とは…。
まあ、見られなかったものは仕方がありません。
残念ですが、また行けるようになったら、来ようと思います。
最御崎寺
そのまま最御崎寺でお参りをいたします。
参道から入ると、大きな仁王門が見えました。
すぐ前には、遍路道がありましたので、下から歩いて来ると、ここにでるのでしょうかね。
なるほど、昔は車や駐車場はなかっただろうから、皆さん歩いてここへ来られたのでしょうね。
扁額には「室戸山」とありました。
山号は「むろとざん」と読むのだそうです。
看板には「石見重太郎 薄田隼人の塚」と書いてあって、二人いるのかと思っていたら、同じ人物のようです。
歌舞伎などの演目で有名なのだそうです。
四国霊場第二十四番札所室戸山明星院最御崎寺の説明版です。
「修行の道場」とされる土佐最初の霊場。太平洋の白い波涛が吠えたてる室戸岬の突端にある。黒潮のしぶきにあらわれて鋭角になった黒い岩礁。そのすさまじい響き、空と海が一体となり襲いかかる洞窟の樹下で、藤衣を被って風雨を凌ぎ、虚空蔵求聞持法の修法に励む青年・空海がいた。延暦11年(792)、弘法大師19歳のころとされている。この詳細は、大師が24歳のときの撰述『三教指帰』に次のように記されている。
室戸山 明星院 最御崎寺 – (一社)四国八十八ヶ所霊場会のHPより引用
「…土州室戸崎に勤念す 谷響きを惜しまず 明星来影す 心に感ずるときは明星口に入り 虚空蔵光明照らし来たりて 菩薩の威を顕し 仏法の無二を現す…」
弘法大師が若い頃に修行した地とされているのですね。
明星院と聞いて思い出すのが、室戸の星々。
人生の中でこれほどまでに美しい夜空を、僕は室戸以外で見上げたことはありません。
大師堂の前には、修行大師の像がありました。
その向かいには鐘楼堂。
全体の細かい造りがすごいなあと思っていたら、土佐藩2代目藩主の山内忠義が寄進されたものなのだそうです。
1648年、慶安元年だそうだから、370年以上前のものなのですね。
同じ並びに虚空蔵菩薩、多宝塔、本堂と続きます。
境内の案内図があったので、それを見ながら建物の位置を確認できました。
正面には本堂がありました。
この本堂の建物も、歴史を感じる立派な建物です。
龍や仙人が彫られているのですね。
本堂の奥の方には鐘楼がありました。
ここで奥さんも子どもものどが渇いたと言い出したので、自販機で飲み物を買って休憩しました。
なかなか良い雰囲気だなあ、と思って眺めていると「一言お願い地蔵」がありました。
「どうか、次回は室戸岬灯台が見られますように」
とお願いしました。
再び参道を行くと、聖天堂、護摩堂がありました。
植えてあるソテツが南国っぽくて、ここは室戸なのだなあとしみじみ思います。
この奥が遍路センターとなっていましたが、その手前で駐車場へ降りる石段がありました。
そんなに急ではないけれど、雨の後なんかは滑りやすいだろうから、手すりを掴んでゆっくり下りてください。
石段を降りたところに看板がありました。
確かにここを上りたくなる気持ちも理解できるような気がします。
最初は室戸岬灯台が見れずに残念な気持ちでしたが、緑に囲まれた静かな境内をお参りすると、まあ、いいじゃないか、また今度来れば、という感じになり心が落ち着きました。
ここで13時前くらいだったので、お昼ご飯を食べてもよかったのですが、室戸ドルフィンセンターにだけは寄りたい、という奥さんの希望で行くことにしました。(子どもはご飯食べて一刻も早く帰りたいのだそう…)
室戸ドルフィンセンターへ
僕も室戸ドルフィンセンターへ訪れたことが無かったので、一度行ってみたいと思っていました。(本当は廃校水族館も行ってみたかったのですが、前日に水族館はいったから、と言われました。それはそうだ…)
室戸スカイラインから室戸ドルフィンセンターへ向かう際に、南国っぽいから撮ってよ、とお願いして車から撮りました。
海沿いを走る素敵な道。
愛称とかあるのでしょうかね。
最御崎寺から車で約5分。
わあ、先ほど室戸スカイラインから見ていた漁港の傍にあるのですね。
駐車場にはネットがあり、その先へは建物から入場しないようと入れない仕組みになっています。
春休みだからか、人気があるのか、駐車場はいっぱいで、室戸に来てはじめて人が集まっているのを見た気がします。
僕ははじめて室戸ドルフィンセンターの公式ホームページを見ていて気が付いたのですが、香川県の日本ドルフィンセンターが運営されているのですね。
サイトが似ているので、もしかしてと思いましたが、そうだったのですね。
運営会社(指定管理者) 株式会社日本ドルフィンセンター 769-2402 香川県さぬき市津田町鶴羽1520番地130
施設外観 – 室戸ドルフィンセンター公式ホームページより引用
言われてみれば、看板やプログラムの内容など、共通するところがありますね。
ここが入口のようですので、入ってみますね。
ブログをお読みの方には関係がないことですが、時間の前後が逆になっています。
先に受付ををして、写真を撮ったのは帰る前。
何となく受付から、という感じの並びの方がわかりやすいので、そうしておきます。
結局入場だけして、僕はウミガメ餌やり体験をすることにしました。
他のプログラムは、時間が決められていて、少し待たなくてはいけません。
(お昼ご飯食べてないから…)
受付の目の前にはお土産コーナーがあり、その隣にはくるくると空気で回転するくじがありました。
ああ、これは子どもがこのくじをすると言うだろうなあ、と思っていたら、やはり「これ、する」と言ってきました。
1回千円で、当たると大きなぬいぐるみになるので、できればそうでない方がありがたいところ。
すみません、あのくじしたいのですが、というと電源を入れてくれました。
くじが回りだすと、周囲の子たちも興味津々。
そりゃ、だれだってやってみたいところです。
「中に手を入れて、とりなよ!」
と言うのですが、
「やって!」
みたいなやりとりがあり(したいくせにそういうのは臆病)、一つくじを引きました。
上から三段目の棚の手頃なイルカで、本当によかったです。
室戸ドルフィンセンターへの入場には、料金が必要ですが、JAFの割引がありました。
50円だったと思いますが、これも日本ドルフィンセンターと同じですね。
入って通路を進むと、イルカのプールがありました。
室戸ドルフィンセンターのイルカ
わあ、イルカが近い!
これは好みもあるだろうけれど、車で来られて、入ってすぐにイルカを目の前に見られるのは、よいことろです。
きっと多くの方がここまで来るのに車に長い時間乗って来るだろうから、そこから海の上を少し行くのと、ぱっと見られるのでは、少し違いがありますね。
これは僕の感想ですが、写真を撮るのに、足元が揺れないので、それも有難いところです。
そして、どこにイルカがいるかがとても分かりやすい。
海に潜ってしまうと、一体どこにいるかわからないから、写真を撮ることに関してはよかったです。
イルカ、正面からみても、可愛いですよね。
しばらくイルカを見た後、ウミガメの餌やり体験をします。
皆さんはウミガメに餌をあげたことありますか?
僕はないので、はじめてです。
イワシだったか、魚の切り身をトングであげるのですが、係の方が説明している時に、知らない子が隣に…。
「手を出さないようにお願いします!説明は以上です…」
と言うと、その子の方を向いてエサを渡す感じになり、その子も「あっ」と手を出しかけたのですが、
「すみません、えさやるのは僕です…」
「ああ、すみません!」
という具合になりました。
本当は僕一人の予定でしたが、急遽我が子を近くに手招きで呼び、親子でやりますよと言う雰囲気にしておきました。
右の前足を怪我で失っていたのだそうで、その後ドルフィンセンターで飼育しているのだとか。
カメ吉、魚を近づけるとぱくっと食べていました。
カメ吉が長生きしてくれて、また会えるといいなあと思います。
室戸ドルフィンセンター港飼育水域のイルカ
ちょうどその時間なのか、イルカの説明をされていました。
港湾の壁が日影をつくってくれるのも、良いところかもしれません。
建物近くのプールから港の方へ向かうと、もう一つのイルカプールがありました。
なるほど、漁港湾内の一部をイルカプールにしているのですね。
波がある室戸の海で、どうやってイルカを、と思っていましたが、こうした港湾内の波の穏やかな場所にあるのですね。
ドルフィンスイムなんかは、きっとこちらで行うのでしょうね。
イルカがいるのかな、と見ていると、
わあ、こちらのイルカは結構大きいです。
3頭のイルカが、顔を出したり、ジャンプしたりして泳いでいました。
カフェモネの家のランチ
室戸ドルフィンセンターに1時間ほど滞在し、14時頃お昼ご飯を食べに道の駅へ。
先ほど室戸岬でお弁当を食べている方がいましたが、室戸は食事ができるところが限られています。
14時だとお店が閉まってしまっていたので、道の駅キラメッセ室戸へ。
しかし、行ってみたら定休日でした。
行きには、何だか車は停まっていたのですが、工事の車両でした…。
子どもは「コンビニでおにぎり買って、帰ろう!」と言っていますが、さすがにそれは、とモネの庭のランチを見てみます。
おお、15時ラストオーダーとなっています。
カフェ モネの家
カフェ モネの家 | 北川村「モネの庭」マルモッタンより引用
営業時間 9:00~17:00(LO 16:30)
朝食タイム 9:00~11:00(LO 10:30)
ランチタイム 11:00~16:00(LO 15:00)
休業日 6月~10月の第1水曜日、12月1日~2月末日
席数 44席(1階)、50席(2階・団体専用)
テラス席(晴れの場合は使用可能)
お問い合わせ tel. 0887-32-1233
※定休日のお知らせ
カフェモネの家は2022年3月より「モネの庭」の休園日の他、毎週火曜日と金曜日を定休日と致します。(祝日の場合は営業)ご理解、ご了承のほどお願いいたします。
でも、コロナで時短とかになっていたらいけないので、念のため電話で確認すると、営業しているとのことでした。
キラメッセ室戸からモネの庭までは約20分でした。
モネの庭のお土産コーナーとカフェコーナーは入場料なしで入れます。
(この仕組みもなかなか面白いところです)
本当は春の良い季節だからモネの庭も見たいのですが、子どもは強硬に帰ることを主張しまして…。
まあ、そんなものですよね。
桜が昨日の雨で花を落とし、ちょうど終わりはじめていた頃でした。
まあ、モネの庭には、また来られるだろうから、今日はここから眺めるだけにしておきます。
レストランモネの家、前回2018年に訪れた際も美味しかった思い出があります。
天気が良くて爽やかな日だったから、テラス席にも人がいました。
それは気持ちがよいだろうなあ、テラスにする?と聞いたら、虫が…と言っていたので、中の席にしました。
訪れる季節や月によってランチのメニューが変わるのですね。
奥さんはお肉のランチにしました。
僕はパスタのランチ。
あら、昨日もパスタだったのに、と思ったけれど、食べたことが無かったので。
クリームソースの平たいパスタで、美味しかったです。
子どもは前回と同じハヤシライス。(写真も2018年のものですが、ほぼ同じでした。)
美味しいと食べてくれたので、よかったです。
デザートあるよ、言うと食べるというので、イチゴのアイスクリームを食べました。
エディブルフラワーがのっていて、美味しくいただきました。
モネの家でお土産屋やパン、クッキーなどを購入し、一路帰宅の途に。
本当はこのまま帰りました、でお話を終えるのですが、帰り道のお話も書いておきます。
距離としては明らかに南国インターの方が近いのですが、この道が大体いつも混んでいます。
迂回するような、遠回りの道ですが、はじめてなので行ってみました。
わかりやすい高知龍馬空港インターから入ります。
もうその先の工事も進んでいるから、そんなに遠くないうちに開通しそうですね。
子どもにお願いして撮ってもらいました。
道路を撮ってね、とお願いしたら、なかなかうまく撮れています。
この先が五台山の牧野植物園で、前に来た時には、工事をしていました。
この先が五台山で、五重塔がちらっと見えました。
高知インターの近く、有料道路になる道になると、ほとんど車は見当たりません。
遠回りしている感じがありましたが、走りやすかったので、また通ってみたいと思います。
さて、長々と書きましたがこれで今回の高知の旅も終わりです。
コロナを心配しながらの旅でしたが、行けてよかったです。
この後に香川、高知も感染者が増えてしまい、往来がしにくい状況が続いてしまっています。
また再び、安心して行き来できるようになったら、また訪れてみたいなあと思います。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。