さて、今回は栗林公園の梅林について書いておこうと思います。
前回園芸総合センターで梅を見ながら、昨年の秋花樹海で栗林公園の梅酒をいただいたことを思い出し、これは一度見ておかなければ、という気持ちになりました。
梅に興味がないということではないのですが、なぜか梅の花の時期に栗林公園の梅林は見に行ったことがなかったので、訪ねてみることにしました。
栗林公園の北梅林や南梅林ご興味がおありの方の参考になれば幸いです。
目次
- 栗林公園の梅林はどこ?
- 北梅林へ
- 栗林公園の標本木
- 北梅林
- 栗林公園の梅林 北梅林
- 栗林公園の北梅林 ウメの標本木
- 南梅林と茶園
- 栗林公園の梅園 南梅園
- 梅林をあとに
- 栗林公園名所六十景、栗林園二十詠
栗林公園の梅林はどこ?
普段は栗林公園の場所などから書くのですが、長くなりそうなので栗林公園の場所のことを書くのはやめておきます。
今回訪れた時期、香川県にはまん延防止重点措置が出されていまして、3月の途中から栗林公園は土日休園となっていました。
(屋外で散策する公園を休みにして感染予防に何らかの意味があるのだろうか、あったのだろうかといつも思いますが…)
だからなのか、周辺に来ると普段の平日よりも人が少ない感じがしました。
今回は中央通りを渡り、東門から入りました。
すると「花情報」の看板がありました。
「ウメ見ごろ」「ツバキ見ごろ」とあるので、近づいて園内の地図も確認します。
特に説明はありませんでしたが、①がウメ、②がツバキということなのでしょうね。
北側に北梅林、南側に南梅林があるようです。
北梅林へ
チケットを購入し、中へ入って行きます。
普段であれば、平日でももう少し人が多いのですが、誰もいないという感じです。
東門から入り、正面に進むと南梅林、右側(北側)へ向かって進むと北梅林です。
どちらが先でも良いのですが、僕は北梅林から見てみます。
栗林公園の標本木
左右に綺麗な松の木が並んでいますが、左手を見ると標本木が二つありました。
まずは紅葉前線の標本木。
どれだろう?と思いましたが、モミジが奥にあるのでしょうかね。
もう一つはイチョウの木。
このイチョウは紅葉の時期にライトアップされるので、何となく印象があります。
栗林公園の木々が、高松の季節の目安になっているのですね。
栗林公園には、この他にウメ、サクラの標本木があります。
ふと他の場所にはないのかなと見ていると「アジサイ」と「ススキ」というのがあったので観察しているようです。
そうなると「アジサイ」と「ススキ」の標本木がどこにあるのか気になりますよね。
しばらくの時間webで調べたけれどわからず…。
高松地方気象台は以前サンポートに移転したということがあったので、そこに移設したのだろうかと電話して尋ねてみました。
「アジサイとススキは旧気象台の敷地にあります」
「ああ、伏石の。一般の方は入れないところですね」
「はい、気象台職員だけです」
とのことでした。
伏石町にある旧高松地方気象台の敷地に「アジサイ」「ススキ」の標本木があるそうです。
栗林公園では入園すれば誰でも標本木が見られるので、楽しみなところですね。
北梅林
さて、その標本木の隣には、少し梅の木があり、綺麗な花をつけていました。
さらに園路に沿って進むと、もう一本。
普段花がないのと、そのまま気が付かずに素通りしてしまいますが、この日は立ち止まって見上げるほどでした。
野鳥もチョコチョコと歩いて出てきていました。
全体の色が松の緑に覆われているなか、一か所だけ白っぽい場所が見えてきました。
わあ、ここが北梅林ですね。
栗林公園の梅林 北梅林
何度も通っているところですが、3月にここで梅がこんなに咲いているとは知りませんでした。
栗林公園の梅
栗林公園北梅林の立て札より
園内には約150本の梅があり、南梅林、北梅林にそれぞれ約70本植えられています。
なるほど、70本くらい植えられていて、北梅林の梅は1945年以降に植えられたのだそうです。
花期は1月下旬から3月中旬と長いのということですが、さすがにいくつかは花が少なくなっていました。
しかし、梅林を歩いてみると、何ともふんわりと良い匂いがしてきます。
誰もいない梅林で、たくさんの梅の花に囲まれるというのは、あまりないことです。
しばらくすると地元のかがわさんらしきご年配のご夫婦が来られ、
「まあ誰もいないなんて、珍しい!」
とおっしゃっていました。
僕は目の前にいるので「誰もいない」というのはどういうことだろうか、と少し考えてしまいましたが、
「今日は静かで良いですね…」
と話しかけると、
「昨日は絵を描くグループでいっぱいだったのよ!」
と教えてくれました。
なるほど、確かに絵を描きたくなる気持ちもわかりますし、ご夫婦のように毎日訪れたくなる気持ちもよくわかります。
栗林公園の北梅林 ウメの標本木
北梅林には、梅の開花を観察する標本木がありました。
わあ、これですね、梅の開花標本木…。
この梅がまた咲くのが早くて、今年は松山の方が先で12/22でしたが、その後12/29に咲き全国で2番目でした。
その前のシーズンは12/11…、これは2022年現在の全国最早の梅開花日記録だそうです。
平年は1/20と案内板にありますが、「クリスマス前に梅」というのはさすがに早いですよね。
梅の標本木には、ほとんど花が残っていませんでした。
その近くの立て札には梅の本数が約50本とあったので、こちらの方が納得できる感じがします。
梅の種類の解説もありました。
紅梅系、野梅系、豊後系とあるのですね。
確かに、一つ一つを見比べると、違う種類のような気がしますが、どれが何であるかは、よくわかりませんでした。
実を食べるのは豊後系とあるので、きっと梅酒づくりの梅はその種類の梅をつかうのでしょうね。
立て札を読み、メジロがいないだろうかと見ていましたが、この日はいませんでした。
もうお腹いっぱい食べ、どこかで休んでいるのかもしれませんね。
南梅林と茶園
ずっと見ていたい気もしますが、次の南梅林へ向かいます。
途中に南梅林の案内板がありました。
北梅林は場所も含めてはじめて知りましたが、南梅林は何度か見たことがある場所です。
「西湖」の淵を歩いていきます。
西湖のそばに緑、その奥に梅林が見えました。
百花園跡(薬草園)の案内板がありました。
平賀源内も薬園に携わっていたのですね。
現在は南梅林とお茶畑になっています。
こちらのお茶畑、梅酒の梅同様にお茶摘み体験をする茶畑としても知られていて、春になるとニュースになっているのを見たことがあります。
地元の小学校の三年生がお茶摘みをするのだそうです。
前々から一度見てみたいなあと思っていましたが、実は以前に一度知人から分けてもらったことがあります。
こちらが栗林公園の茶葉です。
生のお茶だったので、レンジで蒸して、という方法がプリントしてありました。
あとは天ぷらにして食べました。
なかなか野性味あふれる味でしたが印象に残っています。
栗林公園のお茶、なかなかいただく機会はないですものね。
南梅林の近くを通られましたら、是非茶園も覗いてみてください。
栗林公園の梅園 南梅園
そのまま南梅園も見てみます。
先ほどの北梅園に比べ、人通りが多い場所なので、誰もいないということはありません。
常に入れ替わりながら大勢の方が足を止め、写真を撮ったりしていました。
なるほど、園内の周遊コースを考えると、南梅園の方が見やすいのでしょうね。
梅の咲き具合では、こちら南梅園の方が花が多く残っていたように思います。
ぽつりぽつりという北梅園に比べ、若い方のグループが多い気がしました。
以前は梅林・橘園と呼ばれる場所だったそうなので、橘、柑橘のようなものが生っていたのでしょうかね。
ちょうどこの梅林が皐月亭の裏側になります。
梅林をあとに
しばらく眺めていましたが、徐々に人が増えてきたので、東門に戻ります。
箱松・屏風松を抜け、桜の標本木へ。
幾分つぼみが膨らんできていて、開花が近づいているなという感じはありました。
その後3/24に開花しました。
平年は「3/28」とあるので、少しだけ早かったようですが、3月末から4月の初旬が満開になるのでしょうね。
今回は栗林公園の梅林を見に来ましたが、また桜の時期には320本の桜があるというので、華やかな雰囲気になるのでしょうね。
2022年は、ライトアップを実施するそうです。
1.ライトアップ開催期間について
栗林公園春のライトアップの開催について(香川県のHPより抜粋引用)
令和4年4月1日(金曜日)~令和4年4月10日(日曜日)
ライトアップ時間:18時~21時(最終入園は20時30分まで)
感染対策をして、春の宵を楽しめると良いですね。
栗林公園名所六十景、栗林園二十詠
特にそれがどうということもないのですが、栗林公園には名所60景、栗林園20詠というものがあるらしく、今回より行った場所を記しておきたいと思います。
(特に関心があるというわけではないけれど、こういうのが好きなのでしょうね、きっと)
今回は栗林公園名所60景のうちの4か所を巡りました。
西湖 百花園 梅園 橘園
また栗林園二十詠のうち、三つ。
西湖 青春携佳興 小艇過花林 昨夜連山雨 今朝湖水深 百花園 名園百花深 看花不覚瞑 公来然時題 明月照花徑 梅林 数歩梅為行 萬朶花如雪 一夜月満林 与花争清潔
漢字を眺めるだけで、何となくイメージが湧いてくる気がします。
昔はあまり思わなかったことですが、こうやって巡ってみると時代を超えて対話しているような気持ちになりますね。
行けば行くほど新しい発見のある栗林公園。
是非お近くに来られた際には、立ち寄ってみて下さい。
さて、この後はことでん電車に乗って帰ったことを書こうと思ったのですが、それはまた次回にします。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。