小豆島の作品寒霞渓・福武ハウスの作品を見てまわれたことは、今回の瀬戸芸の中でも一つ大きな喜びでした。
これまで何度かトライしようと思ったけれど、土庄港や池田港から遠いし、どんな感じなのかもわからなかったので、なかなか行けませんでした。
今思い返して、福田港や福武ハウスの作品は少し全体がつかみづらいところがあります。
なので、今回は寒霞渓から福武ハウス、福田港を周辺を巡ったお話を書いてみます。
何と言っても作品の数が多くて、写真のキャプション(説明)を作るのが大変でした…。
しかし、あまり福武ハウスの作品について書いている方は多くないので、また3年後、小豆島の作品寒霞渓・福武ハウスのこの記事が参考になるといいなあという気持ちで書いておきます。
【INDEX】
- 寒霞渓ロープウェイ駐車場から
- 小豆島の作品寒霞渓 空の玉/寒霞渓
- そこにいた
- 小豆島の作品福武ハウス
- 小豆島の作品福武ハウス 福田からのお手紙
- 葺田の森テラス
- 葺田パヴィリオン
- 福武ハウス「アジアギャラリー『時代の風景・時代の肖像+++』」
- 「アジア・アート・プラットフォーム協同展2022『Communal Spirits/共に在る力』」
寒霞渓ロープウェイ駐車場から
今頃の季節、11月中旬頃は、きっと寒霞渓の紅葉は美しいのだろうなあ、と思いながら夏の終わり頃を思い出しました。
寒霞渓にはロープウェイでも行けますが、車で行くこともできます。
山の中ですが、そんなに細い道ではなく、幅のある二車線の道なので行きやすかったです。(運転し始めの頃は怖かったのを思い出しました…)
寒霞渓には新しく「空の玉/寒霞渓」という作品が出来、人気があるので行ってみたいと思っていました。
ちょうど駐車場からロープウェイの山頂駅へ向かい、そこを右の方向へ歩いて行く感じです。
ロープウェイから出てきたら左手、駐車場から行くと右手の方向です。
「鷹取展望台」という方向へ行きます。
展望台を見に行くのか、瀬戸芸作品を見に行くのか、その両方なのか、結構多くの方が行き来していました。
恐らくこのブルーの看板は撤去されているのだろうけれど、鷹取展望台の方へ行きます。
少し雲が出てきたのと、標高が高いのもあってか、ここはとても涼しかったです。
なるほど、麓から「表神懸12景」と「裏神懸8景」があるのですね。
「○○景」というのに、僕はとても弱いから、きっといつかこれを見てみたいです。
たくさんの見どころがありますが、そんなにここから離れた場所ではありませんでした。
最初は舗装された道なのですが、すぐに土の中の山道となります。
小豆島の作品寒霞渓 空の玉/寒霞渓
10分ほど、200mくらいで作品が見えてきました。
作品鑑賞の注意 ・身を乗り出さないでください。 ・輪に足をかけて登らないでください。 ・衣服等への錆の付着にご注意ください。 (特に雨の日) ・作品が濡れている場合滑りやすくなります。 ・夏場は作品が熱くなる場合があります。
わあ、思ったより大きい作品です。
小さな鉄の輪っかが合わさって、一つの球体をつくっています。
(確かに、雨だったら錆に要注意です)
僕は晴れの日を選んで訪れているから、この日も晴れていたのだけれど、この時だけは少し雲が出ていました。
階段を上って中に入ってみますね。
わあ、これは絶景、良い景色ですね!
正面には三都半島の東側の海岸が見え、右には田浦半島。
すぐ横に「四望頂展望台」が見えました。
街並みは草壁港のあたりになるのでしょうかね。
「内海湾」が、「内海」という名に相応しい場所だというのがよくわかります。
海から山へとなだらかな斜面と、急な斜面をもつ崖が点在しています。
麓の森の中に小さく見える塔はロープウェイでしょうか。
東の展望台には、人が見えました。
向こうからもここは見えると思います。
今回、直径約4メートルの鉄の球体で見晴台をつくる。鉄は、時間の経過により錆色に変わり、周囲に溶け込んでいく。
小豆島 | 瀬戸内国際芸術祭2022
制作過程の様子をテレビで見た際には、まだ錆びていなかったのですが、この作品は錆色になるところに味わいがあるのだそうです。
寒霞渓、小豆島を代表する景勝地の一つなので作品があることで、さらに観光の方が増えていくと良いですね。
ここでずっと見ていても良いのだけれど、森の奥から次の方がやってきました。
そろそろ次の方と交替です。
「空の玉/寒霞渓」は瀬戸芸会期終了後も常時鑑賞可能です。
ロープウェイ山頂駅の売店には「観光地」という感じの食べ物の看板が並んでいました。
もちろん食べても食べくなてもよいのだけれど、行って帰るだけなのもと思い、メープルソフトクリームを食べました。
「寒霞渓限定」とあるので、何で「メープル?」(特にメープルシロップなどが名産品なのではない)と思っていましたが、紅葉の名所なので「楓」なのですね。
紅葉の時期には、少し寒いかもしれません…。
しかし、メープルソフトは何でもソフトクリームにしてしまう香川県(しょうゆ豆ソフトなど)でも見かけませんので、これはこれで珍しい感じもします。
寒霞渓のメープルソフトクリーム、美味しくいただきました。
そこにいた
さて、寒霞渓から福田港、福武ハウスへ向かって行きます。
この駐車場で見つけたこの地図が、とても役に立ちました。
瀬戸芸の臨時バスの下に掲げられていた地図で、とてもわかりやすかったです。
瀬戸芸終わってしまったから、もうないのかもしえません。
もし行こうと思われる方は、「天空のコーナー246水晶山展望所」で調べてみてください。
ここには駐車場がありますが、行き方や駐車場の様子は「瀬戸芸2022夏会期の新作」を参考になさってください。
ちょうどこの場所から写真の右手に見える道路まで下りていく途中に作品があります。
作品名の通り、まさに「そこにいた」。
リモートで作品を制作、展示されたそうなのだけれど、ここは地元の方でないとなかなかわからない場所です。
この場所と、もう一つ下の場所、二か所に展示されていました。
ガードレールがのある岩の上、そこに、いた。
あとでわかることですが、この下の福田の街からこのオブジェが良く見えました。
キラキラと金色なので、光の加減で光って見えるのですよね。
知らない方が見たら「あの金色のは何だろう?」と思うはず。
寒霞渓からのバスで来られた方は、「車窓から見るだけ」ということだったようです。
車で行くと、駐車場との行き来に5分ほどかかるので奥さんは「遠い…」とずっと言っていました。
僕は景色が良くて、なかなか来られないところ、好きです。
ここから少し下ったところに、もう一つ設置されていました。
わあ、気が付かなったけれど、急峻な崖があるのですね。
福田から西にある山を「水晶山」と呼んでいるのだそうです。
確かに、ごつごつした感じが独特の景観で、水墨画の景色みたいになっています。
自然の険しいなかに、人工の構造物があって、海や街並み、港や船が見えるって、なかなかないですよね。
そこにも、いた!と二つ目を発見できました。
水晶山写真倶楽部さんのFB投稿によると、地元の方が金箔を貼ったのだそうです。
これは、なかなか綺麗な作品ですね。
来るのが大変だから、お宝発見的な楽しみがあるし、金なので縁起がよさそうです。
天空のコーナーに置かれた金のオブジェ、是非皆さん安全運転で見に行ってください。
「そこにいた」は瀬戸芸会期終了後も常時鑑賞可能です。
小豆島の作品 福武ハウス
天空のコーナーから、福田の集落へ下っていくと福武ハウスがあります。
僕はここに来るのははじめてです。
福武ハウス、一度来てみたかったのですよね。
もともと学校だった場所を改装してアートの展示を行っている場所はいくつかありますが、ベネッセ関連ではここだけではないでしょうか。
僕はこの施設が常時開館している印象だったのですが、瀬戸芸の会期中だけなのですね。
大まかに言うと、福武ハウスの二階に美術館がありこれが「アジアギャラリー」。
そして、福武ハウスの周辺(2か所)と福田港周辺(3か所)の空き家を利用して「アジア・アート・プラットフォーム」の展示が行われていました。
これに加え「葺田パヴィリオン」、カフェの「葺田の森テラス」、地域紹介展示「福田からのお手紙」がありました。
ムムム、今振り返るとこのエリアには全部で9か所展示があったということですね。
この辺りがガイドやサイトではよくわからず、行ってからわかった、というのが正直な感想です。
展示が充実していたので、もう少しわかりやすくしても、という気もしました。
しかし、中へ入っていくと、これはまとめきれないという気持ちも理解できます。
建物全体や、廊下の壁、部屋そのものが作品になっている感じがするので、多すぎてまとめられないのですね。
僕はこれとこれ、と自分で決めて書けるけれど、それぞれ紹介しようと思ったら、労力が要ります。
美術館の収蔵作品を全ては紹介しないのと似ています。
僕も瀬戸芸の作品を紹介、というのが今回のメインなので、わかる範囲で書きますね。
窓口で尋ねると「動画も写真もOKですよ」と言われたのですが、ベネッセの施設なので念のためビデオはやめておきます。
小豆島の作品 福武ハウス 福田からのお手紙
福田地区の歴史、歩みを紹介する展示です。
昔の写真やその説明があり、ふむふむと読みました。
漁業と石材積み出しの街だったのですね。
アーティストの作品制作、料理人のお弁当作り、ワークショップの開催などを通じて、地域の発信をしているのだそうです。
長い廊下を見ると、学校の面影もあるのですが、もう既に別の空間になって長いという雰囲気もありました。
壁や扉に絵が描かれていて、なんだかお洒落な空間という感じ。
それが良いか悪いかというのは別にして、学校のような味わいはないけれど、目的をもって綺麗にかつての教室が保たれいる、というのは地域の方にとっては嬉しいのでは、と思います。
もちろん、学校は学校であるのが一番だけれど、3年に一度、ここに見知らぬ人が集まりアート作品を生み、見るというのも、なかなか面白いと思います。
こちらはグッズの販売をされていました。
写真を撮る前後では、小さい子がここで遊んでいました。
葺田の森テラス
廊下を抜けると、「葺田の森テラス」がありました。
奥さんと「座って、何か飲もう」というと、賛成という表情。
大部分がテラスのお洒落で、開放的なカフェスペースがありました。
ゲストと地域の方が集い、交流するカフェとして新設。隣接する神社の社叢に大きく開いた空間で木陰に吹く風を感じながら寛ぐことができる半屋外のテラス。
小豆島 | 瀬戸内国際芸術祭2022より引用
この写真を撮る前、ちょうど奥の席に、地元の男性が二人座って喋っておられました。
地元の方にとっても、憩いの場になっている雰囲気がありました。
「まだ?まだ?」なんて言われながら写真を撮りますが、食べ物を前にして建物の写真を撮る、というのは、なかなか大変です…。
少し蚊がいますが、気にならない程度で、それより屋外の神社の社叢を眺めながら、開放的な気持ちで休憩できたのがよかったです。
よかったのは建物の印象だけではありません。
こちらが飲食のカウンターです。
ガイドが発売された際、毎回ここでお弁当があると聞き、奥さんが「これ食べてみたい」というのだけれど、ここで食べる雰囲気がわからなかったので、なかなか足が向きませんでした。
今回も全て予約制とのことだったので、軽食を食べることに。
「何か食べるものがありますか?」
「マフィン、ベーグルがあります」
「じゃあ、それを」
「ミルク出しコーヒーがもうなくなってしまって…」
「では、レモンジュースに」
「炭酸にしますか、水割りにしますか」
という感じの普通のやり取りなのですが、それがとても印象に残っていました。
何だかとても感じのよい方で、会話するだけでこの方はただのカフェの店員さんではない、というのがわかるほどで、2人でとても驚きました。
奥さんが常々「瀬戸芸になると、どこからともなくお洒落な方々が現れる」というのが、よくわかる感じ。
「アクセサリーとかがちがうもんね、アーティスト?」
「きっと都会から瀬戸芸で来たんやろうけど、住まいとかあるのかな?」
「ベネッセの寮とかなんじゃない」
などと2人で勝手に想像してしまいました。
わあ、と声が出るような気持ちですよ。
お盆や小物、カップも素敵な感じです。
特に深く考えずに食べてみようか、くらいに思っていましたが、このベーグルのソースがとても美味しかったです。
キノコのクリームソースみたいな感じで、これにも驚きました。
マフィンも手作りなのだけれど、「これだけ美味しいマフィンを作れたらこれを買いに来ね」という味でした。
ミルク出しコーヒー、少しですが、とおまけしてくれました。
山の上をあちこち歩いてきたので、少し疲れていたので、何だかとても癒されました。
正直、この地域でカフェをするというのはとても大変だと思います。
限られた瀬戸芸の期間とは言え、毎日いろんな方が来るのだろうし、平日はそうでもなくても、週末やイベントの時には一気にくるという感じだろうと思います。
その大きな差を感情的に受け入れないといけませんので、そこが一番大変なところと想像します。
もし、今回の瀬戸芸で食べた軽食で、何が一番印象に残ったかと言われれば、葺田の森テラスと答えます。
建物も人の雰囲気も食べ物も、とてもよかったです。
食べ終えて食器を片付ける前に、僕は少し写真を撮りに行きました。(5ふんほど)
食器を返却する際、美味しかったことを伝えようとすると、奥さんが「もう返した」とのこと。
ムムム、そこで言わなかった分、ここで長々と書きました。
違うかもしれませんが(たぶん違わないが)、SNSを拝見すると都内の真鍮アクセサリーデザイナーで、管理栄養士をされている方だと思います。
ベーグルとマフィン、美味しかったので、また3年後、瀬戸芸のどこかで食べられるといいなあと思います。
葺田パヴィリオン
葺田の森テラスのよこには葺田パヴィリオンがありました。
「パヴィリオン」と「パビリオン」の違いはありますが、瀬戸芸では直島、小豆島、男木島にあります。
「仮設の建築物、テント、展示館のこと」とあるので、折角なので、各島に一つずつ作ればいいのに、という気もします。
小豆島には葺田パヴィリオン。
わあ、これは、どうなっているんだ?というつくりです。
カーブした2枚の鋼板によってつくられている。鋼板のあいだに生まれた空間が客席でもあり、境内へとつながる子供の遊び場でもある。
小豆島 | 瀬戸内国際芸術祭2022より引用
はじめて見たけれど、下に支えがないのに、空間があるのですね。
ちょっとかがまないと進めないけれど、子どもであればそのまま行ける感じです。
なかなか楽しい体験なのですが、日陰に蚊が集まっていまして、かがむと追い払いづらい…。
じっとカメラを構えると、その手に、という感じなので、さっと撮って離れます。
自然豊かな場所なので、鬼ごっこしたら楽しいだろうなあという雰囲気でした。
福武ハウス 「アジアギャラリー『時代の風景・時代の肖像+++』」
葺田パヴィリオンから一度福武ハウスの中に戻ります。
エントランスとは別にもう1か所案内所があり、そこで、全てのスタンプを押してくれました。
廊下を上がって行くのですが、ムムム、福武ハウス、想像した以上にお洒落な感じの美術館でした。
この左側のスペースから、奥へ入って行けるようになっていて、ベネッセ関連の年次表がありました。
広くはない場所なので、他の人がいたら遠慮するだろうけれど、この時には他の方も数人という感じだったので、ゆっくり見ることができました。
直島のベネッセハウスに収蔵されている作品は、「ベネッセ賞」という賞を受けた作品が多いのですね。
豊島にかつてあったストームハウス、文化大混浴 直島のためのプロジェクトなど、見知った作品がいくつかありました。
なるほど、アジアや若手のアーティストを地道に支援しているのですね。
お隣の部屋には、小さな鳥かごの作品がありました。
広いスペースには、ベネッセハウスの収蔵品の展示がありました。
森村さんというアーティストが作成した、作家に扮した作品の声が部屋いっぱいに響きます。
僕はリアルタイムでは知らないけれど、画像が鮮明なのと、よーく見ると、違いますよね。
いろんな方に扮したパフォーマンスをするアーティストがいるというのは聞いたことがありましたが、まさか小豆島の福田でその声をずっと聴くとは思いませんでした。
その声を聞きながら、こちらは森万里子さん。
三島のモノマネを背後に聞きながら、森ビルのお嬢さんの作品を見る、という何とも言えない状況でしたが、こちらも作家ご自身が作品の中におられるのだそうで、楽しく拝見しました。
拝見するといえば、同じく、映像作品がありました。
ニルヴァーナ、奥さんとも「昔、どこかで見た気がするよね」と言いました。
何だかフワフワとした感じの作品で、当時のこと、主にテレビ番組などを何となく思い出しました。
90年代って、いろんなことがもう少し許容されていた部分があって、それが良かった面もあるけれど、そうでないこともあったなあと思いました。
パナパン・ヨドマニーさんの作品は、先ほどの年次表によると、当初ヴァレーギャラリーに展示される予定だったのでしょかね。
なかなかの大作です。
タイのアーティストの方だそうで、仏教や精神世界を彫刻、絵画で表現しているのだそう。
しばらくの間じっと見てしまいました。
ゆっくりと見る時間はなかなかないのですが、人も少なくよかったです。
最後に入口横の小部屋に入りました。
隠し部屋、というほどではないのですが、奥さんは気が付いていませんでした。
福武ハウスの展示、なかなか面白かったし、印象に残りました。
「アジア・アート・プラットフォーム協同展2022『Communal Spirits/共に在る力』」
福武ハウス周辺と福田港の作品が、もう少しあります。
2階から下りてきて、1階の受付で尋ねます。
「福田港に作品がありますか?」
「ありますよ、ああ、でも17時までなので急がないと!」
この時に時間は16:40、この機会を逃すと、なかなかこちらに来ることはありません。
「福武ハウスの周辺に2つ、福田港の周辺に3つあります。福田港の駐車場はこの辺です」とリーフレットをくれました。
ムムム、もう少し早く言ってくれれば、という気もしましたが、急いで巡ります。
瀬戸芸ではよくあること(所謂あるある)ですが、一つの作品名で、何か所かに分かれて展示されている作品があります。
これから行く「福武ハウス 「アジア・アート・プラットフォーム協同展2022『Communal Spirits/共に在る力』」もその一つでした。
夏会期からの公開で「A」から「D」まで、順番に見て行きますね。
まずは福武ハウスの駐車場から出て須吾のところにあった「A」。
暗幕を開けると、お一人鑑賞されている方がおられて、暗い中にいたから、僕は驚いてしまい「わあ」と声を出してしまいました。
驚かせて申し訳なかったです。
クヴァイ・サムナンさん、先住民族のコミュニティに入り、それをダンスと映像にした作品でした。
もう少し見たかったのですが時間が…。
続いて、葺田パヴィリオンの傍にある旧福田郵便局「きょく」。
福田「家プロジェクト」とあるので、他にもあるのかな、と思ってしまいましたが、ここだけのようです。
過去に家プロジェクトとして、この建物を再生したので、こうして案内板を立てたのでしょうね。(ちょっと印刷が薄くて手作り感がありました)
家プロジェクトの建物に、今回アーティストの作品が展示されている、ということのようです。
人がいないのですが、一応ここも有料施設なので、受付は福武ハウスに来てくださいね、という方式でした。
アート作品はこのくらいのアバウトさでいいと思います。
日光を当てると色が青く濃淡になるサイアノタイプで制作されているそうです。
流行っているのでしょうかね、サイアノタイプ。
あら、この辺りはまた感じが違う、というところ。
この辺りは家プロジェクトの関連なのでしょうかね。
台湾の作家さんで、それぞれ馴染んでいたように思います。
ここだけは葺田パヴィリオンと同時に行ったので、余裕がありました。
ここから福田港へ移動すると、17時まで残り15分!
地図を見ながら歩いていると、塀の向こうに幾人かの人影が…
人が集まっているのかな、と思って見てみると、人の形をした写真でした。
しかし、よくよく見ると…、
わあ、お団子?いや、オリーブの実でしょうかね。
インドネシアのアナン・サプトトさんという方の作品で、フルーツなどの食べ物と人を組みあわせた作品をつくっている方なのだそうです。
なるほど、これは面白いです。
面白いのは、実際に見ると平面的に見えるのですが、写真に撮ると本当に人がいるみたいに見えるところです。
もし下の魚の部分がなかったら、ほんとに人がいるように見えます。
正面から見ると本物に見えるのですが、少し角度をずらすと、急にそう見えなくなるところもとても面白いです。
写真を撮ることを前提にしているのか、その場でも帰宅してからも面白い展示でした。
建物には、もとの写真と思われる展示がありました。
(もっと良く見たかったのですが、時間がなかった)
手前に物を置いて、奥に人に立ってもらう、そんな手法で撮っているから、写真にするとよりリアルに感じられるのでしょうね。
これは面白い作品でした。
さて、あと二つ、ラストスパートです。
福田港の目の前に「福武ハウス」と書かれた幕のある建物があり、そこが展示会場でした。
よく見ると←があるので、福武ハウスがこちらですよ、ということを表しているのだろうけれど、一見するとこれが「福武ハウス」に見えてしまいます。
香港の皆さんの展示です。
手前が小豆島の地図、奥が香港の地図です。
香港や小豆島のいろんな場所で採取した粘土で色のスペクトラムをあらわしてしるのだそう。
ボタンのような丸い玉や、布にデザインされた丸、山などがありました。
「小さな海岸の海砂」とありました。
同じ色と思っていましたが、意外といろんな色になるものですね。
最後は石材協同事業組合さんの看板がかかるこの建物でした。
ええと、夕方とは言え32,3度ありましたが、エアコンがない?ということで、すぐに出てしまいました。
今これを書いている時期は涼しくなったので、想像しにくいけれど、暑かった…。
素敵な映像だったので、ちょっとゆっくり見てみたかった気持ちもあります。
YouTubeにインタビューの映像がありました。
ちょうど展示を見終えると17時でした。
福武ハウス、福田港周辺では、瀬戸芸の期間中ワークショップやイベントなど、たくさんの催しがあったようで、賑やかだったのだろうなあと思います。
行き方や場所がわかったので、次に行く時には、お弁当や展示をもっとじっくり見てみたいです。
小豆島の作品寒霞渓・福武ハウス、福田港周辺のお話もここで区切りにしたいと思います。
次回は南側、草壁港、坂手港、醤の郷周辺の作品を見たことについて書こうと思います。
よろしければ、またご覧ください。
それでは、今日はこの辺で。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。