瀬戸芸秋会期の粟島 へ行ったことを書いておこうと思います。
瀬戸内国際芸術祭2022の秋会期から新たに加わった4島も、瀬戸芸の島に行くのも粟島が最後となりました。
まだ作品の詳細を書くつもりでいるので(いったいいつまで書くのか、自分でもわからないが)、続きますが、行き方や作品の場所などを書き残しておきます。
会期は明日までなので、これから行く方の為というより、行った方が振り返ったり、今後粟島へ行く機会がある方の参考になれば幸いです。
【INDEX】
瀬戸芸秋会期の粟島 へは詫間須田港から
2016,2019と訪れたので、瀬戸芸で粟島へ行くのはこれが三回目となります。
今回迄の三年の間に、実は一度訪れたいと計画を立てていました。
しかしコロナが拡大し、離島への渡航がなかなか難しくなりました。
行けるタイミングで行っておかないといけないなあとしみじみ思います。
今回の粟島は奥さんも行くというので、最後の週末に行くことしました。
高松から高速で行くと1時間かからず詫間の経面臨時駐車場に到着です。
この臨時駐車場からシャトルバスで行く方法はずっと変わっていません。
三豊市文化会館(詫間町の会館のほうがしっくりきますが)マリンウェーブの一つ先の信号を右折し、しばらく行くと右手に広い駐車場があります。
今回は瀬戸芸フラッグがやや少なめな感じでした。
快晴の週末とあって、車も多かったです。
ここからシャトルバスに乗って須田港へ行きます。
ここで検温をしてリストバンドを受け取りました。
10:45に乗るつもりで、10:12頃バスに乗車すると、ほぼ満員のバスはすぐに発車しました。
シャトルバスは10分ほどで須田港へ到着です。
乗船券往復大人一人660円を買いながら乗り場を見ると、既に長い列が出来ていて、乗れるのだろうか、と人数を数えました。
すると「すぐに出航しますので乗ってくださーい」とのこと。
なるほど、臨時便がでるのですね。
結局慌てて乗ったので帰りに撮った「みなとのロープハウス」です。
帰りは帰りで急いでバスに乗車するように煽られるから、ここは見逃しやすい要注意の作品です。
瀬戸芸秋会期の粟島へ
その時に到着したシャトルバスの乗客は全員乗れましたが、ほぼ満員の船でした。
粟島港へ向けて詫間須田港を出航です。
行ってみると臨時便があって、なんだ急ぐ必要もなかった、という気持ちになるけれど、やはり船に乗り、島へ着くまでは少し不安ですよね。
粟島の瀬戸芸では、船の時間にシャトルバスの時間を足して、現地到着時間の目安にしておくとよいかと思います。(結局先に着いた者から乗船するのはどこも同じで、要は「早く来た者勝ち」となっています。)
約15分で粟島港へ到着です。
下りて行くと、すぐにスローモビリティという電動カートが見えました。
前回も利用したので、奥さんは「あれに乗る!」とのこと。
僕は歩いて行きたいのだけれど、カートがいいのだそう。
ヒューンというモーター音とともに、5分ほどで西浜へ到着です。
瀬戸芸秋会期の粟島 西浜の作品
わあ、やっぱりこの浜は特別に綺麗です。
驚いたのは、これまであまり見かけなかった海外からのお客さんが数組おられたことです。
少しずつ旅行される方が増えているのですね。
西浜には新作が二つあるというので早速行ってみます。
中は映像作品なので「動画だけNG」とのことでした。
「鑑賞後に1分以内で説明をします」と係の方がおっしゃっていて、1分以内で喋ることが流行っているのだろうかと気になりました。
別に2分でも3分でも、10分でも良いのだけれど。
作品の意図などは1分で聞きましたので、また別の機会に書きますので。
今回はさらっとバージョン。
こちらも新作です。
おお、久しぶりにシュール(現実ではありえないような変わった状況)な作品です。
係の方と話したら「皆さん観た後ポカンとした感じで…」とおっしゃっていました。
そうですよね、そういう作品もありますよね。
しかし、実際に見た時はそうでも、後からじわじわ気になる作品というのもありまして、こちらはその類です。
粟島に、人工的な池を作りそこに壺を浮かべるイタリアのアーティスト、マッシモがいる、と思うだけで、何だか楽しいじゃないですか。
先ほどのスローモビリティが港へ行き、再び戻ってきていました。
聞くと、途中で降りることも可能だというので、旧小学校に続く道の分岐で降ろしてもらいました。
いやあ、これはとても便利でした。
豊島や琴平、東かがわなどでも同様の社会実験をしていましたが、丸亀の本島だったら同じように瀬戸芸で利用できるのではないかと思いました。
過ぎ去った子供達の歌、思考の輪郭
楽しみにしていたムニール・ファトゥミさんの作品。
特に新しいことはないのだけれど、三年に一度、この作品を過去の楽しかったことを思い出します。
2016年、小学校と思っていたら「子どもの声のする作品」で、誰もいないと思って中に入ったら、就学前の子どもたちがたくさんいた、というとても珍しい経験をした作品です。
2019年、屋上にて詩を眺めていたら、奥さんのピアノが聞こえてきました。
私は出発の風も、到着の風も、知らないままだ。
過ぎ去った子供達の歌 ムニール・ファトゥミ
私には春がなかった、夏もなかった、
今はもう冬だ。もし忘れたいなら、そうすればいい。
覚えておきたいなら、それは高くつくだろう。
何回か足を運び、作家の他の作品(宇野港)も見て、またここに来ると、その詩の意味とか考えることができて本当によかったです。
ああ、瀬戸芸の粟島にきたなあという感じ。
エステルさんの作品もまだそのままありました!
少し地面にヒビがあったり、突起のところが割れているところがあったので、そろそろかなあと思っていました。
皆さん作品の錯覚と写真を撮るのに夢中になってしまい、地面の突起に躓いてしまいます。
そう思っていると「バキッ」と音が。
何と奥さん躓いていました…。
係の方は「大丈夫ですよ、元に戻せます」と直してくれました。
皆様訪れる際には是非足元にご注意ください。
粟島芸術家村
そのまま粟島芸術家村へ歩いて行きます。
今回は粟島海洋記念館が改修中で、その展示の一部がこちらに移っていました。
長い廊下のある部屋には若いアーティストの作品がありました。
大きな粟島の地図に、イノシシ猟の、炭の絵など。
前回展示されていたワルリの絵画がありました。
刺繍のグッズ販売もされていて、奥さんはサコッシュ購入したのだそうです。(デザインを選び作成後、後日送ってくれるのだそう)
外に出ると、船長小屋がありました。
今回の瀬戸芸公式作品ではないのですが、クジラの洞窟に入れました。
2019年に観た時にも驚いたけれど、少し時間が経過しても、良い作品ですね。
「刺繍なの?」と皆さん驚かれていました。
新作ではないけれど、はじめて見る方には新鮮だろうなあと思います。
最後にTARAの展示です。
奥に高校生の展示があったというのですが、僕は見逃してしまいました。
漂流郵便局
粟島芸術家村を出て、少し歩くと漂流郵便局です。
わあ、今回もここに来ることができました。
ちょうど秋会期の期間のみ特別開局ということになっていました。
公式作品ではないので、パスポートは使えませんので一人300円。
窓口のいつもの場所には中田局長がおられました。
快く写真撮影に応じていただき、ドラマのロケ地になったことなど少しお話をさせてもらいました。
お会いできてよかったです。
幾つか手紙を手に取りましたが、1,2枚でうるうるとなるので、実はまともに読んだことがありません…。
漂流郵便局の手前にテントが出ていて、ピザを焼いていました。
女性の方がピザ窯の前で「すぐに焼けますよ!」と声かけてくれて、本当に数分で焼けていました。
ピザ窯はご主人が作られたのだそうで、風味があって美味しかったです。
(一応途中で買ったおにぎりもここで食べました)
一昨日丸
海辺に出ると、ちょうど一昨日丸が出航していました。
手を振りながら見送ります。
時間制で乗船できるようになっていたのですね。
パスポートにここのスタンプを押すと、粟島の作品は全て見たことになります。
そして、全ての島の作品をここで見終えました。
最後は高松港を残すのみです。(これも地味にきつかった…)
あわろは食堂
奥さんも僕もちょっとコーヒー飲みたいね、となりあわろは食堂へ行ってみました。
人気があるので、いつもとても混んでいる印象があります。
飲み物はすぐに受け取れたのですが、スイーツはなかなか出て来ないのでやきもきしていました。(45分待った…)
もう14:30の船に乗らなくても良いのでは?というと、「絶対それに乗る」とすごい勢いで食べていました。(隣の海外からのお客さんは諦めて帰っていました…)
週末ということもあってか、太鼓の音が鳴る見送り隊でした。
帰りの船は行きに比べるとゆったりしています。
皆さん他の島に行かれるのでしょうかね。
瀬戸芸2022、最後の島、最後の見送り隊か、と僕も大きく手を振りました。
作品のことだけで考えると、西の四島のうち高見島以外は大掛かりな新作が少なかった印象です。
やはり準備が大変だったのだろうなと思いました。
また3年後、新しい作品がまたたくさん出来ているといいなあと思います。
それでは、良い瀬戸芸の旅を!