琴弾八幡宮と銭形砂絵 のことについて、書いていなかったと思い、立ち寄ったことを書いておこうと思います。
観音寺の最も有名な観光スポットなので、他の方もたくさん書かれているし、いいかな、という気もしていましたが、大野原の天水分を訪れた帰り道に立ち寄ってみました。
琴弾公園にある琴弾八幡宮や、銭形砂絵の展望台に行ってみようと思われている方の参考になれば幸いです。
琴弾八幡宮と銭形砂絵 の場所
まずは 琴弾八幡宮と銭形砂絵 の場所から。
僕は天水分から行ったので、いつもとは少し違うルートでした。
しかし、そんなにいくつもあるわけではないので、この行き方がオーソドックスだと思います。
観音寺市内中心部の北側、財田川という川があって、三架橋を渡り左折すると琴弾公園の入口です。
車でなく、僕だけであったら、間違いなく下から歩いて行くのですが、今回は車で奥さんもいるので、公園周辺の写真はありません。
一応「歩いても行けるよ」と言うと「車」とのこと。
他にも札所などがあるから、この周辺のあれこれは、また別の機会にしておきます。
今回は車で上がっていくところから。
琴弾公園の中へ進む道を50mほど進むと、銭形砂絵の展望台への登り口が右手に見えてきます。
ちょっと小高い山の上に行くような感じです。
若い頃に、まだ車を運転し始めて間もない頃、狭いなあ、大丈夫かなあ、と思いながら上った記憶があります。
(その気持ちは今もそんなに変わらない…)
一方通行だから、向こう側から車がくる心配はないのですが、やはり道幅は狭く、カーブもあるので、十分に気を付けて行ってください。(帰り道も同様です)
小さな山なので、すぐに山頂付近に到着です。
手前に第二駐車場、奥の方に第一駐車場があります。
琴弾八幡宮へ
手前の第二駐車場は停められる台数が少ないのですが、この日はたまたま一台空いていましたので、そこへ停めました。
そこから来た道を少し戻るように、坂を下りていきます。
琴弾八幡宮本宮はこちら→、という看板がありました。
全体のわかる琴弾公園周辺観光案内図もありました。
なるほど、ドライブウェイを上がってきたことになるのですね。
琴弾公園はサクラの名所でもあるので、その時期には多くの方で賑わうのだろうなあと思います。
琴弾公園の海側に銭形砂絵、山側には札所の神恵院、観音寺があるのですね。
こちらにも一度行ってみたいところです。
駐車場から琴弾八幡宮へ上る階段がありました。
下から歩いて来る方が表参道で、こちらは裏参道になるのでしょうね。
鳥居をくぐると、なかなか清々しさを感じる階段で、木々に囲まれたなかを上って行きます。
わあ、大きな社殿。
これはやはり正面から歩いて上がって来るべきだった、と思います。
来てしまったから仕方がないけれども、もしお時間と体力が許すなら、下から階段で上がってくることをお勧めします。
境内には、いくつかの神社が祀られていて、そのうちの一つ武内神社。
一つずつお参りし歩いて行くと、西側、海の方面を見渡せるようになっていました。
屋根がついていて、座れる場所があるから、休憩所というか、展望所のようなところ。
財田川河口や観音寺港など海の側が見えました。
木があるので、ぐるりと見渡せる感じではないのですが、小高いところから河口と海を一望できます。
その奥には本殿と拝殿がありました。
琴弾八幡宮(ことひきはちまんぐう)
琴弾八幡宮(ことひきはちまんぐう) – 観音寺市ホームページのHPより引用
琴弾公園入口の大鳥居から、381段の石段を上がると本殿があります。
いわれによると、大宝3年(703年)、嵐の過ぎ去った夜に、海岸に一隻の船が現れ、妙なる琴の調べにうっとりした人々が、琴の主を船とともに山頂にひきあげ、神殿を建て、「琴弾八幡宮」を祀ったといわれています。
源義経が源平合戦の勝利祈願をしたことで知られ、今も義経参詣の願文、神馬の奉納などの史実、史跡が残っています。
それゆえに、勝負の神様ともいわれ、受験戦争に勝ちたい学生など、多くの参拝者が訪れます。
また毎年10月には琴弾八幡宮大祭が開催され、9台のちょうさが奉納されます。
あまりよく知らなかったのですが、源氏に所縁のあるお宮なのですね。
大相撲の佐渡ヶ嶽部屋力士の四股名に「琴」がつくのは、ここ琴弾八幡宮に由来するのだそうです。
琴勇輝、確かに琴がついています。
とても立派な拝殿です。
琴の音奏でられてはいないけれど、確かにそんな雰囲気はあります。
本来はこの381段の石段を上ってきたら、もう少し面白かったかもしれません。
次に来た時には上ってみたいと思います。
東側に目をやると、観音寺市街とその向こうに三豊市が見えました。
少し草木があるので、見通しはそれほどでもかったです。
石段の向こう側が豊浜方面。
こちらの方から今日はやってきました。
琴弾八幡宮のことを調べていたら、滝沢馬琴の「椿説弓張月」というお話の中でも、舞台の一つとして登場しています。
為朝の正室白縫が、武藤太を琴の音で誘い出し、仇討ちするという内容で、やはり琴が使われているのですね。
僕はしばらくここでじっとして、琴の音が聞こえてくるまでいても良いのですが、奥さんが行こう、先に行こうというので、戻ります。
境内に寛永通宝がデザインされたものが置いてありました。
銭形砂絵展望台
本来は琴弾八幡宮からこの展望台までの道も撮りたかったのですが、次々に車が来るので、撮れませんでした。
下の写真の右側の道が上に上がってくる一方通行の道で、そこに沿うように広場があります。
「象ヶ鼻岩銭形展望台」という名前がついているのですね。
大きな岩と砂の地面、そして看板や石碑がたくさんあります。
白帆鷺の如く滄溟
琴弾公園内銭形砂絵山頂展望台看板より
に入る水いよいよ碧に松
いよいよ青し通寶千年
客拾うなく砂浜歴々
銭型を見る
琴弾山上にて銭型を望む
藍川吟衲
高橋藍川という方の漢詩なのだそうです。
帆の白、水の碧、松の青、まさに目の前の情景です。
石碑もありました。
漢詩の他にも歌碑がありました。
その場ではなかなか判読できないのですが、帰宅してから見てみました。
展望台山頂には、大正6年の勅題「遠山の雪」で当時三豊高等女学校の教諭であった堀野林治が詠進歌として入選した歌碑が建立されている。
琴弾公園 | 特集 | 観光スポット - ピックアップ解説 | かんおんじ観光ガイドより引用
「ひうちなだ 浪路の末の雲はれて いよの高嶺に 雪ふれるみゆ」
堀野林治さんという方の歌碑なのですね。
なるほど、ここから遠く伊予の山に雪を見たことを詠んでいるようです。
岩と松の間から覗き込むと、銭形砂絵が見えました。
銭形のいわれ
銭形のいわれの説明版より引用
寛永十年(1633年)時の将軍家光公から讃岐巡遣使を派遣するとの知らせを受けて丸亀藩主生駒高俊公が領内巡視の際このことを聞いた
地元の古老たちがなにか領主歓迎のためにと有明浜に銭形の砂絵を一夜のうちに作りあげたと伝えられています
この山頂から眺めると円く見えますが実際には東西122メートル南北90メートルの楕円形となっています
以来砂上の一大芸術と長く保存されています
この銭形を見た人は健康で長生きできて金に不自由しなくなるといわれています
観音寺市
昔来た際にも、この説明版はあったから、今もそのイメージそのままです。
2019年に訪れた際に、下で間近で見た写真があったので、載せておきます。
下からだと砂ですが、上から見ると文字に見えます。
ごつごつした岩の合間から、綺麗な海も見えます。
山側の道を進むと展望台へ続いています。
第一駐車場から展望台へは、少し登ってくるようになるのですが、第二駐車場はそのまま行けるようになっていました。まあ、大した違いではないのですが。
こちらが屋根のついた展望台です。
観光案内のアナウンスがついていました。
ボタンを押すと、結構な音量でガイドがスタート。
昔からの音声なのか、少し甲高い声で、銭形砂絵のことをお知らせしてくれています。
この説明版は、駐車場のところにあったものと同じでした。
この展望台から見る夕日が綺麗だと評判なのだそうで、夕日の時刻表も設置されていました。
きっと夕方に来て見ると、また燧灘に火が沈んで、素敵なのだろうと思います。
帰りの下りの道も一方通行で、狭い道になるのでゆっくり下りました。
一か所ヘアピンカーブってこういうところだろうなあというところがあって、一度きり直しました。どうぞ慌てず下りてください。
銘菓観音寺
僕は銭形も見たので、もう帰ってもよいのだけれど、奥さんは雑貨を見たいということで、西岡家具へ。
少し前までは、こうした雑貨屋さんはあちこちに出来ていたように思いますが、随分数が減ってしまった印象です。
本当はカフェにも、と思っていましたが、帰りの時間があるので、帰り道に買って帰ることにしました。
白栄堂があったかも、とスーパーの横にある建物へ。
白栄堂吉岡店で、銘菓観音寺とプリンを買いました。
観音寺というお菓子なのですが、「観音寺饅頭」とか「カンマン」(←僕には「かまん」に聴こえる。いや、実際そう言っている)という呼び名で親しまれていて、観音寺でしか買えないのだそう。
銭形の紙袋が可愛らしくて、思わず買ってしまいました。
白餡の入った、素朴な味のお菓子なのだけれど、観音寺の方は大体お好きなようで、饅頭というとこれなのだそうです。
一緒に買ったプリンも美味しそうです。(奥さんと子どもの分)
果物がたくさんのってて、美味しかったそうです。
さて、天水分から琴弾八幡宮、銭形砂絵を見に行ったお話もこれでお終いです。
それぞれ近い場所にあるから、行きやすくてよかったです。
ここと父母ヶ浜、高尾神社、雲辺寺、豊稔池なんかを組み合わせると、一日観光コースになりますね。